投稿日:2023.03.24
3月16日の終業式をもって、才教学園小学校・中学校は、令和4年度の学校生活を無事に終えることができました。本年度も、保護者の方々をはじめ、多くの方々のお支えのお蔭で、子ども達は多くの思い出を作り、仲間との絆をより深め、成長を遂げることができました。
この場をお借りして、お支え頂きました全ての皆様に御礼と感謝を申し上げます。
終業式に先立つ3月15日には卒業式が挙行され、38名の才教生が立派に巣立っていきました。彼らが1年生として入学してから9年間、共に才教の学び舎で過ごした数々の思い出が胸をよぎり、堂々とした彼らの姿に、私は溢れる涙を抑えることができませんでした。
今、校長室の私の机の上には、卒業生の1人がプレゼントしてくれた写真付きのメッセージカードが飾られています。卒業前に彼と一緒に校長室で撮った写真に、感謝の言葉が綴られているものです。その中で彼は、以前私が校長講話の中で残したある言葉が心に刻まれ続けていると書き記してくれました。その言葉とは・・・
「努力より他に未来をよくするものはなく、努力より他に過去を美しくするものはない」
これは、『五重塔』『運命』などの作品で有名な小説家・幸田露伴が語った言葉です。私は、毎年、才教学園の三大行事であるさいきょう祭後の全校集会で、子ども達にこの言葉を贈り続けてきました。さいきょう祭を成功に導いたその努力を讃えるとともに、その努力を日々の生活に活かし継続することが、未来だけではなく過去をも光り輝かせるとの思いを込め、「今」という時間の大切さを子どもたちに伝えるがためにです。
担任や教科の先生方と比べ、校長が子ども達に直接語りかける時間や言葉は限られてはいますが、そんな中でも、卒業生の彼がその言葉を真摯に受け止め心に刻んでくれたことを知り、驚きと「ありがたいなぁ」という言いようのない温かい気持ちに包まれました。
これからも、校長として、1人でも多くの卒業生に響くような言葉やメッセージを発信できるように、私自身もさらに見識を深め、子ども達とのつながりを強め、共に汗と涙を流し、才教学園での日々を大切に過ごしていきたいと、改めて思った次第です。
春期の休みは、特別な講習などもなく、学校では子どもたちのいない静かな時間がゆっくりと流れています。
そのような流れの中にそろそろ寂しさを感じており、4月に元気いっぱいの笑顔が戻ってくる日を今から心待ちにしています。
来年度はコロナ感染防止対策も緩和され、多くの学校生活が通常を取り戻していくことでしょう。子ども達の更なる飛躍を夢見て、期待に胸を膨らませながら、春の到来を、そして子ども達との再会を楽しみにしています。
学校長 小松 崇
投稿日:2023.03.23
今年もこの季節がやってきました。
先取りした春の陽気が数日続いたので、日本各地では、例年より早いソメイヨシノの開花や、場所によっては満開の声も聞かれます。
学校の春と言えば桜。
桜が行事に欠かせない樹木であることは多くの人が知る通りです。学校と桜の起源をたどれば少々きな臭い話になってしまうので、ここでは触れませんが、桜と校舎をワンフレームに収めた写真や動画は、出会いや別れの演出に文字通り、花を添えてくれます。
「サクラサク」というのは、もともとは早稲田大学の電報屋というアルバイトが合格者に送った電報に書かれていた文言ですが、今ではすっかり合格の代名詞として浸透しています。
この春も多くの「サクラサク」が才教学園に届きました。高校受験はもちろんですが、大学受験の「サクラサク」も卒業生たちが運んでくれました。
中学卒業時に抱いた志を更に磨き上げて大学へ進学した生徒。自分の新たな才に気づき、大きく方向転換をして進学した生徒。高校生活の3年間でより逞しさを増したその顔は、やはり自信に満ち溢れています。
しかし、「サクラサク」だけでないことも現実にはあり、その結果に落ち込むこともあったと思います。
「前を向いて1年間頑張ります」
「来年は、花を咲かせます」
自分の決めた道を歩んでいくために、気持ちを切り替えて再スタートするその顔にもまた、逞しさを感じます。
4月から、入学・進級した生徒たちは新たな決意を胸に新生活をスタートさせます。
見事な花を咲かせるために、日々、栄養分を吸収し成長していく才教の子どもたちからの「サクラサク」が、1年後、そして数年後に舞い込むように願うばかりです。
