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才教ダイアリー2014

一年の計は元旦にあり

投稿日:2015.01.10

 小学一年生では、「しせいをよくする」「けじめをつける」「ぜんりょくでとりくむ」の三つを二学期の目標にして過ごしました。

 

 誰かが話している時、話す人の方を向き、良い姿勢で聞くというのは、極めて重要な学びの第一歩でありながら、案外難しいことです。教室では、「相手を見て、一生懸命、うなずきながら、笑顔で、おしまいまでしっかり聞こう」という「ききかたあいうえお」を掲示して、事あるごとに声に出して読んできました。友だちの発表を聞いたり、先生の指示を聞いたりするときには、作業をしていても一旦手を止めることを、普段から意識するようにして、徐々に身に付けていきました。

また、けじめをつけるために、三分前行動一分前着席を、より徹底させていこうと、時刻係という役割をつくり、友だちに「三分前だよ。」という呼びかけをする仕事を頼みました。

 

 そんなある日、国語の授業で「りくつっポスター」を書くことになりました。「クラスがもっともっと良くなるために、このことをみんなで頑張ろうよ!」と、みんなに呼びかけるポスターです。ポスターには、どうしてそのことを頑張った方がいいのか、という「理屈」も書きました。

 

 「しずかに、すばやく、せいれつしよう!どうしてかというと、しずかに、すばやく、せいれつしなかったら、たいいくや音がくやちょうれいに、おくれてしまうからです。みんなをならばせるのが、すばやくできたら、もっともっとよくなるかもしれないので、わたしも、せいれつがかりのしごとを、がんばります。」

 「人のはなしや先生のはなしをしっかりきこう!はなしをしっかりきいたら、いまなにをするかがわかるからです。あと、はなしをきいてもらえないのは、いやな気もちだからです。」

 

 子ども達が書いたのは、どれもクラスのことを考えた大切な呼びかけでした。そこで、日替わりで子ども達が書いたポスターの中から一つを選んで、それを「きょうの目ひょう」にしました。「じかんぴったりに、じゅぎょうをはじめよう!」を目標にすれば、みんなで協力し合って、全部の授業を時間通りに始めることができました。「せいりせいとんを、しっかりやろう!」を目標にすれば、休み時間を使って、引き出しやロッカーの整理整頓を頑張っていました。自分たちの言葉で書かれた目標は、効果絶大です。

 

 二学期の終業式では、30分以上に及んだ式の間ずっと、立ったまま姿勢を正して話を聞き、誰一人として弱音を吐かなかった一年生。その姿は、本当に凛々しく、誇らしく感じられました。二学期の最後にして、子ども達の成長を目の当たりにしました。

 

 新しい年を迎え、気付けばもう三学期。子ども達が、それぞれに自分の目標を立てて、苦手なことにも進んでチャレンジし、充実した三学期を過ごせますように。

 

 寒い冬を越えて、チューリップが芽を出す頃、子ども達がまた一回りも二回りも大きく成長していることを楽しみにしています。

 

小学1年3組 原 成美

「涙して、汗して、懸命に学ぶ姿」

投稿日:2014.12.22

 1年生の国語では、2学期の最後に、「ずうっと、ずっと、大すきだよ」という物語を学習します。小さい頃から大切に飼ってきた、犬のエルフが、年老いて亡くなってしまうというお話です。主人公の悲しみが、子どもたちの心にストレートに伝わってくる、そんな作品です。学習が始まってすぐに、Aさんのお母さんから、こんなお話を聞くことができました。Aさんは、文章を読み取ることが苦手だと、度々お母さんから相談を受けていた子です。初めてこの物語をお母さんの前で音読した時、Aさんは、エルフが死んでしまった場面からぽろぽろと涙をこぼし、声を詰まらせしゃくりあげるようにして、最後までを読み切ったのだというのです。私は、泣きながらも必死に読み続けるAさんの姿を想像し、とても愛おしく感じました。それからの学習では、授業のたびにワークシートにぎっしりと考えを記入し、みんなの前で意欲的に発言して、この物語を一生懸命学んでいました。



