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才教ダイアリー

実感、体験を通して生物の育成  技術科 リーフレタスの栽培

投稿日:2017.11.07

 技術科の単元のひとつに「生物育成に関する技術習」があります。なんだか、技術科の領域の中では違和感のある単元ですが、体験を通して感動を呼び起こす学習として期待されている学習内容です。本校には大きな学校菜園がありません。そこで、養液栽培を中心に学習を進めることにしました。最後は自分の育てた作物を食べることができたらいいなと考え、栽培するものはリーフレタスに決定。


 リーフレタスは、だれでも簡単に育てることができ、計画通りに進めば11月下旬には収穫が可能になります。養液栽培なので土に種をまくのではなく、小さな種を楊枝でスポンジに埋め込むようにして発芽を待ちます。全員が息を止めるようにして慎重に種をまきます。栽培する場所は第二理科室の西側の棚にしました。


芽が出るまで、心配で毎日第二理科室で観察する生徒。


芽を発見して喜んで教室を出ていく生徒。


発芽を見て「ヤッター!」と叫ぶ生徒。


こんな姿を見て、本校8年生の人間力の一端に触れたような気がします。


 


授業を進めていて、私自身も驚きましたが、リーフレタスは日々変化するため、生徒のだれもが興味をもって取り組んでいます。10月はさいきょう祭の練習が忙しく、少々観察から離れていた生徒も、最近は朝の時間や休み時間に第二理科室に来ては成長の様子を記録しています。普段の生活の中で、栽培体験の少ない生徒が、即時性ではなく、長い時間をかけて大きな充実感や達成感を味わうことは、とても価値のある教材だと考えています。またリーフレタスの生き生きした成長から、自己肯定感も高まりも期待できます。


収穫の頃には、このリーフレタスを使った調理実習も計画しています。どんな内容にするか生徒たちは楽しみにしています。(私自身も楽しみです。)


 


現在、1年生は木材加工でラックの製作に、2年生はFMラジオの製作、3年生はプログラム学習を行なっています。ものづくりは「段取り力」を身につけ、ものを「技術的見方」で見る目を養うことが最終目標と考えています。どの生徒も自分自身の作品に「こだわり」をもって授業を進めています。時にはこの「こだわり」で授業がストップすることがありますが、授業者としてとても嬉しい瞬間です。


小さな疑問や問題意識を遠慮なく表現できる。そんな技術科学習をさらにダイナミックな展開で取り組んでいきたいと思います。


 


 技術科担当