進路担当
3月、9年生の教室
今年ももう少しでこのような景色が見られそうです(2022年4月撮影)
投稿日:2023.03.01
9年間の「道徳」の授業を振り返りました。一口に道徳と言っても、扱う分野は「友人関係」「生命の尊さ」「自立・自律」「公平・公正」「勤労・キャリア教育」「差別問題」「情報メディア」などと多岐に渡ります。
9年2組の生徒たちは、どのような題材に対しても真摯に向き合い、意見を出し合ったり、グループで話し合いを行ったりしてきました。時には意見をぶつけ合い、時には共感し合い、仲間の考えや思いを共有してきました。そんな道徳の授業も、中学校生活とともにお別れとなります。
まとめの授業として、これまでの道のりを振り返り、「命」とは何かということについて考え、その「命のある間をどのように生き抜いていくか」ということを考えました。これから生きていく中においては、様々なことに直面するでしょう。必ずしも良いことばかりではないと思います。与えられた一度だけの命を、両親や家族、携わってくれている多くの人に感謝をしながら、精一杯生き抜いてほしいと願っています。
授業では、アンジェラアキさんの作詞・作曲による「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の歌詞を読み、将来の自分への手紙を書きました。6年生での卒業音楽会に向け練習をしていた曲でしたが、残念ながら新型コロナウイルスの感染拡大の影響で音楽会は中止となってしまいました。こうしたことも含め、中学校の大切な3年間が思うようにいかず、歯がゆさも感じたと思います。しかし、これまでとは異なる、新しい価値観を育むことができたととらえることもできます。
数年後、この手紙を読めば、「あの頃の自分はこんなことを考えていたのだ」と思い至るでしょう。
今は高校入試を控え、不安や成績との葛藤と戦っているみなさん。でも、ここで頑張ったからこそ今の自分があるのだと、きっとそう思えるはずです。
卒業間近、仲間のことについて書いた生徒は、高校やその先で新たな人間関係を築きつつ、才教でともに生活した仲間のことを思い出すでしょう。
過去を振り返り、現在、そして未来へと繋がるまとめができたのではないかと感じています。
ここからは、「これまでの道徳の授業を思い浮かべ、自分がこれからの人生で大切にしていきたいと思うことは何か」という問いに対する生徒の考えを連ねてみます。
(抜粋して以下に掲載。一部修正。)
9年2組担任
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常に自分の存在意義を考え、相手の気持ちを考えて行動する。
世の中には多種多様な人が生きていることを意識し、寄り添うことを大切にしたい。
情報は良くも悪くも誰かの人生を一瞬で変えてしまえる力を持っていることを忘れてはいけない。
今までは友人がいることが当たり前だと思っていたが、何か困ったときに助けてくれる友達の大切さや有難みを感じながら生活していきたい。
「命」や「自然環境」にも目を向けることができたので、今後も広い視野で物事を捉えていきたい。
これからの人生の中で、自分とは違う意見や考え方をもつ人がいると思うので、自分とは異なる意見も大切にしていきたい。
感謝、助け合いを大切にしていきたい。人は誰かと繋がり、支えあっているからこそ何かを成し遂げることができる。だからこそ困っている人がいたら手を差し伸べるべきだと思う。
実行できるかできないかは別として、自分がすべきことをする。後々のことを想像した時に、できるだけ後悔の少ない道を選びたい。
これまでの道徳で感謝を伝える言葉が多く出てきたと感じている。どんなに小さなことでも、感謝を伝え相手を思う精神は、これから生きていくうえで重要だと感じた。
いつでも夢を持ち続け、それを叶えるために少しずつ努力する。
投稿日:2023.02.28
2月もあっという間に過ぎ、3学期、そして、令和4年度が終わりを迎えようとしています。子どもたちの1年間の成長を振り返って嬉しく思う一方、別れも近づいていて、すこし寂しくなる季節です。
