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才教ダイアリー

『伝統へ』

投稿日:2015.08.20

 本校は今年度より小学5年生以上で縦割り清掃を実施している。小学5年生から中学3年生までの異学年で構成されたグループで一つの清掃場所を掃除する。


清掃開始になるとどの清掃分担場所も床を箒で掃く音や雑巾で磨く音、机椅子を運ぶ音等、清掃作業を行っている音のみしか聞こえてこない。


今年度は一味違う。中学3年生をはじめ、中学2年生から小学5年生、一人ひとりの清掃に対する意識の持ち方や取り組む姿勢が素晴らしい。


「普段使っているところを自分たちの手で綺麗にしたい」


「学校のために、またはみんなのために頑張りたい」


児童生徒たちの真剣な取り組みから、「世のため人のために尽くす」という思いがひしひしと伝わってくる。


学校教育活動において、清掃活動はとても大切な活動であると私は思っている。清掃から社会で生き抜くための必要な力を養えるとさえ思ってもいる。彼らはそんな日々の清掃活動からどんな状況、場面でも世のため人のために尽くせる人となることだろう。


5班のグループリーダーは中学3年生のAさんだ。メンバーへの的確な指示はさすが最高学年であると感じている。リーダーシップを発揮しているAさん。何よりも素晴らしいところがある。それはメンバーに対して自らが行動を示しているところである。彼女は普段から両膝をきちんと床に付け、黙々と丁寧に磨き上げていく。手本を示しているかの如く自らが率先して掃除をしていくAさん。そんなAさんの取り組む姿を見て、他のメンバーも黙々と丁寧に磨き上げていくのである。


教室の雑巾がけ。真っ黒な雑巾が並んでいる。6年2組一人ひとりが、Aさんのように床と向き合い磨き上げている証である。「継承から伝統へ」。そんな言葉が私の頭をよぎるのである。


 床と向かい合い、黙々と磨き続ける姿。


丁寧に磨かれた床はいつも輝きを放っている。


小学校6年2組 担任