
投稿日:2025.08.29
「先生、半田付けって楽しいね」
「難しいと思っていたけど、慣れてくると時間を忘れます」
このような生徒の言葉が聞こえてくる。
半田ごての先に神経を集中させる瞬間、実習室の空気が変わる。
まさに、「この一瞬にかける」生徒たちだ。
少しでも油断すると、電気信号は容赦なく通過しない。
これは、技術科「ラジオ製作」の一駒だ。
製作は個人学習なので、友達を頼ることはできない。
真似をすることもできない。
自分の力で、作品づくりの駒を進めていく。
そして、
「完成しました!」「上手くできました!」
つぶやきを通り越した嬉しい言葉たちが、実習を維持していく。
早くFMラジオを受信しようと楽しみにしている生徒。
Bluetoothを使い、音楽を聴くことを楽しみしている生徒。
災害が発生したときの情報収集に利用しようとしている生徒。
それぞれが使い道を考え、手ごたえのある教材の完成を目指して頑張っている。
実験実習は8月で終了となり、いよいよラジオ本体の製作に移る。
生徒を待ち受けるのは、64箇所の半田付けへの挑戦。
「一瞬にかける」を合言葉にした実習の先で、ラジオからFM放送が無事に流れることを期待し、私は生徒と授業を進めていく。
技術科担当