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才教ダイアリー

「さんかく」が「三角形」になる瞬間

投稿日:2017.09.26

「算数が好き!」


クラスの子が笑顔でそう言います。


 


算数の学習で、新しい単元に入った時のことです。


「形をしらべよう」というその単元では、三角形や四角形の定義を学習します。


授業の始めに、大きさも形も違う図形を一人一個ずつ配り、


「これをグループに分けてもらいます。」と言うと


 


「かんたん、かんたん!」「もう分かっちゃった!」と


それぞれ自信満々に図形を黒板へ貼っていきました。


 


そうして分けられた、三角グループ、四角グループ、どちらでもないグループ。


しかし…


 


黒板に貼られた図形を見て、首を傾げはじめた子どもたち。


そして「直したいところがあります!」と手が挙がりました。


 


悩める子どもたちと、黒板の中を行ったり来たりする図形たち。


辺が4本あっても、角が丸くても「三角っぽい」ものは「さんかく」として、分別してきた子が少なくないのです。


 


それでも、意見を出し合う中で徐々に


「線が真っ直ぐじゃないと三角形とは言えません。」


「三角形は角がとがっています。」と、


図形の定義に近づいていきました。


 


「線が3つとも直線であり、その直線がつながっていて、角が3つあること」が三角形であるための条件だという結論に至った子どもたち。


 


だったら、これは三角形とは言えないはずだねと、


最後には全ての図形を正しくグループ分けすることができました。


 


そうして、最後の最後に、教科書にある定義を全員で確認しました。


 


 


わたしたち大人にとっての「当たり前」が、子どもたちにとっては全く新しい発見なのだと感じる場面が多々あります。子どもたちが、見つけて、驚いて、納得する瞬間を大切にしていきたいなと、改めて感じた1時間でした。


 


「3本の直線でかこまれた形」


 


教科書を開けば、一言で説明されているこの定義を


じっくりと自分たちの言葉で考えたこの1時間が、


子どもたちの中の「さんかく」を「三角形」へと変えていったはずです。


 


2年2組担任