 Aさんは、苦手だと思うことにも精一杯取り組める子です。授業で分からないことがあったり、問題を解くのが遅くなってしまったりした時には、家に帰って悔しさを露わにするそうです。入学当初、算数の学習で戸惑っていたこともありましたが、今では計算が見違えるほど速く正確になりました。テキストを開くと、覚えづらい漢字や英単語には印がつけてあり、自作の学習カードをめくる姿を目にすることもしばしばです。



 一人一人、勉強には得手不得手があるかもしれませんが、真面目に取り組むこと、精一杯学ぶことが大切なのだと、Aさんの姿から改めて感じることができるのです。





 もう一人B君の話をします。みんな体育の授業が大好きで、寒いこの時期も、元気いっぱい外へ飛び出していきます。鉄棒の逆上がりや渡り棒への挑戦を終え、今は縄跳びのいろいろな技に取り組んでいます。課題が達成できると、ささやかですが、担任からメダルを授与しています。B君は、鉄棒、渡り棒では、なかなか課題をクリアできず、縄跳びの前回し跳び百回にも、しばらく苦戦していました。ある日、体育の授業を終えたみんなが、教室に満面の笑みで戻ってきました。我先にと、B君のことを私に報告してくれます。とうとう、前回し跳び百回を成功させたのです。戻ってきたB君の顔は紅潮して、しかも、額からは汗まで流れ落ちてきます。必死の挑戦だったことが、その様子から伝わってきました。「やったね。おめでとう。」の声に、少しはにかんだ何とも言えない笑顔を返してくれました。決して得意ではなかった縄跳び、だけど、B君は精一杯取り組んだのです。喜びも人一倍だったことでしょう。帰りのバスを降り、「メダル!メダル!」と言いながら、迎えにきたお母さんに駆け寄ったそうです。





 こんな1年生の姿を、心から誇りに思います。

 そして、日々のみんなとの学習が、本当に楽しいと感じます。





「勉強はやらされるものではなく、自ら進んでするもの。真面目に努力を続ければ、必ず大きな成果を生み出せるのだということ。」

 子どもたちから教えられているようです。





 残りの3学期を、また、みんなで楽しく学習しましょう。





小学1年2組 南 静江

おうちの人の しごとしらべ

投稿日:2014.12.17

生活科で、「かぞくと しごと」という学習をしました。

お家の人は家でどんな仕事をしているのだろうか、と自分で見て調べたり、お家の人は どうして家族のために仕事をしてくれるのかな?とお家の人に聞いて調べたりして家族について考えました。


分かったことは、お家の人は とにかくたくさんの仕事をしていること。

そうじ、洗濯、料理、学校や習い事の送り迎えなどなど...


「おうちの人たちは大へんだなぁ。」

「おうちのひとたちも がんばっているんだね。」

「ぼくたちにも、なにかできることがあるんじゃないかな?」

「そうだ!お手つだいをしよう!!」


ということで、自分が決めたお手伝いを一週間続けることにしました。お皿洗い、玄関掃除、妹の世話、夕ご飯のお手伝いなどなど子どもたちは、お家の人たちのために がんばりました。


一週間やってみて、


「おかあさんの大へんさが よくわかった。」

「そうじをして、気もちよかった。」

「たいへん。あぁつかれた...」

「ほめられたり、おれいをいわれたりして、うれしかった。」

という声があがりました。



今回の学習を通して、

家族が自分たちのためにも働いているんだ、

そして、自分も家族の役に立ちたいな、

という気持ちがより強くなったようです。


引き続き、毎日とはいかないかもしれないけれど、

お休みの日や冬休みに、何か一つでも家族のために役に立つことをやりましょうね。



1年1組 担任  小宮山 弘子

英語の森

投稿日:2014.12.15

 12月6日、「英語の森」が行われました。これは、中学1・2年生の考えた英語活動を通して、小学生に英語の知識・理解を深めてもらおうというイベントです。小学生と中学生が交流する大切な機会であると同時に、中学生にとっては学校の先輩として小学生を指導していくという重要な意味も持っています。



