投稿日:2015.05.18
私は、毎朝自分のクラス(職員室)の朝礼が終わると1年生の昇降口に向かう。
新学期早々
緊張して不安な表情を浮かべている子
泣きながら登校してくる子
友達とおしゃべりをしてニコニコしている子
左右の靴を履き違えながらも、元気いっぱいに突進してくる子
様々な表情で教室に向かう。
私も先ずは名前と顔を一致させるのに必死である。
恥ずかしながら何を隠そう、私の一番苦手なことがこれなのである。
みんな可愛いくて同じに見えてしまう。でも最近ではだいぶ見分けが付くようになってきた。後ろ姿で誰かがわかるようになればもう大丈夫である。
ところで、子供というのはおもしろい。
毎朝、昇降口に立っていると様々な質問を浴びせられる。
「先生は偉い人なの?」うーん。偉くは無いけどエライ人だよ。
「先生。体育祭は何組ですか?」赤でも白でも無くてピンク組だよ。「へぇーそうなんだ。」赤と白の間と言うことだよ。「それじぁ綱引きは一人でやるの?」そうだよ。先生は力持ちでマッチョだからと言って力こぶを見せると「ワッー」と言って信じてしまう。
と言うようにおきまりのパターンでやりとりをする。可愛いもので、わかったのかどう知らないが「へーっ」と言って納得して教室に向かうのである。たぶん子ども達には、私のことは授業をやらない普段は何をしているのかわからない、謎の先生にしか見えないのだろう・・・。
でも一年も経てば、この子達も立派な2年生となっていく。
毎年、2年生となった去年の1年生の成長を見て、とても頼もしくもあり、嬉しくもあるが、ちょっぴり寂しさを感じてしまう。これが親心なのであろう。
でも我々教員に、感慨にふけっている時間は無い。
この子達が世のため人の為に尽くせる良い人になって、活躍している姿を現実のものとするためにも、手を掛けて、地道に真剣に全ての子供と向かい合うことが大切なのである。
この学校は
真剣にやるからこそ、楽しい。
真剣にやるからこそ、充実している。
真剣にやるからこそ、希望のある場となる。
毎日毎日が真剣勝負なのである。
しっかりと心に刻んで、今年も一年がんばるぞ。
副校長 西中 康晴