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才教ダイアリー2014

プレゼンテーションコンテストにむけて

投稿日:2015.02.25

才教学園小中学校では、毎年2月に、プレゼンテーションコンテストが行われます。5年生からは、クラスごとに行われる予選会で選ばれた各クラス1名が本選に出場することができ、その中で、学年1位となる最優秀賞を争うことになっています。


 12月。今年度も、いよいよプレゼンテーションコンテストの準備がスタートしました。今年度の5年生のテーマは「環境問題~自分たちにできること~」です。担任する1組の子どもたちも、学年テーマを受けて、早速研究を始めました。市立図書館へ出かけて調べ学習したり、家で環境の悪化を防ぐための取り組みを実践・検証したり、市役所に自分で電話をかけて取材をしたり、スーパーに出かけてインタビューをしたり・・・・本当に、一生懸命調べる姿に、心から感心しました。


 1月。研究をまとめ、発表の準備をする段階です。子どもたちは、「少しでも分かりやすい発表にしよう。」「少しでも、自分の思いが伝わるようにしよう。」と、毎日夜遅くまでかかって、パネルを作ったり、小道具を作ったりしていました。友達と発表を見せ合い、互いにアドバイスし合う姿も何度も見られました。


 2月。いよいよ予選会です。子どもたちは約6分間の原稿を全て暗記し、演出を考え、何十回にも及ぶ練習を重ねて、予選会に臨みました。緊張で言葉が出てこなかったり、顎がガクガクしてうまく話せなかったりしながらも、これまでの成果を精一杯出し切って頑張りました。


 翌日、クラス代表として本選に出場する子が発表されました。1組からはM君が選ばれました。本選出場を狙っていた子がたくさんいる中での選考でしたが、M君の名前が呼ばれると、子どもたちは大きな拍手を贈り、「がんばれよ!何でも手伝うからな!」と声をかけていました。M君に負けないくらい努力を積んだ子もたくさんいます。負けないくらい、本戦出場への思いが強かった子もたくさんいます。それでも、子どもたちは、自分たちの代表として頑張ろうとしているM君を全力でサポートしていこうと、心からの拍手を贈ったのです。本当に素晴らしいことです。


 出場者発表から本選までは、約1週間です。その期間、1組の子どもたちは、M君の発表を何度も聞き、「こういう演出を加えてはどうだろう。」「この言葉は大切だから、前に間を作るといい。」などと、真剣にアドバイスをしました。休み時間を返上して、クラス全員で練習に取り組んだことをもありました。「クラスの代表とは、その人が一人で頑張っていくということではない。みんなの努力を代表して、M君が出てくれるということなんだ。だから、本選に出場しないみんなも、全力でサポートしなくてはいけない。」子どもたちが、そんなことを言っているようでした。


ついに迎えた本選当日。見守るみんなも、緊張した顔をしています。手を強く握って、成功を祈る姿も見られました。


発表は大成功。見事、最優秀賞受賞です。審査結果の発表で、M君の名前を呼ばれた瞬間、クラスみんなの顔が、パッと笑顔になりました。どの子も、本当に嬉しそうで、この喜びが、クラス全員のものなのだと実感しました。M君の受賞を心から喜ぶ1組のみんなを見て、私も、本当に嬉しかったです。仲がよく、仲間を大切にする気持ちの強い1組だからこそ味わえた、大きな大きな喜びでした。


もうすぐ3月です。5年1組としての生活も、残りわずかとなりましたが、これからも、ますます仲良く、強い絆を結んでいってほしいと思います。


 


5年1組 担任 廣瀨 友美

ことわざブック作成中

投稿日:2015.02.20

2月中旬から国語の時間を使って、ことわざについて勉強してきました。



 



子どもたちは「犬も歩けば棒に当たる」「七転び八起き」「さるも木から落ちる」「カッパの川流れ」「猫に真珠」など多くのことわざを最初から知っていました。それを本の形にしてまとめています。



 



 調べるに当たって、子どもから「慣用句は習ったのですが、『故事成語』ってなんですか。調べてもいいですか」と質問がありました。意欲が高く、関心しました。せっかく子どもから出た意見なので、授業で取り上げ、故事成語についてまとめても良いことにしました。



 



その子どもは嬉しそうに、目を輝かせながら、故事成語についてまとめ始めました。子どもの意欲は高く、様々なことに興味を持ち、それに向かって進む推進力にとてつもないものを知らされました。知りたいことを知れた時ってあんなにも輝いた顔をすることを改めて感じました。そのような顔に出会えて幸せでした。れからはもっと輝いた顔に出会えるように精進しなければと思いました。



