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1年生の笑顔で、全てが報われる... ~ 6年2組交流行事の舞台裏 ~

投稿日:2015.03.06

 小学6年生、いよいよ修了も間近です。


 


 6年3組の学級会からの提案で、6年の3つの各クラスが1年生の同じクラス(私のクラスは6年2組なので1年2組)と交流授業を行うことになりました。


 


 決まったのは「交流授業が2時間割り当てられた」というだけで、当然、全ての企画と準備は自分たちで行います。


 


 私たちのクラスは、級長のA君と副級長のB君が中心となってこの企画を進めることになりました。しかし、この企画へのクラス全員の思い入れは強く、様々な意見が出ます。どの意見や対案もなかなか当を得ており、A君とB君はさばいていくのがたいへんです。


 


 やがて、「今はそんなことを話し合っている場合ではない」、「そこにそんなに時間を掛けてどうするの?」など、2人の進め方に意見が出るようになりました。そして、なかなか思うように企画を前進させることができないA君、B君。2人に代わり、C君が前に出て、仕切る姿が見られるようになりました。


 


 ちなみにC君は、3学期は級長や副級長になっていないものの、もともと級長経験者であり、体育祭等でも学年全体の責任者もしたことがあり、そもそも実力者です。


 


 C君が入るようになり、やや全体像が見えてきた交流会。前半は1年生と階段清掃を行って、後半は多目的室でレクレーションを行うことが決まりました。


 


 話し合いは流れるようになってきましたが、担任としてこの企画に対するクラス全体の熱が下がってきてしまったことが気になっていました。


 


 A君、B君に声を掛けると、やはり途中からC君が出てきたことが割り切れない様子でした。


「今回は君たちの企画。気持ちはよーく分かる、でも、C君が入ってスムーズになってきたのは確か...。しかも、当日は目前。ここは内輪でもめるのではなく、企画が成功するためにC君を前面に出して進めたらどうか...」


 


 当日、6年生と1年生がペアを組み、階段を一緒に掃除をしました。やり方を教えながら、ていねいに磨きました。


 


 後半は、話し合いによって決まった「警察と泥棒」、「爆弾ゲーム」、「ハンカチ落とし」を実施しました。「フルーツバスケット」は時間が押したので、割愛しました。良い判断です。合言葉は、「1年生を楽しませるには、6年生が楽しそうにする」でした。


 


 1年2組の子どもたちは6年2組のお兄さんに全てを委ねて、顔をくしゃくしゃにしてゲームを楽しんでいました。企画は大成功と言っていいでしょう。


 


 普段は仲の良い、A君、B君、C君...。交流会を通じて、少しギクシャクしましたが、1年生の無邪気な笑顔がそれを緩和したようです。翌日、C君は出しゃばりすぎてしまったことを詫び、A君、B君からは運営を助けてもらったことのお礼があったそうです。


 


 「雨降って地固まる」、大人になっても起こりうる今回のような事態。また、行事を通して子どもたちは経験値をアップさせました。


 


6年2組担任 巣山 孝弘