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才教ダイアリー

「気づき」でキラキラ 子どもたちの視点

投稿日:2019.10.08


 2年生の生活科『公共施設を使おう』の学習で、電車に乗って図書館見学に行きました。 


学校の最寄り駅である平田駅に着くと、一人ずつ券売機で切符を購入。「今日、初めて自分で切符を買った」という子もいました。私の「松本駅まで切符をなくさずに持っていられるかな…」という心配をよそに、子ども達は自分で切符を管理し、全員スムーズに松本駅の自動改札を通ることができました。


子ども達は、駅や車内で周辺をよく見て、よく聞いて、多くの発見をしました。


事前学習で『目の不自由な人はどうやって電車に乗っているか』という疑問が出ていたためか、駅構内ですぐに点字ブロックに気づきました。そのブロックの凸凹のかたちに違いがあることがわかりました。そのうちに、「そういうことかぁ。」「わかった!」という声が上がり、子ども達はちょっぴり誇らしげな表情に。いくつかのブロックを観察してその違いの意味を自分なりに考え出し、「点字ブロックの上をむやみに歩いたり、物を置いたりしてはいけない。」と、注意すべきことにも結びつけていました。


他にも、お客さんが安全に気持ちよく乗れるように設置された優先席やつり革などを見ては、積極的にメモを取っていました。


中には、構内で働く人に目を向け、「改札で切符にスタンプを押す人がいる。」「電車が出発するときに、笛を吹く人がいる。」「線路の安全を点検している人がいる。」「駅の中のものを修理する人がいる。」など、気づいたことはさまざま。乗車した電車は松本駅が終点だったため、車内清掃の様子も見ることができ、電車が安全に運行できているのはたくさんの人の支えがあってこそだとわかりました。


 


図書館でも、館内を案内していただきながらメモを取ることに熱心な子ども達。閉館時でも利用できる返却ポストがあること、目の不自由な人のために、司書さんが読み聞かせをする機会があったり、‟音で読める“本が用意されていたりすることなど、多くの人が気持ちよく利用できるための工夫があることを知りました。


さらに、図書館の奥では、本の傷みを防ぐための「ブッカー」というカバーをかける作業や、本を修理しているところも見てきました。


子どもたちが驚きの声を上げたのは、書庫に保管されている資料を見たときでした。圧倒されたことは、大正時代に発行された新聞の、古く茶色くなった紙とそのにおい。図書館は、大切な資料を保管・保存する役目も担っているのです。


見学の最後に本の読み聞かせをしていただいたのですが、話し方や音読がとても上手で、あっという間に本の世界に引き込まれてしまいました。


 


今回の見学では、子ども達のキラキラした目をたくさん見ることができました。事後のまとめ学習もたくさん意見が出て充実したものになり、今後、公共施設や公共物を使うときに、配慮ある行動を心がけてくれるだろうと思います。


 


23組担任