1. ホーム
  2. 才教ダイアリー
  3. 2021

才教ダイアリー2021

5年生の歩み ~定期テストを通じた貪欲な学び~

投稿日:2021.11.19

 生徒会活動、部活動といった新たな活動、これまでより長い授業時間、濃グレーで三つ揃えの制服。今年の5年生の担任を務めて7か月になった私が見ている、生徒たちの最近の様子をお伝えしようと思います。



 進級で特に大きく変わったことは、「定期テスト」が実施されるようになったことです。4年生までは教科別に単元テストが中心でしたが、5年生からは、中学生同様、学期ごとの中間・期末テストが実施されます。テスト範囲は広く、授業で学習したことを自ら振り返り、身につけることが求められます。5か月前の1学期期末テストでは、戸惑う気持ちが影響したのか、思うような結果を出せなかった生徒が多かったように感じられました。


 夏休みを機に、2学期中間テストに向けた生徒たちの取り組みは大きく変わりました。放課後学習会「スイッチ」には、毎回多くの生徒が自主参加するようになったのはとても嬉しいことでした。友だちから誘われるなどして「ぼくも今日はスイッチに行こうかな・・・」という声が多く聞かれるようになり、テストを行うたびに自主的に学習する生徒が増えてきたのです。


 テスト範囲が発表される(テストの2週間前)と、生徒はまず個々に目標点を定め、それを達成すべく学習計画をたてます。毎日の自主学習は定期テストモードに切り替わります。クラスでは毎日の学習記録をつけるようにしていて、「今回は学習時間2,000分が目標!」「全科90点以上を目指す!」「学年順位を目標に頑張る!」など、それぞれのモチベーションを高く持って取り組む姿が自然と見られるようになりました。スイッチも「テスト対策」と銘打ち、教員も生徒たちのやる気に応えようと努めています。


 この結果、2学期中間テストでは多くの生徒が自身の目標を達成し、クラス平均点は1学期のそれから大きく上昇しました。


 結果が出ると意欲も増すもの。


「今回は全教科95点以上を目指す!」


「苦手教科をなくして、全教科満足のいく結果を出す。」


 2学期期末テストを見据えた生徒の目標は、より高く、より具体的になり、クラス単位で更に向上心を持って頑張りました。



 才教生の良さは、学習に貪欲なことです。特に、今年度私が受け持っている5年生は全体の学習意欲が高く、日々感心させられています。みんなはいつも、ポジティブです。5年生からのこういった新しい取り組みは、学年が上がるにつれ、さらに活きていくでしょう。これからも、生徒たちの成長を見守っていきたいと思います。



5年2組担任

休み時間に友達と教え合い、ともに学び合う

iPadは、授業だけでなくテスト勉強でも大活躍

掃除のあとに輝く「流し」

投稿日:2021.11.17

 2年生の掃除分担場所のひとつに、「3階北廊下の流し」があります。いろいろな物を洗う流しは、汚れやすいところです。しかし、毎日子どもたちが掃除したあとは、ピカピカに輝いています。



 ある日、とても汚れていたときがありました。スポンジでこすったり、ぞうきんで拭いたりと一生けん命掃除したのですが、なかなかきれいになりません。掃除の終了時刻も近づいたので、私は「今日はここまでにして、また明日やろう。」と声を掛けました。


 すると、「最後までやります。」


 力強い返答と時間いっぱいまで掃除を続ける姿に、責任を持ってやりきろうとしていることが感じられました。


 最終的には、「鏡みたいになりました! とてもきれいになって気持ちがいいです。」と、達成感と満足感でいっぱいの表情を見せてくれました。



 別のある日。その日は、都合により掃除の開始が遅くなっていました。しかし、流しの担当の子どもたちは、このときも最後まで一生懸命に取り組みました。


 掃除後の反省会では、「始めるのが遅かったから、『まあ、だいたいにできればいいかな。』と初めは思いました。でも途中で『やっぱり頑張ろう。』と思い直して掃除をして、きれいになったので良かったです。」と話した子がいました。


 自分の気持ちを切り換えて、頑張る方へと気持ちを向けていける子ども達です。



 さらに別の日のこと。流しの水滴を隅々まできれいに拭き取った後に、他の場所を掃除していた子がバケツの水を捨てに来ました。


 「水を捨ててもいい?」と聞かれ、流し掃除の子は少し戸惑いの表情を見せましたが、「うん、いいよ。」と応えました。水捨てに来た子は、排水口の近くから静かに水を流しました。掃除が済んだ後で、なるべく水が飛ばないようにと、相手の気持ちを考えた行動に、私の心は温かくなりました。


