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才教ダイアリー

誰がやる?

投稿日:2019.09.28


 暑かった夏の日差しも段々とやわらぎ、もうすぐ10月を迎えます。才教学園最大の行事である『さいきょう祭』を控え、自学年の練習はもちろんのこと、実行委員会や楽器係、演出係の生徒たちを中心に連日準備が進められています。


その準備の一つとして、各クラスにポスター募集の告知がありました。毎年行われるこのポスター募集はさいきょう祭にとってとても大切なものです。ここで生み出される作品は本当にレベルが高く、毎年素晴らしい原画が出揃います。5年生以上の各クラスが1枚以上提出し、最も優れた作品がパンフレットの表紙を飾ります。


大抵の場合、クラスに一人か二人は美術の得意な生徒がいて立候補するのですが、困ったことに我が9年1組には「美術と言えば〇〇」という生徒がおりません。授業で製作した作品などを見る限り上手なものばかりですし、絵心も十分にあると思うのですが…。


そして、「誰が描くのか」ということが決まらないまま、締切日が迫ってきました。各クラス1枚以上という決まりですから、9年1組だけ提出しない、ゼロというわけにはいかないのです。しかし、描いてくれる人がいません。締め切りが近くなってもなお、ポスター用の画用紙は真っ白でした。


 


締め切り三日前、「ポスター、描きます」と言って、何人かの生徒が放課後に残って作業を始めました。おそらく、描きたかったわけでも得意でもないけれど、「このままではクラスとしてさいきょう祭のポスターを提出できない。誰かがやらなければならないのなら、自分がやろう」という人たちが集まったのです。


副校長先生がよく「水を汲みに行く人になりなさい」という話をされます。誰かが水を汲んでこなければ、みんなが水を飲むことはできません。誰かがやらなければいけないのであれば、自分がやる。そういう行動こそが、世のため人のために尽くすということです。


 


今年も各クラスから出そろったポスターはレベルが高く素晴らしいものばかりでした。作成者「9年1組一同」のポスターも、生徒達が協力しあって完成させた、シンプルながら素敵な作品となりました。


 


91組担任


「9年1組一同」の応募作品