さて、2月はⅡ・Ⅲ期の生徒たちにとって少し憂鬱な月だったのではないでしょうか。そうです。3学期唯一のテストであり、学年最後のテストである「3学期学年末テスト」の時期だったからです。今年度は2月15日、16日に行われました。
私が担任する6年2組では、テスト前に一人ひとりが各教科と総合得点の目標点を設定します。毎回、「高すぎず低すぎず、現実的な目標を」ということに留意して、各自、目標点を定めていきます。テスト範囲となっている単元や過去のテストの平均的なども参考にしながら、子どもたちは達成したい点数をそれぞれに定めていくわけですが、これをしていると、6年生で冷静に自己分析できるのはとてもすごいことなのではないか・・・と、気づかされる私です。
また、この1年間、『クラス全員で』毎回のテスト目標を達成することを「6年2組クエスト」と名付けて学習に励んできました。一人一人の目標総合得点からクラス平均を算出し、その点数を「クラス目標点」とします。テストで総合得点のクラス平均が目標を上回れば、見事クエストクリアとなります。
そのような折、今回のテストは年度内最後ということもあって目標点は過去最高の値が設定されました。過去4回の定期テストにおいて、毎回、目標を達成してきた生徒たち。「最後だから頑張りたい。」、「絶対学年10位以内に入りたい。」という強い意志がこもった声も聞こえてきました。
テストを終え、全員の点数が確定したところで結果を確認しました。
なんと、今回も無事にクエストクリア!です。もう一言付け加えれば、過去最高点でのクリアとなりました。この子どもたちなら有言実行、きっとやり遂げるだろうと信じていましたが、結果として現れると、やはり嬉しさもひとしおです。
来年度からは7年生になります。学習内容は難しくなり、教科も増えます。しかし私は、目標に向かって頑張るという姿勢を、子どもたちに変わらず持ち続けてほしいです。この1年で得た『経験値』を来年度でも活かせるよう、願っています。
6年2組担任
投稿日:2023.02.24
3年生になり早11ヶ月。来年度は4年生、本校では「Ⅰ期のリーダー」になります。私は担任として、「4年生のゼロ学期」という言葉を用いながら、今はクラスとして、学年として、個人として成長するチャンスだと思って、またリーダーとなるためにどんなことを意識すべきかを伝えつつ過ごしています。
先日の授業参観で3年生は、「昔の道具の紹介」という発表を行いました。子どもたちにとって、スライドを用いた発表は7月のオープンスクール以来。そこで自ら撮影した写真をモニター映しながら発表した経験があるので、参観のための準備にそれほど苦労はありませんでした。
さて、子どもたちと昔の道具との出会いは冬休みに遡ります。おうちの方だけでなく、祖父母、親戚のみなさんにも協力してもらいながら調べ学習を進めました。休み明けに提出された内容を見ると、私自身、見たことも触れたこともない昔の道具が並び、とても興味をそそられました。社会科の授業と連動させて学習を深めていく中で、画用紙3枚にキーワードでまとめました。1枚目は「テーマ」、2枚目は「(その道具になって)変わったこと」、3枚目は「(その道具を使って)暮らしがどう変わったか」です。授業参観は、その画用紙をフリップに使い、タブレットに保存した昔と今の道具の画像をモニターに映して、アナログとデジタルを融合させた形式の発表会とし、司会進行も子どもたちで行いました。
「クイズを出したいから、道具の写真を2つのスライドに分けて提示する」「計算尺の実物を持ってきて使い方を説明する」「カメラの進化は折れ線グラフを使って表す」など発表方法にも工夫が見られ、本校で大事にしている21世紀型スキルの1つ、「クリエイティビティ」を習得しつつあると感じました。
子どもたちの振り返り作文を読むと、「聞く人への問いかけを頑張った」「興味が湧くような言葉を選べた」「自分で写真を探し選ぶことができた」「目線をお客さんに向けられたし、ジェスチャーもできた」と前向きな記述が多数を占めました。保護者の皆様からも「一人ひとりの意見や考えを皆で共有できるプレゼンは、考える力がつく発表の場であると感じた」「何でも便利になり、生活は楽になりますが、古い道具の良さも知ってほしい」といった感想をいただきました。