 私は、「宝さがし」というゲームの担当になりました。このゲームは、教室に隠されている、ヒントとなる英語が書かれたカードを見つけながら、宝さがしをしていくというもの。ゲームとしては単純ですが、この「ヒントとなる英語」を考え出すのが意外と難しい。難しい単語だと小学生は混乱してしまいますし、簡単すぎるとすぐにゲームクリアとなってしまうので面白みがない。どうすれば易しすぎず難しすぎない英語になるのか、説明の仕方についてもどうすれば小学生にわかりやすいものになるのか、中学生は苦心していました。



 そして迎えた当日。中学生は難しい単語や言い回しは日本語も併用して説明したり、黒板にさりげなくヒントを仕込むなどしたりして、できるだけ小学生でもわかりやすくなるよう工夫していました。中には、我々教員も顔負けの卓越した指導をする生徒や、宝さがしをしている時に、場を盛り上げて小学生を楽しませる生徒もいました。小学生も中学生の説明を熱心に聞きながら、6年生を中心にみんなで協力しながら宝物を探していき、ヒントのカードが見つかるたびに " I did it ! (見つけた!)" という言葉が飛び交い、とても盛り上がっていました。



 終了後、中学生たちはみな一様に「すごく疲れた」と言っていました。小学生のために活動内容を考え、進行させるという、とても大きなことをやり遂げたという充実した表情も浮かべていました。小学生たちも楽しく英語を学ぶことができてとても満足そうでした。



 小学生も中学生もとても貴重な体験のできた「英語の森」。次回はどのような活動が展開されるのか、今からとても楽しみです。



伊藤 振一郎

さあ、考えてみよう!

投稿日:2014.12.12

 今、4年生の社会科の授業では、日本各地の気候や特色について学習しています。12月のある週、4年1組では、この日から「雨の少ない地域の特色」という単元が始まりました。雨の少ない地域として学習するのは、香川県。長野育ちの子どもたちにはあまり身近とはいえない県です。「香川県に行ったことがある人?」と聞いたところ、手を挙げたのは、クラスでたった一人だけでした。今までは長野県や山梨県など、自分たちの暮らす県や隣の県を学習していただけに、いつも活発な子どもたちも、驚いたり不安そうにしていたいり、ぽかんとした顔をしていたり...さまざまな反応を見せていました。

 それでも香川県は昔"讃岐国"と呼ばれていた話になると、みんな口ぐちに「うどんだ!」「だから讃岐うどんっていうんだ!」と嬉しそうに反応していました。四国という遠い所でも、身近なものを見つけたことで、親しみを感じることができたようです。

 ところで、香川県は長野県と同様、年間の降水量が少ない県ですが、香川県と長野県は、場所も気温も全く異なります。また、香川県は毎年水不足になりがちだとも言われています。そこで、なぜ香川県は降水量が少ないのか、なぜ水不足になりやすいのか、みんなで考えることになりました。

 先ほども言った通り、香川県に住んだことがなければ、行ったこともない子ども達ですが、地図帳や自分が描いた四国の地形を見て、一人ひとりが一生懸命考え、ノートに書いていました。なかなか書けず、悩む姿も見られましたが、その悩み方にびっくり。

 「長野県と同じで標高が高いのかなあ...。」
 「香川は盆地じゃなくて平野なのに、なんで雨が降るんだろう...。」

 以前学習した県と、似たような所はないか探っているのでした。その内、香川を覆う山地や山脈を見て、「あ、これのせいかも。」とひらめき、嬉しそうにノートにまとめる姿が印象的でした。水不足の理由については、「香川には川がないから。」と書く子どもが何人かいました。試しに「何でそう思ったの?」と聞いてみると、「だって吉野川は徳島県を流れていて、香川県には流れてないじゃないですか」と地図を指しながら答えたり、「降水量が少ないけど、長野県には信濃川があります。」と、長野県を学習した際に扱った内容を引き合い出したりするなど、様々な答えが返ってきました。誰もが思いつきで書いたのではなく、きちんと調べ、自分なりの根拠を持って考えていて、とても立派でした。


