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才教ダイアリー

英語弁論大会への挑戦

投稿日:2019.09.20


 先日行われた「中信地区中学校英語弁論大会」に、本校から花田鈴世さん(9年)が出場しました。弁論の内容は、修学旅行先でのホームステイの体験がテーマです。旅行前の彼女は英語に自信がなく、ホームステイを苦痛に思っていて、実際に1日目はほとんどホストファミリーと話すことができませんでした。しかし、「この2泊3日のホームステイで自分を変えなければ後悔する」と思い、自らを奮い出たせ、積極的にコミュニケーションを取るようにしました。ホストファミリーが温かく受け入れてくれたこともあって、彼女は自らの殻を破り、「日本に帰りたくなくなるほどの思い出を作ることができた」といいます。弁論では、どのようにその一歩を踏み出し、自らを変えることができたのかという体験を語りました。


 


地区大会への道のりは決して平坦なものではありませんでした。1学期の終わりに完成した英文原稿を夏休みに暗記する計画を立てましたが、休み明けの時点で暗記できていない部分があり、彼女は焦りを見せていました。加えて、弁論には暗記のほかに、発音・アクセント・声のトーン・イントネーションなどの表現力も必要ですが、本番まで2週間というところで練習できない日が続き、指導にあたった私は「このまま出場させてよいのだろうか…」とも考えました。


本番直前の水曜日。聞きに来てくれた数人の先生やALTの前で発表をしました。「絶対に後悔したくない」という強い意志で臨んだ彼女は、見事に発表を成功させました。あとから聞けば、このために当日の午前2時まで練習していたとのこと。そこから数日間の追い上げは、目を見張るものがありました。単語の発音やアクセント、文章として読む速さや声のトーン、それに間の取り方など、アドバイスされたことをすぐに吸収し、練習重ねるほどにスピーチは良くなっていったのです。


木曜日には、クラスメイト、4年生の児童、英語科の教員の前でも披露しました。クラスメイトはスピーチの迫力に唖然とし、4年生も驚きのあまり目を丸くしていました。


 


そして、当日はやや緊張していたものの、彼女は渾身の発表を行いました。一言一句間違えることなく、表現も時間配分も練習を上回る出来で、これまで私が聞いた彼女のスピーチのなかで最も素晴らしいものでした。


結果は7位入賞。名前が呼ばれたときは鳥肌が立ちました。当の本人も少し戸惑ったような、それでいて心の底から嬉しそうな笑顔でした。


10月初めの県大会まで時間を有効に使い、聞く人の心に深く届くような発表を目指す彼女を、私もしっかりと見守り応援したいと思います。


 


英語科担当