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才教ダイアリー

ミュージカルから学んだ才教の教え

投稿日:2017.10.30

 1022日、さいきょう祭の本番を迎えました。リハーサルで訪れたときは静かだったロビーですが、当日は保護者の皆様をはじめ多くの方々が行き来していました。普段より口数が少ない子どもたちの様子を見て、「緊張しているんだな。」と感じました。


 初めてのミュージカルを披露する6年生も、同じ緊張に包まれていました。まず、リハーサル室では制服のままで練習。限られた時間の中で、動きの確認やできる限り通しをして、本番のイメージをつくりました。正面の鏡をみながら表情や動きのチェックをする様子は、プロの役者さんも顔負けです。場面で出番のない生徒も、真剣に練習を見守っています。係活動などで練習に参加できない生徒もいましたが、他の生徒が代役を務め、演技の流れを止めない工夫をしました。また、楽団の楽器も揃わない状態の中、その場にあるピアノや手拍子で音楽を演奏しました。今この場でできるベストを尽くそうとする生徒の知恵は、本当に素晴らしいと思います。


 リハーサル後は楽屋で一時休憩です。それでも、他グループの邪魔にならないようにと、小さな声でセリフや動きの確認をしていました。


「がんばろうね。」


「だいじょうぶだよ。」


そんな言葉も聞こえてきて、狭い楽屋は緊張感とここまで頑張ってきた仲間と励ましあう姿であたたかい雰囲気でした。最後に全員で円陣を組んで、「いくぞー!」の掛け声。本番前なのに、もう胸が熱くなりました。


 


着替えをすませ、舞台袖で静かにその時を待っている間、生徒はそれぞれの思いに正面から向き合っていたと思います。


 さあいよいよ本番。何度も練習したセリフ、歌、動き…初めて台本を手にした時のこと、オーディションに臨んだ時のこと、配役が決まった時のこと、仲間と意見が合わず苦しんだこと、頑張っているのに上達しないこと、なかなか最後まで通すことができなかったこと…楽しいことばかりではなかったはずです。でも、その時間を乗り越え、30分以上もの演技を全員で創り上げることができました。最後のカーテンコールでは会場のみなさんから手拍子があり、会場が一体となった瞬間を感じました。


 初めてづくしだったミュージカルの後には、心配や不安を乗り越えて、確実に成長した生徒の姿がありました。その裏には多くの方々の力があったことを忘れてはいけません。理想を求め、何事にも全力で果敢に挑戦することは感動の源であり、家族や仲間を想い感謝と誇りを忘れない才教生としてこれからも胸を張って前に進んでほしいと願っています。 


6年音楽担当