 これからも授業だけにとどまらず、あらゆる場面において、今まで学んできたことを活用し、必要なことは調べ、想像力をふくらませて物事を考えられる皆さんになってもらいたいと思います。

跡部 志帆

小さな命を大切にする心

投稿日:2014.12.10

今年、3年生は、理科でヒマワリの観察をするために、一人一鉢ずつたねからヒマワリを育てました。鉢で育てるので、栽培するのはあまり背の高くならないミニヒマワリ。

まず、鉢の用意です。1年生の時にアサガオの栽培に使った青い鉢を各家庭から持ってきてもらいました。家で眠っていた鉢がまた日の目を見ることになり、子どもたちは、どんなヒマワリが育つのか楽しみで、目を輝かせながら鉢を持ってきました。


植物や動物を育てるのは理科の勉強ですが、それは「命にふれる」ことであり、自然の神秘を感じ、「命の大切さを学ぶ」ことにもつながります。

小さな命が小さなたねに宿っています。たねの観察(スケッチ)をしてから9cmのポリポットに、各自たねを4つずつ蒔きました。「いつ芽が出るの?明日?」と待ちきれない様子。

2日で芽が出て子葉が開いた時点でまたスケッチ。「いつ花がさくの?来週?」

「となりのトトロ」には、夢の中でどんぐりがひと晩で芽を出し、大木へと成長するシーンがありましたが、子どもたちは、きっとそれに近い「早く大きくなれ~」という気持ちでたねや苗を見つめていたのでしょう。


本葉が数枚出たところで、今度は青い鉢へ植えかえです。

天気が悪いこともあり、理科室で、鉢に培養土を入れ、ヒマワリの苗を順に植えていきました。4つ蒔いたたねのうち、4本全部育った子がいれば、3本、2本しか育たなかった子もいました。青い鉢にはヒマワリを2本植えます。2本しか育たなかった子はそのまま2本ですが、4本、3本育った子は、その中から2本選びます。ふつうは、元気に育った丈夫そうなものを選ぶのですが、ある子は、あえて小さな苗を植えたいといいます。理由を聞くと「スタートが遅れて、私みたいに小ちゃいけれど、私がこれから応援して大きくしてあげる!」とのこと。当たり前のように大きな苗を選んでいる私には、ハッとさせられる素敵な言葉でした。


なかなか植え終わらず、4時間目の理科がのびてしまいました。次は給食の時間です。「片付けは私がするので、急いで教室に戻って給食の準備をしてください」と私。楽しみな給食へ我れ先に飛んでいくと思いきや、自分たちで相談して何人かが給食当番を代わってもらい、片付けを最後までするというのです。机の上の土を手で集める子、ほうきをもってきてや床に散らばった土をはく子、雑巾で床をふく子...

驚きました。3年生で、ここまでできるんだ!


子どもたちは「命の大切さ」を学ぶとともに、生き物を慈しみ、大切に育む心を持ち、そして、協力し合って目の前の小さなことにもきちんと取り組んでいます。

角田 利光

学童保育教室の様子を徒然なるままに・・・

投稿日:2014.12.08

 放課後、保護者の方のお迎えや兄弟の授業が終わるまで待つ教室があります。低学年の児童が利用することが多く、毎日利用する児童もいます。

 5月当初、折り紙を折る手つきが気になる子がいました。ピタッと折りあとをつけることができず苦戦していました。「指の腹を使って、折るんだよ。」とアドバイスすると、ピタッと折れるようになり、「できました!」と笑顔で見せてくれました。

