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才教ダイアリー

道半ば

投稿日:2016.10.28

 去年より導入された速読は、2年目を迎えました。


今年度も「文章を速く正しく読めるようになろう」を合言葉に、小学3年生から中学3年生までが週1時間の授業を行っています。


 


4月には新しい種類のトレーニングも加わりましたが、2年目は新鮮さが感じられなくなるようです。


「好きなトレーニングを自分で選んでやりたい」と言って、基礎的なトレーニングを嫌がったり、疲れると手を抜いてしまう姿が時々見られるようになってしまいました。


その結果、単純な文章問題での間違いがかえって多くなってしまったのです。


 


そこで、101セットの文章問題を解くときに、自分で指を折り、間違いの数を数えてみました。


すると、自分の間違いの多さに気づいたり、間違いがあってもそのままにしてしまう自分に気が付くことができました。


気づく子は初めは少数でしたが、次第に数が増えて、教室が水を打ったような静かな空気になることも増えてきました。


 


速読は一見、文章の読み取り問題や計算問題を脳トレのようにこなすものと思われがちです。


しかし実際は、パソコンの前に座って、まだまだ足りない力を伸ばそうと自分の失敗に向き合う時間でもあります。苦手な問題(トレーニング)に気持ちが負けそうになっている時は、「修行ですね。」と声をかけます。


今年度から唱和している「才教の心得」の「道場」という言葉に通じるようで、言葉に出さなくても、「もう1回!」と真剣な顔でトレーニングに向かいます。


 


毎年行われる速読の全国大会「速読甲子園(学校版)」では、去年2位だった雪辱を果たし、1位になることができました。速読に対して浮ついた気持ちがすっかり影を潜めた子ども達は、うれしそうな表情の後で、引き締まった表情を見せていました。


「まだまだこれから!」という声が聞こえてきそうで、そんな教室の一体感に頼もしさを感じます。


「何事にも全力で果敢に挑戦」し続けることのすがすがしさが、子ども達をより大きく成長させていくと確信する思いでした。


 


                    速読担当