1. ホーム
  2. 才教ダイアリー
  3. 2017年度
  4. 宿泊研修で得たもの ~真のリーダー像と体験の大切さ~

才教ダイアリー

宿泊研修で得たもの ~真のリーダー像と体験の大切さ~

投稿日:2017.06.27

 今年度より5年生は、例年行っていた課外活動学習(キャンプ)ではなく、一泊二日の体験学習を行うことになりました。宿泊研修は今年度が初となるため、必然的に「我々が新たな伝統を築く」という大きなプレッシャーの下、5月より準備を進めてきました。


 


近代産業について学ぶ事前研修の中で、「豊田喜一郎」いう偉人に触れ、映像作品を通してその功績を知りました。豊田喜一郎は、豊田自動織機製作所を立ち上げた豊田佐吉の息子で、今や世界的企業となったトヨタ自動車の礎を築いた人物です。


 


・熱い思いをもって集団の先陣に立ち、仲間を牽引していく姿。


・困難が立ちふさがっても、鉄の意志で突き進む姿。


・企業が倒産の危機に立たされたとき、依願退職者を募る傍ら、先陣を切って潔く社長の任を退き、自ら責任を取る姿。


 


 才教学園では「真のリーダーとなる」ことが学校目標です。彼の気高い生き様はまさに「真のリーダー」そのもので、子どもたちは強く感銘を受けたようでした。


 


 


さて、事前学習を終え、6月12日から13日にかけて、愛知県への宿泊研修本番。


初日は研修の目玉であるトヨタ自動車高岡工場の見学。我々の目の前に広がっていたのは、見る者を圧倒するほど大きな工場でした。広大な敷地に驚きながら工場内に入ると、そこには近代産業の粋を集めた機械が所狭しと並んでいました。「日本が誇り、世界でも筆頭の自動車工場の姿」を実際に見て、近代産業の偉大さを実感することができました。これは机上の学習ではとても体験できないことです。


日本がこのような一大産業を築くことができたのも「豊田喜一郎」という真のリーダーがいたからこそ、と事前学習と結びつけることができました。


 


二日目、まずは名古屋市港防災センターへ。ここでは防災にまつわる体験ができるのですが、起震車での「震度7以上の揺れを体感したこと」が最も印象深かったようです。「震度7」というのは、約6年半前に起きた「東日本大震災」の時と同じ震度。我々大人にはあの時の凄惨な報道が今も心に残っています。しかし、こども達にとっては4~5歳時での出来事のせいか、あまり深い認識がありませんでした。この地震がいつか現実のものになったら…と考えると、自然の持つ真の恐ろしさに肌も粟立ちます。


 


最後に長野県が誇る伝統工芸を体験すべく、木曽漆器館へ。ここでは伝統工芸である「木曽漆器」の歴史を学ぶと同時に、漆を使い自分だけの箸を作りました。事前の設計図通りになかなか描けない生徒もいたのですが、懸命に筆を動かし、世界に一本だけのオリジナル箸ができあがりました。トヨタに見る「近代産業」と「伝統工芸(手工業)」の違いも、この体験を通して学ぶことができました。


 


五感を使って得たものは一生残ると思います。大切なのは、体験を生かすこと。今回の経験を糧に、チーム5年はもっと成長します。これからの学校生活にご期待ください。


 


5学年主任・5年2組担任

トヨタ自動車高岡工場

港防災センター(名古屋市)で起震車体験

5年生全員で!