発表を経て子どもたちが成長したことはいくつもありますが、特筆すべきは「人前で堂々と発表できた」ことです。昨年度末、2年生最後の参観日はオンラインでの動画発表であり、誰かから助けてもらうとか一人で発表する機会はあまりありませんでした。そんな子どもたちが、人前で原稿を見ずに、マイクを使わずに声を張って発表できたことは、今後進級した先に待ち受ける「プレゼンテーションコンテスト」にもしっかりつながると感じました。この経験が今後に生きることを期待しています。
3年2組担任
計算尺の説明をしています
司会もがんばりました
投稿日:2023.02.22
生徒会長選挙や生徒総会を経て、12月より8年生が生徒会を引き継ぎました。
生徒会では、現在進めている「9年生を送る会」の企画準備を皮切りに、来年度の体育祭やさいきょう祭の運営、生活の質を向上させる啓蒙及び諸活動などを行っていきます。
2学期まで、後輩たちに立派な背中を見せ続け、引っ張ってきてくれた9年生達も、間もなく卒業を迎えます。代々培われてきた才教学園の伝統を引き継ぎ、更に発展させていくという責務。すぐに同じように、とはいかないかもしれませんが、第1回生徒総会に臨んだ際の表情には、それを果たそうという気持ちが十二分に表れていました。
以下は、生徒会新本部三役の抱負です。
会長 国広 紅二さん
先輩方から生徒会を引き継ぎ、より良い学校生活について、常に考えていかなければならない立場となりました。歴代の先輩方が創り上げてきた生徒会を超えられるよう、生徒の意見を聞き、生徒に寄り添い、生徒が主体的に行える生徒会を作りたいです。また、生徒会を盛り上げるために様々な企画をそれぞれの委員会で考えており、それらを実現できるよう、委員会全体をサポートします。「生徒の意見を尊重する」、「生徒同士が良い関係を築ける環境にする」生徒会長になります。よろしくお願いします。
副会長 田中 壱くん
私は、各委員会が定期的に行う活動報告、縦割り活動、ボランティア活動に触れる機会等を作り、生徒全員が積極的に関わることのできる生徒会にしていきたいです。ボランティア活動ではエコキャップ運動や募金活動といった、現在学校で実施している活動を継続することに加え、ワールドギフトという団体と協力して衣服などを発展途上国に送る、今までとは異なる切り口からの活動も予定しています。自分の分担を確実にこなし、視野を広く持って、より良い学校生活に貢献したいと考えています。よろしくお願いします。
書記 林 美怜奈さん
会長・副会長を支えながら、私の目標である『生徒の意見を取り入れ、生徒全員が主体的に学校生活に関わる事ができる環境』を作っていきたいです。私は、特に挨拶を中心に活気のある学校にしていこうと考えています。新しく始まる本部と倫理委員会のコラボ企画、「挨拶の花活動」では、みんなに楽しみながら挨拶向上をしていってもらいたいです。生徒の頑張り次第で華やかになっていくので、いっしょに頑張りましょう!
文部科学省の学習指導要領でも位置付けが定められていますが、小学校・中学校での生徒会活動は、高校における更に大規模で主体的な生徒会運営や、異年齢・異文化交流、ボランティア活動等の社会参加、将来の仕事での報告・連絡・相談やリーダーシップとフォロワーシップの発揮などにも密接に繋がるものです。生徒が自主的、実践的な態度を持って、活動の充実を目指していくことを願い、教員も一丸となってサポートしていきます。
8学年主任・生徒会本部担当
生徒会新三役の面々
体育祭キャプテンはこの4名(体育委員会)
後輩が憧れる応援団(応援委員会)
投稿日:2023.02.18
2年生は、生活科「自分たんけん」で、自分が生まれてから現在までの成長の様子について調べました。自分が生まれた時のエピソードや、自分の名前の由来など、お家の人から自分の誕生にまつわる話を聞くことで、今まで経験したことのない家族の自分に対する思いを知って、とても新鮮な気持ちになったようです。
そして、自分と同じように、友だち一人一人に大切な家族がいることも学びました。また、道徳の学習を通して命の尊さを学び、支えてくれるお家の方への感謝の思いを強くしていきました。さらに、自分の成長がお家の方をはじめ、たくさんの人に支えられてきたことを知り、また、みんなの成長の様子を交流することでお互いの理解も深めました。
先日行われた2年生最後の授業参観では、「わたしの生い立ち」と題し、自分の生い立ちや家族への感謝の気持ち、将来の夢を書いた作文をお家の方の前で発表しました。
