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才教ダイアリー

努力してできるようになればいい

投稿日:2017.02.17

4月当初、大きなイラストの入った絵本や


平仮名が大きく書かれた易しい本を読んでいた1年生。


今では、文字がびっしりと書かれた本や


シリーズになっている本を好んで読む子が増えました。


 


2時間続きの図工の授業にもかかわらず、


休み時間になると、スモックを着たまま読書にふけるほど、


本の世界に夢中になっている子もいます。


授業や宿題の文章読解プリントも、正解率が高くなっており、


読む力がついてきたと感じます。


「前よりも丸が増えたなぁ!」と


子どもたち自身も、手ごたえを覚え始めています。


 


そんなある日、クラスの子が朝読書のために


『アドラーの言葉』という本を持ってきました。


なんだか難しそうなものを読んでいるな…と覗いてみると


心理学者アルフレッド・アドラーの教えを、


小学生でも理解できるようにまとめた本でした。


 


「どんな言葉が心に残った?」と尋ねてみると、


おもむろにページをめくり、「これです。」と指をさしました。


そこにあったのは、こんな言葉でした。


 


“努力してできるようになればいい”


 


***


 


いま、体育の授業では、なわとびの学習をしています。


前回し100回、後ろとび50回、あやとび20回、交差とび20回…


それぞれの技に合格すると、メダルがもらえるとあって


子どもたちも気合十分で授業に臨みます。


前回しや後ろとびは、多くの子がメダルを獲得しましたが、


そこから先がなかなか難しい。


授業後に話を聞くと「交差とび1回できました!!」と自慢げ。


まだまだ先は長そうだなと思っていた矢先、


クラスで初めて、交差とび20回に成功したという報告が。


他の子もそれに続けと言わんばかり、


やる気に一層火が付いたようです。


週末に家で練習したいからと、なわとびを持ち帰る子も。


「先生、頑張ってきますからね!」


手を振って意気揚々と授業に向かう子どもたちの、


小さくも頼もしい後ろ姿を見送ります。


 


ここで、アドラーの本を持ってきた例の子についてお話しすると、


本気の頑張りは伝わってくるのですが、


いつも途中で体力が続かなくなり、苦戦していました。


 


…が!


 


今週の体育で前回し100回に合格し、初のメダル獲得!!


跳び方もずいぶんと上達していました。


「ひとつでも合格できてよかった!」と満面の笑みを浮かべます。


ついに、クラス全員がメダルを手にすることができました。


これを機に思い出したあの言葉。


 


“努力してできるようになればいい”


 


一人ひとりに得意なことや苦手なことがあって、


はじめからなんでも上手にできなくても、


失敗と成功を重ねながら、少しずつ大きくなってきたのです。


 


 


―――11月に植えたチューリップの球根が、


   冬の寒さに耐え、芽を出し始めました。


    春がもう、すぐそこまで来ています。


 


小学校14組担任