 そんな時に、担任の先生からこんな声をかけてもらいました。「プリントを折る時も端と端を合わせて折るようになりました。」「器用になってきました。」と。


 今は、カラフルごまを作っています。楊枝に紙テープをきつく巻きつけて作ります。簡単のようで、同じきつさで巻くことや、紙テープの端を揃えて巻くことが難しいのです。1つこまができたら、回して遊んで、より安定して回る良いこまを作るにはどうしたらいいかを考えて改良を続けました。どうしたら、より良いこまができるのか、かっこいい、かわいい色合いは何かを自分で考えて作ります。簡単そうですが、実は良いこまを作るには、丁寧に巻くだけでなく、力加減が難しい作業になります。


 例の折り紙の子は、今回も最初はうまく巻けずにいました。失敗すると泣いてしまったり「続きをやってください。」と言って投げ出してしまったりする日もありました。それでも、毎日のように作り続けると、どんどん良いこまが出来るようになり、思い通りのこまが作れるようになりました。「みてください!」「担任の先生にみてもらいたいです!」とこぼれる笑顔で見せてくれました。担任の先生に見せてくると、笑顔も倍の笑顔になって帰ってきました。

 「小さなことに気づけるようになった。」「もくもくと集中できるようになってきています。」とその子の成長の話を聞きます。

 小さなことですが、ひとつずつの積み重ねが、子どもの力になっているのです。子どもたちの成長には先生からの言葉と笑顔が何よりの力になっていると思います。

小泉 奈月

「先生がいなくても」

投稿日:2014.12.05

 11月のある日、1年生の担任のA先生が、研修のため一日不在となりました。

 子ども達にとっては、入学以来初めてのことです。先生は、子ども達が困ることのないように心を砕き、しっかり準備を整えて出かけました。

 

 私が教室に入っていくと、黒板いっぱいにA先生から子ども達へのメッセージが書かれていました。「今日一日、A先生がいなくても、みんなでがんばれるかな?」と尋ねると、「はい、がんばれます!」と頼もしい返事が返ってきました。これなら大丈夫、と思い、次の授業のため、黒板を消そうとしました。すると、「"先生"は消さないでください!」との声が上がりました。メッセージには、A先生の似顔絵が添えられていたのですが、その絵は消さないで、と言っているのです。

 (担任の先生がいなくて心細いけれど、1年生でも自分たちでちゃんとできるよ)(だけど先生にも見守っていてほしい)・・・そんな気持ちが、痛いほど伝わってきました。「わかりました。消さないでおきますね。」そこだけ残して黒板を消すと、皆、安心したように、にっこり笑いました。

 

 そうして始まった図工の授業は、粘土で積み木のような形をたくさん作り、それを積み重ねて作品を作る「ねんどでつみき」です。

 初めは、思うように「積み木」を形作ることができず、苦心する児童が多く見られました。その上、「もっとたくさん作ってください。」と言われ、「え~まだ?」「大変だ~」と音を上げそうになっている子もいました。それでも1時間目が終わるころには、皆しっかりと最初の課題をやり遂げました。

2時間目、「それじゃあ、できた積み木を積んでみましょう!」皆、待ってました!とばかりに、作った"積み木"を積み上げ、次々と作品を完成させました。終わる頃には、どの子もニコニコ顔で、「楽しかった!」「いろんな物が作れてよかった!」と満足気。後片付けにも進んで取りかかりました。自分の粘土の片付けが早く終わった子は、手伝えることを探し、みんなで素早くきれいにしようという態度がいつも以上に感じられ、あっという間に片付けは終了。学習も後の片付けも「はなまる」でした。


 給食も無事終わり、この日最後の授業は生活科の「おうちのひとのしごとしらべ」です。授業が終わりに近づいた頃のこと。Bさんの席に、友だちが二人集まっていました。学習用のファイルを落としてしまったBさん。中に綴じてあったプリントが全部はずれてしまいました。そしてそれに気づいた二人がプリントを拾い、綴じるのを手伝っているのでした。大声を出したり騒いだりすることもなく、静かにかいがいしく手伝う様子を見て、私は思わず、

「A先生、・・・先生がいなくても、みんなで協力して、無事に一日過ごせましたよ。ここまでに、よく育ちましたね。」心の中でそう呼びかけていました。黒板では、A先生の似顔絵が、優しくみんなを見守っていました。