一人ひとりの発表には、それぞれの「思い」がギュッと詰まっていました。かけがえのない命を持った自分が、とても大切に育てられた8年間をふり返り、幼児の頃から今へと成長してきた自分について感想を交えながら、そして、これからをどう生きるかを堂々と述べることができました。
最後に、子どもたちからお家の方へ、感謝の気持ちを手紙にして贈り、お家の方からも子どもたちへお返しのメッセージをもらいました。感謝の手紙からは子どもたちの素直な思いが感じられ、お家の方の言葉には真っ直ぐな深い愛情が込められていました。「大好き」と「ありがとう」の言葉に包まれた、とてもあたたかな時間が流れました。
家族の愛によってこの世に生を受け、育っている自分を見つめることができた2年生。自分にも、友だちにも、ここまでの過程にはいろいろなできごとがあったと知り、そのときの家族の対応が今の自分につながっていることを感じとることができました。そして、自分自身が家族の愛情をいっぱい受けてここまで成長することができたことにも気づきました。
今回学習したことは、きっとこれから2年生が「明日に向かって、大きくジャンプ」するために必要なエネルギーになっていくはずです。
あと2ヶ月で3年生。成長、感謝の気持ちを大切に、自信や希望をもって進んでいきましょう!
2年1組担任
感謝の気持ちを綴った手紙をお家の方へ
お家の方からは「夢に向かってがんばって」などあたたかい言葉が
投稿日:2023.02.15
3学期の登校日数が半分を過ぎました。1、2学期もそうでしたが、3学期もカリキュラムに従い、情報モラルについての授業を行いました。道徳教育の一環として、一昨年度末から文科省の「情報化社会の新たな問題を考えるための教材~安全なインターネットの使い方を考える~」を中心にカリキュラムを組み、学年ごとに各学期で実施しています。
8学年では、1学期に「SNSの使い方」、2学期に「情報の記録性、公開性」をテーマにした授業を行い、この3学期は「コミュニケーションの取り方」について学習を進めてきました。アンケートを元に課題に対して話し合ったり自分の考えを述べたりする中で、情報化社会の中での行動の取り方について学んでいます。
自分の回りの人とどのようなツールでコミュニケーションをとっているかを振り返った後に、資料動画を見て、様々な世代とのコミュニケーションの中で世代間での情報機器の扱い方や情報機器を通しての情報のやり取りについて年齢や経験、社会的な立場によってジェネレーションギャップがあることを知りました。その上で、インターネットを通して意思疎通を図る際には公共性があることを踏まえ、連続投稿といった独占行為の禁止や、フェイクニュースやデマを流すことの危険性に触れました。情報を伝える相手のことを考え、思いやりを持って使用するという現実社会と同様にコミュニケーションすることを改めてつかんだように思います。
授業の中で意外性を感じたこともありました。それは、「手紙」というツールを使う生徒が多いということです。その相手として、友達や親戚などをあげていました。生徒それぞれがiPadを持っていますが、まだまだ文字を書いてコミュニケーションをするという文化をしっかり持って大切にしている才教生のことを、頼もしく感じました。
8学年担当
投稿日:2023.02.07
毎日行われる15分間の清掃。今の時期は特に寒さとの戦いです。正面玄関は風通しが良く、砂埃や落ち葉などが吹き込んでくることが多い場所です。そのため、ほうきでの掃き出しや、雑巾での拭き取りが必要です。現在、正面玄関掃除は5年生と8年生が担当しています。「寒い...。」と言いながらも、手を止めること無く、時間内にできる内容やその日に必要な内容を生徒たちが考えながら清掃に取り組む姿には感心します。時には、下駄箱の靴を一足ずつ取り出して砂を掃き出したりもしています。自分の清掃が終わってもまだ時間が残っている場合は、他のメンバーの清掃を積極的に手伝おうとする5年生の様子も度々見られます。
清掃終了時間の数分前には、メンバーが集まって反省会をします。この場所の反省会進行は8年生が行っています。自分たちの清掃についてよかったことや悪かったことの意見を出し合う際に、5年生4名が毎回全員手を挙げる様子にも最初は驚きました。この光景はメンバーが変わって数週間経った現在も同じままです。
