1. ホーム
  2. 才教ダイアリー
  3. 2018年度
  4. 夏休みの「一人一研究」から

才教ダイアリー

夏休みの「一人一研究」から

投稿日:2018.08.28

 昨年度から、5年生の夏休み中の課題として一人一研究を行っています。1学期の終わりに計画書を作り、それぞれの研究の方向性を確認してから休みに入りました。


6月には諏訪東京理科大学の先生を学校にお招きし、出前授業を受けました。内容は主に「音」に関わるものでしたが、この授業の中で「日常生活の中に科学が存在している」「分からなければやってみること」「実験するときはいろいろ試してみよう」「科学的な根拠が分かると物を作れる」「アイデアは武器だ」「当たり前とは言わない」など、この一研究につながるヒントをたくさんいただきました。


 


さて、生徒の研究テーマを分野別に見ると、生物・地学の内容が1219%、物理内容が24%、そして圧倒的に多かったのが化学内容で45%でした。一研究をどのタイミングで進めていくかというのは個人の計画によりますが、自然を相手にしたものは、思うように進められないことがあります。特に星や気象などの観測や植物の成長などの観察記録は、根気よく待つことも必要です。だから、ある限られた空間の中で行うことのできる科学分野の内容が多かったのが今年の特徴でした。


 夏休みが明けてからの授業では、自分の研究について発表する時間を設けています。①研究内容 ②結論 ③結論を出した根拠の順に簡単な原稿を作って臨んでいるので、模造紙にまとめた文字を追うことなく、自分の研究を端的に発表することができるようになってきています。中には、実験に使った器具などを持ち込んで実演したり、友達に回して手に取って見てもらったりする姿が見られます。


緊張しながらも自分の研究内容をしっかりと発表すること。これは、2月のプレゼンテーションコンテストにもつながっていくもので、研究内容やそこから導き出した結果について根拠を明らかにしながら説明することは、「自分の伝えたいことを分かりやすく他者に伝える」練習になります。


身の回りの物質や現象に対して科学的な見方を育てる大切な経験のひとつである「一研究」は、子どもたちの関心を測るバロメーターであり、社会で必要とされる力の育成もできると感じています。


 


5年理科担当