 しかし、そうはいってもまた濡れてしまった流し。掃除を終えたばかりで少し残念そうな様子でしたが、すぐに黙々と流しを拭き直していました。流しとはどういう場所かを考え、文句も言わずに最後までやりきる姿に感心しました。


 流し掃除を通して、2年生の良い姿がたくさん見られています。



2学年担当

STEAM×7年のさいきょう祭 後編

投稿日:2021.11.17

(前編からの続き)



【朗読】


 朗読者はオーディションで選び、自分たちで考えた詩が表現力をより高めました。


【身体表現】


 係を中心に、様々な感情を体で表現するために動きを考え、作り、表情や細かい動きまで揃えようと、本番直前まで全員で確認し追求しました。


【映像】


 初めて動画を作成した頃は、既存のイラストを貼り付けて動かすことが精一杯でした。しかし、映像を作っては改善する作業を繰り返すうちに、手書きの方がより自然で想いが伝わることに気づきました。それからは、アプリを使って絵を描く生徒、様々な効果をつけながら動画にする生徒と、得意なことを生かしながら分業で進めていきました。さらに、プロジェクションマッピングという新たな分野にチャレンジし、パソコンを使いこなし、映像を映し出すことに力を尽くす生徒も......。


【音楽】


 恥ずかしさを超え、声を合わせて感情を表現する感動を体験するとともに、音楽と朗読・身体表現・映像のコラボレーションにより、より深い感情表現を味わいました。


【写真】


 写真の歴史や技術を教わり、自ら撮影した無言館の写真をステージ衣装の黒Tシャツの背面にプリント、会場ロビーにはパネルを掲示しました。ひとつとして同じものはなく、個性豊かに表現されています。



*****


 「新たなものを作り出す」ときの生徒たちの力。そこには、私たち大人には計り知れない可能性が秘められていました。その力を存分に発揮しようと精一杯取り組んだことは、21世紀型スキルを育む学びに確かに繋がるものでした。


 生徒自身が気づき、意見し、話し合い、改善し作り上げたステージ。31人の想いは、演目名「平和をつなぐ〜未来を描いた若者たちの想い〜」にしっかりと宿り、彼らの未来に平和をつないでくれるだろうと確信しています。



7学年担当

STEAM×7年のさいきょう祭 前編

投稿日:2021.11.17

7学年担当



 7学年のさいきょう祭ステージは、STEAMの"A"『Art・芸術性、創造性、表現力、教養を高める』の部分を中心に据え、一年間を通じた総合学習のテーマ「歴史と平和」の学びを発表する場となりました。


 さいきょう祭は、「言葉・身体・音楽」の3つの表現を意識し、毎年学びを積み上げていくよう考慮して取り組まれます。7学年では特に身体表現の充実に力を入れていますが、今年はSTEAM教育がスタートし、残る2つの言葉・音楽の表現に加え、テクノロジー活用からの学び、地域社会・企業との協働など様々な要素の横断的学習の場となりました。


*****



 6月、無言館から誕生した歌、「組曲『無言館』」を聴き、戦争・平和について学び始めました。この頃の生徒たちは平和という実感の湧かないテーマをどう受け止めていいのか戸惑った様子でしたが、日増しに平和に対する想いは、強く確かなものになっていきました。


 10月には戦没画学生慰霊美術館『無言館』(上田市)、松代大本営『象山地下壕』(長野市)を訪れました。現代に暮らす私たちには想像もできない戦争の恐ろしさ、惨さ、悲しみ、苦しみなどを、机上の知識だけでなく実際に感じることで学びが深まりました。現地に赴き、肌で感じたことが、生徒の創造力、表現力を開花させたのです。



 さいきょう祭に向け、生徒たちは個々の能力を生かしながら互いにスキルを高め合いました。朗読係が、「自分たちで詩を作る」と決めて文章をまとめ上げた頃から、身体表現や映像の係も具体的なイメージが沸き、それぞれの表現を作り出していきました。



(後編へ続く)

はじめての「ミュージカル」

投稿日:2021.11.05

 17回目のさいきょう祭で、今年度の6年生が挑戦したミュージカルの演目は「太陽のうた」。子どもたちが冒険を通して、仲間と共に絆を深め成長する物語です。


 思春期の入口に差し掛かった生徒たちが抱える複雑な思いを、このミュージカルに重ね合わせて表現して欲しいと思い、この台本を選びました。



 練習を始めたのは1学期の末のこと。まずは歌の練習から始めました。要となる歌では、やはりしっかり言葉を聞かせることが必要になります。コロナの心配をし、暑さの中でマスクを着けた状態での練習は本当に大変でしたが、子ども達はよくがんばっていました。


