投稿日:2024.06.28
令和5年度卒業記念品の陶芸窯。かなり大きく立派な灯油窯で、1度にたくさんの作品を焼成することができます。
そこで美術科では、「陶芸ウィーク」という企画を立て、この1学期に全校生徒が陶芸を体験できる授業を行うことにしました。植木鉢などによく使われている、赤みがかったテラコッタ粘土を使い、まずはⅠ期(1~4年生)からスタートです。
1年生のテーマは『ちいさな わたし』で、ミニサイズの自分と好きなものを組み合わせました。「あの時は小さかった自分も、こんなに大きくなったんだ」と、作品を見て過去を振り返る日が訪れそうです。
2年生は『お好み焼き』。当然、料理のことではありません。動物やお菓子、乗り物や人形など、自分の「お好み」のものをつくろうということで、2年生のお気に入りがたくさん並びました。
3年生と4年生は、『オリジナル・プレート』と題して皿をつくりました。完成品は、長い間そのままの状態で大事に飾っておくことができる、と話すと、かなり気合を入れて製作に励んでいました。
成形後は、しっかり乾燥させなくてはいけません。この待ち時間が、子どもたちにとって非常に長いようで・・・
「もう乾いたかな? もう焼けるかな?」と何度も聞かれました。
約1か月の乾燥期間を経て、いよいよ焼成の工程へ。窯の温度を約800度まで上げ、その後、徐々に温度を落としていきます。最初の火入れから焼き上げまでにかかる時間は約8時間。そこから一日置き、完全に冷えてから窯の扉を開けました。
最初に取り組んだ作品としてはいいできあがり。なお、素焼きが終わった3・4年生の作品は、釉薬をかけて本焼きの予定です。
少し残念だった点は、粘土同士を「なじませる」ことが難しく、焼いたら小さな部品がポロポロと落ちてしまったところでしょうか(陶芸用接着剤で復元済み)。 これから2回、3回と回数を重ねることで、子どもたちも陶芸に慣れてくるのではないかと感じています。
本格的な陶芸の活動を授業で行えるようになったのも、卒業生のみなさんのおかげです。後輩のためにすばらしい設備をありがとうございました。
図工美術科の指導者として今後の授業内容を考えることも、楽しみのひとつになりました。
1~4年図工科担当
こちらが焼成窯。火を入れていないときは、黄色いテープが張られています。