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才教ダイアリー

引き継がれていくもの

投稿日:2017.07.04

 6月16日、1年生と2年生は二学年合同で、信州スカイパークへ遠足に出かけました。


梅雨の季節とは思えないほど、その日はカラッと晴れて、きれいな青空が広がる最高の遠足日和となりました。


 


2年4組はこの遠足に、いくつかの心構えをもって臨んでいました。事前学習では「1年生も2年生も楽しい遠足にするためにはどうすればいいか」というテーマで「2年生として、したいこと」「2年生として、したくないこと」を考えました。


「したいこと」としては、お手本になりたいという意見に加え、たくさんお話をして明るく歩きたい、歌を歌いたい、元気がなければ励ましたい、今よりもっと1年生と仲良くなりたいなど、遠足ならではの意見が多くありました。


一方、「したくないこと」としては、疲れたなど弱音を吐いてしまうこと、けんかをしてしまうこと、1年生より速く歩いてしまうことなどがありました。


どれもこれも担任の私が子どもたちに頑張ってほしいな、と考えていたことで、子どもたちの中からそのような意見が出たことに頼もしさを感じました。


 


 そうした心構えを胸に、子どもたちは張り切って当日を迎えました。(一方、担任の私は期待半分、不安半分といった心持ちでした。)


 公園に着き、まずはグループごとに自己紹介。2年生は自分たちから自己紹介をし、上手くリードしていきます。多くの子どもに笑顔が見られ、明るい雰囲気です。


 歩き始めてからも、やさしく手をつなぎ、和やかで楽しい会話が列のあちこちから聞こえてきます。表情を見ると、みんなにこやかです。どうやら2年生自身もすごく楽しく過ごしていて、自然と良い空気が流れています。


 1年生も、2年生と過ごす時間を楽しんでくれているようで、今どんなことを勉強しているか、おうちでのできごと、それぞれの担任の先生のお話など、2年生にたくさんのことを教えてくれています。2年生の中には「1年生と一緒にいると不思議と笑顔になっちゃう!」と言っている子もいました。


 


 真夏のようなまぶしい日差しの中を歩き、時間はお昼前。計画ルートの中で「この辺まで来るとお腹も空くだろう。歩き疲れて根を上げる子も出てくるかな。」と思うポイントがありました。


ところが、そんな心配をよそに、子どもたちは疲れを見せるどころか、逆に元気いっぱいに歌を歌ったり、大きな声で笑ったりしながら歩き続けていました。


そうして目的地に到着した後は、ジェット機の離発着を間近で見たり、大きな遊具で遊んだりと、学校生活では味わえない、楽しい経験が待っていました。


 


 


楽しい遠足も終わり、最後の振り返りの時間でのこと。


2年生のある子が「1年生は、来年2年生になったら新しい1年生をしっかりとリードしてあげてね。」と言ったのです。


 


1年生に遠足を楽しんでもらおうと頑張った2年生は、去年の2年生、つまり今の3年生が行っていたことを引き継ぎ、また来年へとつないでいるのです。2年生のこの一言に、学年の枠を越えて良い伝統がしっかり引き継がれているということを実感しました。


 


2学年主任・2年4組担任