 2学期に入り、少しずつ通し練習が増えてきました。歌とセリフを合わせる、動きも合わせる、さらに表現をつける・・・。生徒たちはミュージカルの奥深さと難しさを強く感じたことと思います。また、練習の取り組みに関しては、友だち同士また個人の中でも多くの葛藤があることが見て取れました。この葛藤は、ミュージカルの中で役を演じるためには避けては通れない大切なことでもあります。



 いろんな人がいる。


 いろんな考えがある。


 それらを表現する方法がたくさんある。


 それらを受け止める人がたくさんいる。


 そして、世の中は滞ることなく廻っている。


 ミュージカルを通して、私が生徒たちに気付いてほしかったことです。


 「太陽のうた」は、保護者の皆様をはじめ、多くの方々が支えてくださったミュージカルです。紆余曲折を経た6年生の表現は、大きな感動を多くの人に与えてくれました。


 いただいた拍手の大きさを忘れることなく、今回の経験が生徒たちの生活における様々な面で生かされるよう願います。



6学年 音楽担当

明日に向かって、チャレンジ!

投稿日:2021.10.29

 1年生にとって初めての「さいきょう祭」。本番まで、いよいよ秒読み段階です。


 思えば入学した4月当初から、感染症対策を講じた様式での学校生活を余儀なくされてきた子ども達。必要以上にお友達と近づかない、給食は黙って食べるなど、「我慢を強いているな...」と思う場面が多々ありました。


 それでも、毎朝元気に登校し、「今日はどんなことを勉強をするのだろう?」という好奇心とやる気に満ち溢れ、元気に手を振りながら笑顔で下校していく姿に、こちらが励まされることもしばしばでした。



 2学期に入ると、1年生の新たな挑戦が始まりました。漢字の学習、鉄棒・わたり棒、iPad、さらに「さいきょう祭」に向け、日々の練習が続きました。


 子どもたちの毎日は、新たなことへの挑戦、すなわち"冒険"の連続のようなものです。


 「何が起こるか予想のつかない未来だけれど、勇気をもって挑戦し、自分で道を切り開いていってほしい。」


 演目名『ぼくらのぼうけんものがたり~あしたへ~』には、教師達のそんな願いが込められています。



 練習を始めてまもなく、子ども達は演目で歌う4つの歌が大好きになりました。教室からは、毎朝、元気な歌声が響いてきます。保護者の方が心をこめ、工夫を凝らして作って下さった手作りの旗が集まり始めると、次第にみんなの気持ちも高まっていきました。どの旗も本当に素敵で、舞台に並べられた様子を見ると、保護者の方々の想いが、子ども達と共にそこにあるように感じられます。


 校内リハーサルは、初めてマスクをはずして臨みました。口を大きく開けて、真剣な表情で歌う子ども達。練習で頑張っていることはわかっていましたが、ここまでしっかり口を開けているとは! その一生懸命さに心を打たれました。


 終わった後は、「あ~、緊張した。」「楽しかった!」「きのう練習したところがちゃんとできた。」と興奮気味でした。その後、今度は会場でのリハーサルがありました。「すごく広かった。」「学校でやった時はみんなの声が大きいと思ったけど、舞台の上ではあまり大きくなかった。」と、会場の大きさに圧倒された様子でした。それでも、その表情は生き生きとして、舞台を楽しんでいる様子も伺えました。


 今も、本番の舞台をより良いものにしようと練習を重ねています。疲れてしまうこともあるはず なのに、一人も弱音を吐くことなく取り組む。そんな姿を見ていると、本当にたくましくなったなと感じます。



 もうすぐ本番です。子ども達がどんなチャレンジを見せてくれるか、ワクワクしています。


 どうかこの舞台が終わってしまっても、これからの人生の中で「チャレンジ!」し続ける勇気が、子ども達の中に、ずっと育っていきますように。



1学年担当



(写真は校内練習の様子から)

さいきょう祭で得られるもの

投稿日:2021.10.28

いよいよ今週末、さいきょう祭が行われます。


この日を目指して練習を重ねてきた才教生全員が、ステージ上で輝く瞬間が今から楽しみです!



