1. ホーム
  2. 才教ダイアリー
  3. 2016年度
  4. 進んで働くすがすがしい姿

才教ダイアリー

進んで働くすがすがしい姿

投稿日:2016.10.07

 小5から中3まで約8名の班で行う「縦割り清掃」は、定期的に場所が交代になります。


 私は、1階のホールと流しを担当していますが、リーダーはあくまで中3の生徒です。ここは清掃範囲が広く、全員でフルに動き回ってやっと作業を終えることができるため、リーダーを中心に、皆一生懸命取り組んでいます。日数を重ねるうちに、臨機応変に動くことも身についてきて、後半には見事な連係プレーを見せてくれるようになりました。


 


 中でも、流しの清掃はなかなか大変な仕事です。広い流し全体の汚れを落とし、ステンレスの台を拭き、鏡を磨き、石鹸を補充します。そして大切なのが、排水口の掃除です。網にたまったゴミを取り除き、その奥にあるフタを外し、汚れをブラシでこすり洗いしてきれいにします。これら一連の作業を行う間には、他の清掃箇所の生徒たちが三々五々やってきて、雑巾を洗ったり、バケツの水を流したり、手を洗ったりします。ですから、流しの清掃には、「寛容さ」と「皆のために働くという強い気持ち」が、人一倍必要だと感じています。


 


 ある班で流しの担当になったS君とKさん。二人はいつも、やってくるとすぐに流しに直行し、素早く掃除に取りかかります。そして、敬遠されがちな排水口を、毎日ピカピカになるまできれいにしてくれました。その背中は真剣で、作業に熱中するあまり、班長さんに「もう時間だからそろそろ終わりに...。」と、声をかけられることもあるほど。「二人は流しの掃除のプロだね。」と声をかけると、ニコニコして「ありがとうございます。」と答えてくれましたが、その笑顔はとてもすがすがしく、気持ちの良いものでした。


 


 あれから清掃箇所が交代になり、新たに男子のペアが流しの担当になりました。今は、まだ時間はかかりますが、真面目に取り組んでくれています。班の仲間も、自分の仕事を早めに終えると、手伝ってくれるようになりました。


同じ作業をするのなら「嫌だな。」と思いながらではなく、皆の役に立てているのだという喜びを持って、自ら進んでやれるようになってほしい。小さなことではありますが、人のために働くことは、こんな一歩から始まるのだと思っています。


 


1階ホール・流し清掃担当