 



ことわざブックの内容は様々で、数字や動物についてまとめてみたり、絵を書いてみたり、四コマ漫画みたいにまとめてみたりと面白く、楽しくオリジナルな作品を作っています。



 



今週中には表紙や目次を作って完成する予定です。



 



どんなオリジナルの作品に出合えるのか楽しみです。



 



文責



4年3組 担任



橋場 智之

初めてのプレゼンテーションコンテスト

投稿日:2015.02.16

先週、4年生は初めてのプレゼンテーションコンテストを迎えました。



テーマは「長野県の観光大使」。



私たちが住んでいる長野県の魅力について、お客さんに伝えます。



 



始め、「プレゼンってなに?」というところからスタートし、



発表の仕方を学びつつ、興味があることから調査を開始しました。



 



2組の子どもたちの素晴らしいところは、当たり前のことではありますが、全員が一生懸命取り組んだことです。



必要なことはインタビューや見学など、自分の足を使って調査をしたり、



自分の作った原稿をすらすら言えるように暗記したり、



最後の最後までスライドや資料にこだわったりと、



誰一人手を抜くことなく取り組む姿がありました。



最後までより良いものを作ろうと頑張る姿から、このプレゼンにかける意気込みが感じられました。



 



本番はお家の方に参観に来てもらい、実際に発表を見て頂きました。



いつもと雰囲気が変わり、緊張した雰囲気の中、全員が発表をやり抜きました。



練習通り上手にできた子もいれば、緊張のあまり力を出し切れなかった子もおり、



結果は個々で違います。



 



しかし、このプレゼンを通じて大切だったことは、「一生懸命最後までやり抜いた」ことにあると思います。



もちろん、予選の結果も大事なことではありますが、



そこまでに至る過程が子どもたちの大きな成長だったように思います。



最後まで良い発表を行うために粘り強く頑張ったことが、れからの子ども達にとってよい経験になるでしょう。



 



来年もより一層の活躍を願うばかりです。



 



4年2組担任 上條
真弓

子どもの柔軟性

投稿日:2015.02.13

子どもの柔軟性



 



今年も4年生の理科を担当しています。



 



理科といえば、子どもたちが大好きな実験がつきものです。



先日、地面に落ちた水はどこへ行くのかを確かめる実験を行うことになりました。



 



内容は地面からも水は蒸発していくのか、それともどこか分からない所へ行くのか?というものでした。



どうすれば水の行方を確認できるか、実験計画を立てさせました。



 



すると次々に出てくるユニークな実験の数々。



 



その中でも特に面白いと思ったものがありましたので紹介させていただきます。



この前回の授業で、「降った雨は、地面にしみこんだり、草木が吸ったり、蒸発したりする」ということを勉強しました。そのことを使い「フラスコに土を入れ、草を何本か植えておいて、ふたをする。それから、フラスコの中が曇れば、土からも蒸発しているとわかる」という実験を子どもが考えてきました。



 



私が「なぜ草を植えるの」と聞くと、「草が水を吸い上げる分も考えないと正確な実験ではない。フラスコの中がもし曇らなければ、草が地面の水を全部吸ってしまった」と考えられるとの答えでした。



 



実際には、植物からも蒸散作用で水分が蒸発していくので、フラスコの中は曇るのですが、柔軟な考えで、様々な点に思いをはせ正確な実験にこだわろうとする姿がとても素晴らしいと感じました。



 



才教学園に来てから、理科の実験は毎回こちらが楽しみになるような実験計画が立ち上がります。



どんな実験が出てくるか想像がつかないことが多く、準備ができないこともありますが、できるだけ、子どもたちが考えた実験ができるようにしたいと思っています。また、今回のような点に気付かせられるような声掛けをして、子どもたちの柔軟な考えをさらに伸ばせるように頑張りたいと思っています。



 



4年1組 担任 関

静寂から気づかされたこと

投稿日:2015.02.03

先日の1月24日(土)の国語の時間。今日の課題は、説明文「かるた」の4の段落の大切なところを要約文にまとめてみる、というものでした。1,2段落は全体でやり、前持の3段落は、グループごとに話し合いながらやりました。その時は、グループのリーダー中心に、「そこは絶対に必要だよ。」「でもこっちの入れると全部になっちゃうよ。」「つなぎ言葉を考えよう。」など、活発に意見を交わし合いながら、より簡潔で分かりやすい文章にまとめようとしていました。