私個人としては11回目のさいきょう祭。


過去10回、様々な演目を生徒とともに作り、そして数多くの演目を見てきました。



今年の6年生のさいきょう祭は、ミュージカル「太陽のうた」です。


数曲を挟みながらのミュージカルへの挑戦は初めてになります。



台本を元に、9月半ばから本格的な練習を始めました。


楽器の演奏をする生徒は夏期休業中から練習を重ねて素晴らしい演奏ができる状態でした。


また、舞台で使用する道具を作った大道具・小道具係、素敵な衣装を仕立て上げた衣装係、歌の振り付けを考え、演技の練習を進めた演出係の仕事も立派に行うことができました。


まさに6年生による手作りのミュージカルが、ステージ上で披露されます。



自分たちでこれまで主体となって活動して得たものは、すでにたくさんあると思います。


しかし、本番のステージで自分の殻を破り、全力を出し切った後に得られるものは一層特別だと思います。


「目標に向かってやり抜く力」


「みんなと協力してつくり上げる力」


「最後まで諦めずによりよいものを追い求める力」


「自分に力を貸してくれたことへの感謝」


・・・挙げたらきりがありません。



みんながキッセイ文化ホールのステージで得られるものは何でしょうか。


本番まであと3日。


さあ、みんなのステージが始まります!!



6年生担当

写真は現地リハーサルの様子

小さい作品ですが工夫はいっぱい入っています

投稿日:2021.10.27

 キュートロボの製作 



 技術科にエネルギーの変換という単元があります。今年は9年生が1つのモータを動力にして動物の動きを表現する学習に取り組みました。基本的な動きをマスターした生徒は、「こんな動物を再現してみたいな」「動きをシュミレーションしてみました」とさらにステップアップさせ学習を進めました。今、本校で推進しているSTEAM教育の一端を見る思いでした。



 思い描いた動物の形を作り上げた生徒が、スイッチを入れても思うように動かずに困っていました。ここで3年間養ってきた技術の力が発揮されます。仲間が集まり、取り付けのビスの位置を変え、足の長さを変え再挑戦しました。


 今度はうまく動きました。仲間が集まり議論を繰り返す姿を見て、9年生のコミュニケーション力、クラスの雰囲気の良さを垣間見ることができました。



 授業終了になっても夢中で製作に取り組む生徒。中には授業時間の関係で授業作品から外しておいた作品に取り組み、見事に完成させた生徒。「ここに才教の9年生あり!」といった感じでした。



 この教材を通して、たくさんの生徒が技術の魅力にひきこまれたのではないかと思っています。教科として技術科は今年で卒業の9年生ですが、いろいろな形で技術に携わってほしいと願っています。すばらしい姿を見せてくれた9年生に感謝です。



技術科 9年生担当

2年生でも挑戦!

投稿日:2021.10.22

 2学期になってから、2年生の体育でキックベースの授業を行いました。(例年、キックベースは3年生から取り組んでいるものです。)


 キックベースは、ボールを「投げる・転がす・捕る・蹴る」、それに「走る」といった多様な動きを伴うもので、仲間と共に体全体を動かすことの楽しさや喜び、難しさをも経験することができます。今年度から導入したSTEAM教育との関連も含め、体育科では、2年生にもこのような経験を味わってもらいたいと思い、簡易的なルールのもとで挑戦することにしました。


 始めのうちは、基本的な動きの練習や少しずつルールを覚えることを繰り返し、チーム発表後からはリーダーを中心とした練習に移行していきました。


 試合の様子はiPadで撮影し、後でその動画を見ながらワークシートで振り返りをしました。すると、自分のチームの守備や攻撃での良い点や、何が不足しているのかという改善点を見つけたり、相手チームの特徴を見つけたりするなど、2年生なりに自分たちの試合を分析できるようになりました。また、ボールを遠くに飛ばす人や強く蹴られたボールを見事キャッチした人の様子を見て、自然と「ナイスプレー!」「こういう風にやってみたい!」という言葉が飛び交い、いつの間にかチームの目標まで決まる熱の入りようです。


 振り返り後の練習や試合では、ワークシートを使わなくても自分達だけで話し合う中で「ナイスプレーだったよ!」「惜しかったね。」「ああいうときは、もっとこうしてみるといいかもね。」とお互いに認め合う姿も多くみられ、チームスポーツの特性である「協調性」も自然と身についてきました。また、「作戦を考える」ことや、新たな問題に直面した時(作戦が失敗した時)には、その「問題を解決する」力も着実に育っています。



 体育の授業では、得意なこと・苦手なこと、できること・できないことが分かれてしまいがちです。取り組みがついつい消極的になると、せっかくチャンスがあっても活躍できずに授業が終わってしまうこともあります。しかし、このキックベースを通し、運動が苦手でも仲間と共に活動をしていく中で、「チームに貢献したい」「活躍したい」という思いが大きく強くなりました。結果、全員が積極的に動き、よく話し合い、お互いにアイデアを出し合い、どの場面でも誰かが活躍することができた、と言える授業になりました。


