投稿日:2017.10.25
10月22日、さいきょう祭は力いっぱい頑張った感動と共に幕を閉じました。夏休み前から4か月にわたり、学校全体で練習を重ねてきました。2年生も心をひとつにして、劇、歌、踊りに器楽演奏と見どころの多い音楽劇を演じ切りました。
このさいきょう祭は、感動や充実感の他にも、子ども達に大きな宝物をもたらしてくれました。それは、自分で考え行動する力です。
台本を手にしたばかりのころは恥ずかしさが先行していましたが、次第に勇気を出して大きな声を出せるようになったり、身振り手振りを工夫したりと頑張った子がいれば、鍵盤ハーモニカを毎日家に持ち帰っては、うまくできないところを繰り返し練習した子も…。
当初はケンカのように声を荒げることもありましたが、「いいステージにするために頑張っているのだから、お互いに気を遣いあおう。」とアドバイスすると、ギスギスした空気もすぐ穏やかになり、2年3組の「自主練」は本番前日まで続きました。
また、帰りの会に「みんなからのれんらく」という時間があり、本来は各教科の係から次の時間の持ち物や授業内容を知らせる時間なのですが、「全校合唱の振付で肘をしっかり伸ばしましょう。」「劇のセリフの時、口をしっかり開いてはっきりと言いましょう。」などの呼びかけをすることがありました。その日の練習で先生から受けたアドバイスや自分で気がついたことなどをみんなに伝え、それをもとに各自家庭でも練習をしていたようです。
さらに、練習の際は自教室からの移動が多くなり、整列する機会も増えましたが、いつの間にか整列係がさっと前に出て並び始めていました。一人一人が前を向き、あっと言う間に列がまっすぐに整います。「出発します。」という係の合図まで、担任の出る幕はありません。
練習が終わり教室に戻ってきたあとも、次の授業の用意や給食の準備などを子どもたちだけで頑張りました。休み時間も無駄にするまいと、友達同士で集まっては鍵盤ハーモニカの練習や踊りの練習をする姿が当たり前の風景になっていました。自分の演奏や踊りを見てもらったり、反対に友達にアドバイスをしてあげたりして協力しあう姿は、とても微笑ましく見えました。
最後の演目の全校合唱が終わった時の充実感。あきらめずに努力を重ねたからこそ得られる感動に包まれました。一つの目標に向けてひたむきに進んでいく姿には、昨年を超える感動を覚えました。
さいきょう祭を終えた今、強く感じるのは、そうした2年生の積極的な姿勢がステージをよりよいものにしたということです。また新たな日々が始まりますが、「さいきょう祭の練習をしていても、漢字練習や九九のテストをしたいです!」と張り切っていた子どもたち。さいきょう祭を通じて得られた宝物「自分で考える力」をもとに、学習も一層集中して頑張っていくのだろうと期待しています。
2年3組担任