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才教ダイアリー

友達のために

投稿日:2016.09.02

 掃除が始まる時。自分の列の机を教室の後ろへ運びます。2人一組になって、素早くどんどんと運びます。運び終わると、すぐに隣の列の机へ。誰が言うわけでもありませんが、自分たちの列が終わったら、他の列の机を手伝って運ぶのが日常です。


授業中、机の場所を移動させて活動をする時。休んだ子の机も、近くの席の子が移動させます。これも、誰に言われなくても気づいた子が行います。


 


体育の授業が終わった後、皆で列になって、教室へ戻ります。ある日、A君が「足が痛い」と言って、なかなか階段を上がれなくなってしまったことがありました。ほとんどの子ども達は、一旦教室へ戻ってきて、口々に担任に、A君が階段をうまく上れないことを心配そうに報告します。そして、「A君を手伝ってきます。」と言って、再び教室を出て、A君のもとへ。


すぐに担任も様子を見に行きましたが、その時には、A君はすでに階段を上りきるところまできていました。A君の傍らにはBさんがいて、A君の手を取ってゆっくりと一緒に上ってきてくれたのです。


 


給食の準備の時間。牛乳を配る担当になっている友達がお休みだったため、E君は、自分から代わりに牛乳を持ちに行き、みんなの牛乳を配りました。


「みんなあるね。」と自分の席に着いたE君でしたが、


「あ、ぼくの牛乳がなかった。」


よく見ると、みんなの牛乳はあるのに、E君自身の分がありませんでした。自分のものは考えず、友達のものを先に考えたE君です。


すると、E君の言葉を聞いたFさんとGさんがすぐに立ち上がり、


「取りに行ってきます。」


と、廊下へ出て行こうとしました。


 


 


自分のことだけでいいや、自分の物があればいいやではなく、友達やみんなのことを考えて行動できる姿。仲間を想い、等身大で「人に尽くす」ということを当たり前に行える子ども達に、しばしば感心させられています。


 


 


小学校22組担任