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才教ダイアリー

裁判傍聴から学んだこと

投稿日:2017.09.08

 9年生が社会科学習の一環として、7月11日と8月29日に長野地方裁判所松本支部で裁判傍聴をしてきました。目的は裁判や裁判所についての学習を深め、裁判員制度について興味関心を高めることと、裁判官・検察官・弁護士などの裁判に関わる職業について知ることにありました。


 傍聴した裁判は両日とも刑事裁判でした。9年生には、テレビドラマ等での検察官と弁護人の応酬が裁判のイメージだったようですが、実際にはずいぶん違ったようです。法廷は厳粛な雰囲気で、裁判は手続きに沿って淡々と進んでいきました。


みんなも緊張しながら、裁判を見守っていました。


その中で大切なことに気づいた生徒が何人かいました。次は感想文からの抜粋です。


 


***


「裁判長、弁護人、検察官が、どうしたら被告人がもう二度と罪を犯さないようにできるかを必死に考えていることに感銘を受けました。罪を犯したから刑を受けさせるのではなく、二度と罪を犯させないことを第一に考えて、裁判を進めていました。」


 


「弁護人の質問は厳しい言い方でしたが、被告人がどれほど反省し、二度と同じことを繰り返さないであろうことをアピールしていることに気づきました。検察官からも責めるような質問がありましたが、最終的には被告人に更生してほしいという思いが伝わってきました。裁判とは、罪を裁く場であるとともに、人を更生させる場であると思いました。」


 


「始めは被告人をすごく責めていたような感じでしたが、それはただ反省させるだけではなく、良い方向に立ち直らせてあげようとしている気がして、とても感動しました。」


***


 


 「罪を憎んで人を憎まず」という言葉があります。実際の裁判はまさに犯した罪は償わせても、犯した人には何とか立ち直ってほしいという願いを、弁護人はもちろん、裁判官も検察官も同じように持って行われているのです。そのことに1回の裁判傍聴で気づいた人が何人もいたことに驚きました。


 


社会科担当