  私は、このように活発に意見を言い合い、「こうした方がいいかな?」「こうやってみようよ。」など、子どもたちが自ら意欲的に学ぶ姿が大好きです。子どもの生き生きとして学ぶ姿や、お互いに助け合い協力し合っているのを見ていると、本当に子どもたちの成長を感じます。そして、私はそういう場面を作るように意識して授業も行ってきました。



  しかし、この国語の時間は、そうではありませんでした。



「まず、自分でまとめてみて、その後グループで確認してみよう。もしわからないところがあったら、グループで相談してみよう。」という指示をしました。



  子どもたちは机を合わせてグループの形になりました。普通、このようにグループになると、和気あいあいと会話が始まり、楽しい雰囲気になるのですが・・・。



  誰一人として、口を開かないのです。黙々と自分の課題に取り組んでいます。教室に静寂が訪れました。



 「相談してもいいんだよ・・・。」という担任の声だけが響きます。しかし、子どもたちはしゃべりません。



 そして、私は気づきました。子どもたちは、しゃべらないのではなく、まわりを意識する以上に自分のことに集中しているのだと・・・。本気で集中している子どもは、声や音を出さないのだということに・・・。



  そういえば、3年2組の子どもたちは、書写や図工の時間も話し声が少なかったことを思い出しました。決して担任が静かにさせたり怒ったりしていたわけではないのです。



  以前図工でカッターを使った時、集中しないと危ないので、一人ひとりが黙って活動していました。それから、集中するときには黙ってやるようになっていたのです。でも、子どもは楽しいほうがいいに決まっています。みんなでワイワイ話しながらやる方が楽しいと思うのです。



しかし、それは間違いでした。子どもたちは、本気で集中して取り組む時の、本物の楽しさとそれをやり遂げた時の喜びを知っていたのです。授業をしていると、誰も何も言わない時間があると不安になり、教師が話し続けてしまうということがありました。これこそ、子どもたちの集中を乱していたかもしれません。私は、このことを改めて子どもたちから学びました。そして、この静寂を大切にしてあげなければと感じています。それを教えてくれたのが、小学3年生だということにも驚きです。小さくても、とても大切なことをしっかりと学び取っていたのだと感心してしまいました。



これからも子どもたちの姿を見逃さず、子どもたちから学び、それを十分に生かし成長させてあげられる教師になりたいと思います。



  



 



 



小学年2組 勝野 恵

活発な意見交換

投稿日:2015.01.30

 ぴっと背筋が伸びて座ることができ、話をしている時に目が合うと、とても気持ちがいいものです。
 3学期、新たな気持ちで頑張ろうという気持ちが感じられました。
 
 次の日、3学期になったので、新たに係の仕事を決めることにしました。
 2学期までの係を見直して、必要な係を追加していらない係をやめることになりました。
 
 「お助け係はいらないと思います。」
 「お助け係は必要だと思います。」
 
 このように意見がわかれると、
 
 「絶対に必要です!」
 「必要ないですよ!」
  
 次々につぶやく声が聞こえました。
 
 「お助け係がいないと誰かが休んだ時困ります。」
と発言をする子がいたので、お助け係を入れようとすると、
 「気づいた人がやるようにしていけばと思います。」
と、他の子が発言をします。
 今度は、「お助け係は2人いた方がいいと思います。」
と、他の子が発言をします。
 「2人いると、何日も休んだ時に誰がやるかもめると思います。」
 「でも、必要ないと思います。」
と、いる、いらないの繰り返しで、次々と手が挙がり話合いが続きました。
 どちらも結論だけではなく、きちんと理由をつけて言うことができ、多数決をとってもほぼ同数で、決めかねていたのですが、結局、お助け係は、1人で時間係を兼ねて入れることになりました。
 
 納得いくまで話し合って、クラスのことを考えて積極的に話し合いができ、とても頼もしく、子ども達の成長を感じました。
 
 3学期は、約2ケ月しかなく、4年生はすぐそこです。
 係の仕事だけでなくても、気づいた人がクラスのために動いて、助け合って自分たちで動くように頑張ってほしいです。
 
小学3年1組 佐藤 晴美

少しずつ

投稿日:2015.01.27

 2年4組では、来た人から順番で一列に並ぶ時に、同時に来ることがある。その時はいつも「私(僕)が先だったよ。」と言い争ってしまう。それについて毎回クラスで話し合ったり、私が注意したりした。
 
