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才教ダイアリー

新たな船出

投稿日:2016.12.02

 現在、本校の1階ロビーの壁には平成28年度生徒会選挙の開票結果が掲示されている。選挙活動を経て、新三役が決定したのは11月19日のことだ。


 


 ミュージカルが成功し、最高のステージを届けることができた中学2年生。一人ひとりの充実感や満足感、達成感を得られた行事をやり遂げ、次に控えていたもの。それは生徒会選挙だ。今までは3年生に引っ張ってもらい、ついていくだけで良かった。しかし、いよいよ自分たちが引き継ぎ、才教学園を引っ張る立場となる。


 


選挙直前の立会演説会では、2年生からの立候補者が舞台正面の席に着いていた。目の前には、さいきょう祭で得た充実感や満足感、達成感を顔に浮かべ、晴れ晴れとした中学3年生。一方で、緊張感が漂い、不安感を滲ませる立候補者たち以下中学2年生。彼らたちの表情は実に対照的だった。


A組から立候補したのはAくんとBくんの2名。彼らには様々な場面で集団を引っ張ってきた経験がある。とは言え、その集団は学級だったり学年だったりと、それほど大きい規模ではなく、当然学校全体(小学校と中学校)をリードしたということではない。


 


 初めてのことを行うときは、誰もが不安や緊張を抱くものである。立候補した生徒たち、そして中学2年生全員が、何とも言えぬプレッシャーに押しつぶされそうになっていたに違いない。それでも、「これから私たちが才教学園を引っ張っていくのだ」という強い思いと溢れんばかりのやる気を、私は感じていた。


選挙が終わった今、次は生徒会引き継ぎを迎える。新生徒会三役がどう舵を切っていくか。とても楽しみだ。それぞれが公約で掲げた事柄を完遂させ、より良い学校へとしていくことを私は期待している。


 


*****


 


 結果発表から数日たったある朝、新生徒会長となったAくんと新副会長となったBくん、そして2年生の数名が、3年生と一緒に昇降口前を箒で掃いていた。


そんな姿を見て、数年前に会長を務めたある生徒が、放課後によく昇降口の土や砂を箒で掃いてくれていたことを思い出した。そして、私の胸には今も彼の言葉が残っている。


「ちょっとしたことかもしれないけれど、学校に貢献できれば...。」


 


AくんやBくんたちの活動が、一人でも多くの人に広がるといい。


 


中学校2年A組担任