 体育の授業ではこれからも、技能を高めるだけではなく、仲間とだからこそ学べる力をつけていけるような挑戦をしてきたいと思います。



2年生体育担当

用具の準備→体操→作戦会議

試合中の2年生

振り返りのワークシート

最高の修学旅行

投稿日:2021.10.19

 本来ならば、4月に予定されていたオーストラリアへの修学旅行。コロナ禍のため海外への渡航は困難になり、行き先は国内に変更になりました。その後も感染状況の悪化に伴い延期の繰り返し... 一時はどうなるかと心配でしたが、日程の短縮、旅行先を県内へとさらに変更し、10月6日から3日間の修学旅行が実施されました。



「例年通りオーストラリアに行っていたら、今のこのような感謝の気持ちを自分が持つことはなかったかもしれない。この旅行に携わってくれたすべての人に感謝したい。」


「これからの人生において、きっとオーストラリアに行く機会はあるはず。その時に、今回の旅行の経験を生かして、現地の人に長野県の良さを語れるようになりたい。」


 出発前日に行われた結団式では、多くの生徒から感謝の気持ちや、貪欲に学びたいという気持ちが込められた決意発表を聞くことができました。



 出発の日の朝。指定された集合場所には、大きな荷物を持った9年生の姿がありました。誰ひとりしゃべることなく静かに待っている、その落ち着いた様子はさすがの一言でした。


 1日目に訪れた象山記念館、真田宝物館では、資料に添えられた説明を熱心に読み、ときには写真も撮りました。松代藩文武学校では、当時の学び舎を散策したり、銃や大砲の稽古体験を楽しんだり、岩松院で葛飾北斎の天井絵に圧倒されつつ、説明いただくことにしっかりと耳を傾け、とても充実した時間を過ごしました。


 2日目の高橋まゆみ人形館でも、スタッフの方のお話を聞いた後に、一つ一つの作品を食い入るように鑑賞しました。その後、熱心に質問したり、作業工程の紹介動画を真剣に見たり・・・生徒たちのこのような姿を見て、スタッフの方がとても感心されていました。平成生まれの子どもたちが、作品を通して昭和の時代に興味を持ち、何だか懐かしいような、心がほっこりするような想いを抱いてくれたことは、昭和生まれの私としても嬉しい限りです。


 最終日、戸隠神社では美しい杉並木を散策したのですが、奥社までの道のりは途中からなかなか険しく、お互いに声を掛け合い、励ましあい、全員で無事到着。疲れはありましたが、厳かな気持ちで奥社でのお参りができました。



 3日間かけて訪れた場所はどこも素晴らしいものでした。その中でも生徒たちが一番心を打たれ、感動したのは、『春蘭の宿 さかえや』さんで過ごした時間ではないでしょうか。旅館の随所に感じることができる心遣い、洗練されたお料理、そして従業員の方のきめ細やかな気配りと素敵な笑顔。心地よい空間で本物のおもてなしに触れた貴重な時間でした。


 夕方の勉強会では、社長である湯本さんと従業員の方から、なぜ私たちが旅館でこんなに心地よく過ごせるのか、その答えのヒントとなる根底にある考え方や姿勢、具体的な取り組みについてお話しいただきました。生徒たちは背筋を伸ばし、一文一句聞き逃すまいと聞く姿は真剣そのものでしたし、『さかえや』のみなさんの言葉が生徒たちの心に染みわたっていくのを、私もその場で感じました。


 最終日の朝、生徒一人ひとりにいただいた湯本さんからのお手紙と、従業員の皆さん全員からのお見送りは、何物にも代えがたい心温まるプレゼントでした。



 修学旅行を通して、9年生の「素直に学ぼうとする姿」が随所に見られたことが本当に素晴らしかったと思います。「こんにちは」「こんばんは」と気持ちのよい挨拶で道ゆく人たちを笑顔にしていたことも、さすが才教生だと誇らしく感じました。


 決して自分本位で楽しむのではなく、周りの人への配慮も忘れず楽しむ。そういったことが自然とできるようになった9年生が、以前より随分大人びて見えました。そんな成長を間近に感じることができ、私にとっても一生の思い出に残る楽しい旅行となりました。



学年付き・9学年担当

象山記念館

戸隠神社 奥社参道

旅館『さかえや』で一日の振り返り