 話し合いでは「順番はそんなに変わらないよ。」「譲ってあげればいいんだよ。」という意見がたくさん出る。
 
 しかし、頭では分かっているがその場になると行動できない。そんな日々が続き、3学期を迎えた。そこで、子ども達に相手のことを考えてほしいと願い、2年4組の3学期の目標を「自分に厳しく、友達にやさしく」とした。さらに、毎日、帰りの会で自分の3学期の目標とクラス全体の目標を振り返るようにカードに記入をさせている。この振り返りカードを最初は「面倒だ。」「てきとうに書こう。」などと言っていたが、今では「あ~、もう少しできればよかったなあ。」「明日はこれをがんばろう。」と言って、反省を次に生かそうとする姿がある。
 
 そんな中、新学期になったのでクラスの係を新しくした。学期ごとの係決めはとても大変。それは、自分がなりたかった係になれずに泣いてしまう子がいるからだ。ここも譲り合って欲しいところだ。そんな願いを込めて「譲り合って係が決まると、3年生らしいね。」と子どもに伝えた。
 
 「それでは、顔を伏せて、希望する係のところで手を上げましょう。」と係決めを始めたところ、
 「先生~。3学期、○○くんは体育係に決まっていますよ。」とある男の子が言い出した。周りを見ると、他の子もうなずいていた。
 
 「なんで決まっているの?」と私が聞くと、
 「2学期の係決めの時に○○くんは体育係に手を挙げていたけれど、人数が多くて、話し合いで決めようとしたんです。でも、みんなやりたいからなかなか譲りませんでした。その中で○○くんは譲ってくれました。だから、3学期は○○くんが体育係です。」と言ってきた。
 
 クラス全員が納得しているのか確認のために、
 「他に体育係になりたい人はいないの?」と私が尋ねると
 「なりたいけど・・・。○○くんがこの前譲ったのなら、今回は僕たちが譲る番です。」と口々に言いだした。
 
 「では、体育係は○○くんにお願いします。」
 他の係も決め始めると、「僕が譲るよ。」「先生。他の係に行きます。」と言い出し、すぐにクラスの係が決まってしまった。
 
 2年4組全員が初めて譲り合うことができた出来事だった。
 
 社会に出ると電車・バスの座席、エレベーターなどあらゆるところで、譲り合う気持ちが大切になってくる。頭でわかっていても、声をかけられずに終わってしまうことがあると思う。クラスの係決めにとどまらず、どんなところでも相手の気持ちに寄り添って、譲り合う気持ちを大切にしてもらいたい。さらに、それを「行動できる」ところまでしたい。
 
 あと2か月で3年生。「行動で示せる3年生」を2年4組全体で目指していきたい。
 
小学2年4組 園原那由他

助け合いの輪

投稿日:2015.01.23

 冬休みが終わり、3学期がスタートして教室に子ども達の楽しそうな笑い声が戻ってきました。
 3組のみんなには、冬休みに入る前に一つ大きな壁があったのです。それは、九九テストと漢字テストです。これに合格しないと、冬休み中も合格するまで学校に来てテストを受けるという試練がありました。
 
 みんなは合格しようと九九や漢字を必死に覚え、練習をして、九九も漢字も徐々に合格していきました。残り一人、二人とだんだん不合格者が減ってきました。そんな中、Aくんは九九をなかなか合格出来ずに、苦労していました。すると、3組の子ども達はそのAくんを合格させたいと毎日、毎休み時間に日替わりで誰かが、Aくんの練習に付き合ってあげているのです。
 
 自分は、合格して休み時間を自分のために使えるのに、その貴重な時間をAくんのために費やしていました。しかも、毎日誰かが交代で練習を手伝ってあげたり、早く覚えるコツを教えてあげたりしていました。まさに、3組に助け合いの輪が広がっていました。その光景を見て、私は助け合うことって素晴らしいなと改めて感じさせられました。友だちのために自分にできることを探して、協力してあげるというその優しさに私も感動してしまいました。また、Aくんも、みんなの優しさに答えようと来る日も来る日も練習をして、頑張りました。   
 
 そして、冬休みまであと一日という時、Aくんが見事合格しました。その瞬間、教室中に拍手が響き渡っていて、気付くとクラスの全員が手をおもいっきり叩いて、満面の笑みで喜んでいました。
 
