投稿日:2017.11.14
授業の時に、「お手伝いできる人はいますか?」と私が声をかけます。配布物がたくさんある場合には、何人かの手を借りたり、時にはクラスの全員の手を借りたりして、配りものをすることもあります。
「お手伝い」は、休み時間に黒板消しをクリーナーで綺麗にすることや、給食の食缶の片づけなどいろいろです。
ある日、休み時間になった時に、一人の子が「何か手伝うことはありますか?」と聞いてきました。
「じゃあ、黒板消しをお願いね。」と頼むと、別の子も「何か手伝うことはありますか?」と聞いてきました。気が付くと、全員が「何か手伝うことはありますか?」と聞いてきていました。
お手伝いすることの楽しさを感じて日々、自分から進んでお手伝いに取り組んでいる子どもたちに、道徳の授業で、日野原重明さんの『いのちのおはなし』を読みながら、次のような話をしました。
大人の心臓は一分間に60回から80回とどまることなく動き続けているが、一生の間に、いったい何億回、何十億回動くか誰にもわからない。いのちとは自分が持っている時間である。時間を使うことが、いのちを使うこと。これから生きていく時間が、自分が使うことができる時間であり、それが自分のいのちであることである。つまり、いのちっていうのは時間である。そして、その時間はみんなのほうが大人より多く持っている。だから、みんなの時間を少し大人の人に分けてあげてください。
これを機に子どもたちは、より一層「お手伝い」に対して、熱意を持って取り組むようになりました。今では、先を争うように、「何かお手伝いすることはありますか?」「何か持っていけるものはありますか?」と尋ねてきます。
『一週間おうちのお手伝いをする』という生活科の宿題にも、一生懸命取り組んでいた子どもたちです。この気持ちを大切に、これからもたくさんの「お手伝い」で周りの人たちを助けられる人になってほしいと思います。
1年1組担任