 こうして、日々いろいろな経験を積み重ねながら、子ども達は少しずつ「自立」へと向かっていくのでしょう。また一つ、新たな試練を乗り越えた子ども達。今日もA先生と一緒に、楽しく元気一杯に過ごしています。

西中 直子

中学校授業見学会

投稿日:2014.12.02

11月19日(水)、小学6年生による中学校の授業見学会が行なわれました。

中学3年生の公開授業は社会と英語。

同じ校舎で学んでいるとは言え、小学生が中学生の教室に立ち入ることは年間を通しても殆どありません。中学生も小学生の視線を感じながら授業を受けるのは新鮮なことでした。どの児童も真剣にメモを取りつつ、10分交代で小学生の各グループが授業を見学して行きました。


見学会の翌日、3年C組の生徒に聞いてみると、


「小学6年生は、中学生の授業を見てどう思ったと思う?」


生徒A「普通...?」


生徒B「つまらなかったと思います。だって、あるグループなんて私たちがワークシートに取り組んでいて、じっと考えていただけの様子しか見ていないですから。」


実はこの時、中学校の担任のもとに、6年生の感想文が回覧されてきていました。


「そうかな。じゃぁ、いくつか読んでみるね。」


そう言って、パラパラと感想文をめくって読み上げると、


『中学生の授業は、集中力がすごかったです。』


『中学3年生の教室は、受験生ということもあって、すごく静かで緊張しました。』


『わからないことがあればすぐに先生に質問していて、私も見習いたいと思いました。』


『社会の授業では次々に手が挙がって、どんどん授業が進んで行きました。』


『先生が英語で質問して、そのまま授業が進んで行きました。やっているプリントを見たら、全部英語で書かれていました。』


『どの授業もスピードが速いので、ついていけるか心配になりました。』


こう読んでも、中学3年生の反応は冷静でした。


「先生、お世辞ですよ!」


ついこの前まで中学に入学したてのあどけなかった彼らも、気が付けば卒業間近です。

本人たちも気づかぬ間に、随分と成長したものだと感じる一場面でした。


3年C組 担任 久納 朋子

1分間スピーチ

投稿日:2014.11.29

11月21日金曜日、中学3年生は講堂でさいきょう祭を振り返る1分間スピーチを行いました。



なかなか時間の確保ができず、さいきょう祭からほぼ1カ月が過ぎてしまっている状況、さらには、中学校生活最後の期末テストも目前に迫っている中で、授業時間を2時間も使った発表会。いろいろな不安がありました。


 
会場は講堂。朝のうちに会場設営を行いました。整然と並んだイスの前に、演台が一つ。


 


そして、スピーチが始まりました。


 


何の準備もなく練習に臨んで、こっぴどく叱られた。
目立たないパートをやりたかったのに、割り当てられた楽器はとても目立つ楽器で、最初は戸惑ったが、大きく成長できた。
ピアノの伴奏で、本当に腕が痛くて大変だった。
彼が伴奏で本当に良かったと思う。
隣で一緒にキーボードを弾いている友だちに助けられた、色々と。
隣でキーボードを弾いている友だちがあまり弾けなくて、どうしようかと悩んだ。
軽い気持ちでソリストになってしまったが、友だちに励まされながら、責任感を持って練習を続けていくことができた。
何回も僕のせいで練習が止まってしまったけど、それが申し訳なくて家でたくさん練習した。
今までの9回のさいきょう祭で、一番楽しめた。
小学校の頃の自分を思い出して、緊張していたなぁと振り返る余裕があった。
パートリーダーとして、寝る前に毎日歌を聴いていた。
指揮者の笑顔が最高だった。
自分が一番楽しかったと思う、みんなありがとう。...


 


子どもたち一人一人のスピーチが、「第10回さいきょう祭」を再び編み上げていくようでした。一人一人が主役というのは、こういうことなんだと。


 


11月21日、ある暖かい秋の日のことでした。


 


中学3年B組担任 松澤 秀明

10/26 発表を終えて…