 私は、誰かのために自分にできることを探して、その人のために行動するということは、そう簡単にはできないことだと思います。助けたいと思っても、自分の時間を割いて、実際に手助けをすることは難しいことです。それを簡単にできてしまう3組のみんなは本当に凄いなと思い、私もみんなから色々なことを教えてもらっている気がします。
 
 このクラスのみんなと過ごす時間はあと少しです。クラスみんなで助け合うこと、協力することを3学期も忘れずに、みんなで楽しく残りの日々を過ごしていきたいと思います。
 
小学2年3組 上原 由希奈

みんなでできるのって、うれしいな。

投稿日:2015.01.20

「A君、がんばって。よく見ればわかるよ。」

「B子さん、がんばって。」

 

なかなか手を挙げられないでいるA君やB子さんに、近くの子がそっと声をかけます。

一生懸命に黒板や教科書とにらめっこして、

 

「わかった!」

 

勢いよく、A君が手を挙げました。B子さんも恥ずかしそうに手を上げました。まだ、手を上げられずにいた他の子も上げました。

 

「ヤッター!全員、手が上がった。」

「先生、全員手を上げることができました。」

 

子ども達の顔は、自慢げで、そして、ニコニコ顔です。普段、積極的に手を上げられる子もいますが、なかなか手を上げられない子もいます。そんな中で、分かることは、皆で手を上げたいという子ども達の思いが形になって表れました。一人ひとりがしっかりと質問を聞いて、考えないと、手を上げることはできません。そして、子ども達同士の励ましによって、全員が手を上げることができたのです。初めのうちは、漢字学習の時だけでしたが、徐々に、言葉の学習や読み取り、また、算数でも、全員が挙手できることが増えていきました。

 

2学期には、九九の学習をしました。一人ひとり、皆の前で九九を唱えます。なかなか唱えられず、口ごもってしまった友達に、「がんばって!」と声をかける子がいます。合格できずに涙ぐむ友達には、「ドンマイ。次にがんばればいいよ。」と声をかけています。そして、皆ができてほしいと祈るように友達の唱える姿を見つめる子ども達の姿がありました。

 

「合格!」最後に唱えた子が、そう言われ、全員ができると、

「ヤッター!!」と思わず教室のどこからか歓声が上がりました。

 

「全員が姿勢を正して最後まで話をしっかりと聞けた。」「掃除の時、余計なおしゃべりをしないできた。」など、普段の生活でも、何か皆でできた時には、「○○ができてうれしかったです。」誰かしらが、帰りの会で発言し、皆で拍手をし合いました。そんな時の子ども達は、ニコニコ顔でした。

 

できないことを責めるのではなく、声を掛け合い、励まし合って達成し、そして皆でできたことを喜ぶことのできる子ども達の姿に、何度も目頭が熱くなる思いを感じました。

 

小学2年2組 吉江 光子

胸に刻むこと

投稿日:2015.01.13

 2年1組は、私が今までに経験したことの無いほどのユニークなクラス。
 
 普段は全くまとまりがなく、みんな好き勝手な方向を向いて行動する傾向にあって、頭を悩ますことも多かった。
 
 一体このクラスはどうなるのだろうか。担任を持った当初は、本当に戸惑ってしまった。
ところが、何かことが起こると、爆発的にクラスの雰囲気が変わることがわかってきた。
 
 例えば早く掃除を終わらせて、たくさん遊ぶ時間を確保しようと声を掛ければ、どのクラスより掃除を一番に終わらせ、いち早くグランドに飛びだしていく。給食もしかり。どのクラスよりも早く食べ終わる。決して、一つ一つのことに手を抜いている訳では無い。掃除も汚ければやり直し。給食もしっかりと食べなければ、食べるまで頑張る。このように目標を設定してあげると、みんなが一つの方向に向かって一心不乱に頑張れるのだ。
 
 このクラスにはみんなを引っ張っていく力のある子ども達がいる。また、目標を達成するためには、みんなで素直に協力していこうとする子ども達もいる。「Aさんちょっとそこの床を拭いてくれる。僕はこの机を運ぶから。」「わかった、拭いておくよ。」といった言葉のやりとりが、あちこちで交わされるのが、見ていてとても気持ちいいのである。
 
 喧嘩もするけれど、協力も出来る。ある意味ではとても子供らしいクラスなのかもしれない。あと、数ヶ月でこのクラスともお別れ。みんなと協力することの大切さをしっかりと胸に刻んで3年生へと旅立っていって欲しいと思う。
 
小学2年1組 西中 康晴