
投稿日:2024.11.22
さいきょう祭で8年生は例年、40分を超えるミュージカルや演劇を披露してきました。今年度の演目は、人気の高いミュージカル「Annie」。本番までの数か月、生徒も、教員も、ひたすら前を向き走り続けてきました。
「学校の歴史に残る舞台にしたい!」
演目を決めた学年会で、こう宣言した生徒たち。20回目のさいきょう祭でのミュージカルを「絶対に成功させる」と、目に闘志を宿していたことが今も印象に残っています。
1学期のオーディション・係決めを経て、夏休み明けから本格的に活動がスタート。大部分は生徒主体で作りあげていきますが、演技指導など生徒だけでは難しい部分は教員がサポートします。「生徒が掲げた高い目標を達成するには、こちらも生半可な指導はできない」と、あえて厳しい言葉をかけたこともありました。それで生徒の表情を曇ったことも1回や2回ではありません。
担任業務や教科授業とさいきょう祭の活動を並行させ、教員も体力的、精神的に疲弊し、限界を迎えそうになったことがあります。
しかし、そうした日々の中でも毎日懸命に「Annie」に向き合う生徒たちが、私を助けてくれました。練習を重ねるにつれ、登場人物のキャラクター性を構築し、「自分ではない人」になっていく姿。放課後に残って大道具・小道具をつくる姿。「この子たちと一緒に作り上げよう」と、私も怒涛の日々を戦い抜く決意を新たにしました。
さいきょう祭の活動を通し、生徒に経験してほしいことが1つありました。それは「殻を破ること」。真面目で何事にも一生懸命に取り組むという長所がある一方、自分で考えてアクションを起こすことが苦手な生徒も少なくありません。せっかくいい考えや意見を持っているのに、周りを気にして内にこもってしまってはもったいないな、と感じることが多々ありました。
そこに変化が現れ始めたのは、校内リハーサルを終えたころ。通し稽古のあとに、「言いたいことが伝わりにくいと思うから台詞を追加したい」「この道具を追加すれば、もっと臨場感が増すはず」と、舞台をより良くするためのアイディアを出してきました。失敗を恐れず、Noといわれてもやってみる8年生を見て、私は強い喜びを感じました。
そして、当日。本番の舞台袖からはたくさんのエールが送られていました。
「いいぞ!」
「お客さんひきつけたね」
同じ舞台に立つ仲間を見て自然と言葉が出てきます。
これが、この学年の温かさであり、団結力の強さです。
フィナーレの『tomorrow』を歌いあげる堂々とした姿は胸に来るものがあり、お世辞抜きに本当に素晴らしい舞台でした。
本番終了後の集合写真に納まった8年生の表情は達成感と充実感に満ちていて、思い出深い1枚です。
最後に、さいきょう祭を終えた後に生徒が綴った言葉を少し紹介します。
「辛いこともあったけど、最後には笑顔で終えることができた」
「受験やいろいろなことがあるけど、『ミュージカルが成功できたから、これからもいける!』という気持ちで挑みたい」
「今までで一番思い出に残る舞台」
「全部楽しかった。もう1回やりたい」
伝統を引き継ぎ、大舞台を演じ切った8年生。私の人生においても、8年生と共にステージを作り上げたこの経験は、何物にも代えがたいものになりました。
8年2組担任