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才教ダイアリー

小さな命を大切にする心

投稿日:2014.12.10

今年、3年生は、理科でヒマワリの観察をするために、一人一鉢ずつたねからヒマワリを育てました。鉢で育てるので、栽培するのはあまり背の高くならないミニヒマワリ。

まず、鉢の用意です。1年生の時にアサガオの栽培に使った青い鉢を各家庭から持ってきてもらいました。家で眠っていた鉢がまた日の目を見ることになり、子どもたちは、どんなヒマワリが育つのか楽しみで、目を輝かせながら鉢を持ってきました。


植物や動物を育てるのは理科の勉強ですが、それは「命にふれる」ことであり、自然の神秘を感じ、「命の大切さを学ぶ」ことにもつながります。

小さな命が小さなたねに宿っています。たねの観察(スケッチ)をしてから9cmのポリポットに、各自たねを4つずつ蒔きました。「いつ芽が出るの?明日?」と待ちきれない様子。

2日で芽が出て子葉が開いた時点でまたスケッチ。「いつ花がさくの?来週?」

「となりのトトロ」には、夢の中でどんぐりがひと晩で芽を出し、大木へと成長するシーンがありましたが、子どもたちは、きっとそれに近い「早く大きくなれ~」という気持ちでたねや苗を見つめていたのでしょう。


本葉が数枚出たところで、今度は青い鉢へ植えかえです。

天気が悪いこともあり、理科室で、鉢に培養土を入れ、ヒマワリの苗を順に植えていきました。4つ蒔いたたねのうち、4本全部育った子がいれば、3本、2本しか育たなかった子もいました。青い鉢にはヒマワリを2本植えます。2本しか育たなかった子はそのまま2本ですが、4本、3本育った子は、その中から2本選びます。ふつうは、元気に育った丈夫そうなものを選ぶのですが、ある子は、あえて小さな苗を植えたいといいます。理由を聞くと「スタートが遅れて、私みたいに小ちゃいけれど、私がこれから応援して大きくしてあげる!」とのこと。当たり前のように大きな苗を選んでいる私には、ハッとさせられる素敵な言葉でした。


なかなか植え終わらず、4時間目の理科がのびてしまいました。次は給食の時間です。「片付けは私がするので、急いで教室に戻って給食の準備をしてください」と私。楽しみな給食へ我れ先に飛んでいくと思いきや、自分たちで相談して何人かが給食当番を代わってもらい、片付けを最後までするというのです。机の上の土を手で集める子、ほうきをもってきてや床に散らばった土をはく子、雑巾で床をふく子...

驚きました。3年生で、ここまでできるんだ!


子どもたちは「命の大切さ」を学ぶとともに、生き物を慈しみ、大切に育む心を持ち、そして、協力し合って目の前の小さなことにもきちんと取り組んでいます。

角田 利光