限られた時間の中で行う清掃ですから、毎日同じ内容の繰り返しかもしれません。
しかし、本校が大切にしている「7つの基本方針」の3つ目、「労を惜しまず、凡事を徹底すること」にも繋がるこの姿勢を今後も続けて欲しいです。まずは、各場所でするべき基本の清掃を毎日同じ熱量で取り組めることが大切です。それができてから、次に何ができるか、必要なことは無いかと考えられると良いと思います。玄関が美しく整っていると、その建物全体の第一印象も良いものです。
清掃は一部学年で縦割り班としている本校。時間になると、教員も学年や教科に関わらず全員が持ち場について、生徒と一緒に清掃を行います。職員室に残っている先生はいません。今回、私は担当である正面玄関清掃の生徒の様子を見て感じたことを中心に書いてきましたが、これは学校内すべての人に通じることだと思います。私自身も、自分たちの清掃が学校の印象を決める大きな役割を担っているという責任を再認識し、日々の清掃を丁寧に行おうと決心しました。
7学年担当
投稿日:2023.02.03
今日2月3日(金)は、節分ですね。
廊下には、1年生が図工の授業で作った鬼のお面が飾られています。
鬼たちの個性豊かな表情に、見るたび笑みがこぼれます。
今年の恵方は「南南東やや南」、教室でも子どもたちと方角を確認しました。
併せて、「節分」とは何なのか、なぜ柊イワシを飾ったり、恵方巻を食べたりするのかといった、行事の意味についても伝えました。
鬼がいるとされている鬼門は、十二支で分けた方位でいうと『艮(うしとら)』の方角に当たります。
「だから鬼は、牛の角が生えていて、虎柄のパンツを履いているんだよ」と話すと、
子どもたちも「そうだったんだ!」と面白がって聞いていました。
1月があっという間に過ぎ去り、2年生になる時が近づいています。
2年生になるための目標として、1年生は「人の話を聞く姿勢」に力を入れています。
授業中の姿勢を意識できるよう、みんなで頑張っています。
さて、先日、国語の授業で「たぬきの糸車」という物語の学習を終えました。
いたずら好きのたぬきが、罠にかかったところをおかみさんに助けられ、そのお礼に糸を紡いで恩返しをするというお話です。自分の考えを書いたり、発表したりする場面の多い単元でしたが、すらすらと筆を進める子が多くなり、成長を感じています。学習のまとめとして、たぬきになったつもりで、おかみさん宛ての手紙を書きました。
<子どものワークシートから>
おかみさんへ
いままで、たくさんいたずらをしちゃったのは、おかみさんとあそびたかったからなんだよ。おかみさんは気づかなかったとおもうけど、糸車をまわすところを見て、まねしていたんだよ。わなにかかったとき、たすけてくれてありがとう。たぬきじるにされなくてよかった。じつは、糸車をまわしたのは、そのおれいとしてやったんだよ。じょうずだったでしょ?おかみさんとおなじくらいじょうずになりたかったんだ。糸車もまわせたし、おれいもできたし、おかみさんをびっくりさせたし、やりたいことがぜんぶできちゃって、ぴょんぴょこおどりながらかえったんだよ。またあいにくるね。
たぬきより
たぬきが嬉しそうに帰っていったのは何故なのか、という疑問を持った子がおり、みんなで考えたところ、「糸車を回せたからじゃないかな」「おかみさんにおれいができたからじゃないのかな」「おかみさんに糸車をまわしているところを見てもらえたからじゃないかな。ぼくがやったんだよって」・・・
様々な意見が出され、そのたびに「なるほど!」と納得する子どもたち。どの子も、友だちの意見を聞く中で考えを深めることができました。
後日、私が職員室から戻り教室のドアを開けると、
子どもたちが姿勢よく席につき、シーーーンと静まり返っているではありませんか。
「え?!どうしたの?!すっごくいい姿勢だね!」
私が驚くと、嬉しそうな顔でクスクスと笑い始める子どもたち。
「先生のいないうちに、みんなで考えたんだよ!」
「先生を驚かせようと思って!」
姿勢の目標が達成できた。
先生を喜ばせることができた。
先生をびっくりもさせられた。
子どもたちは、やりたいことができて満足そうです。
私はなんだか、13人のたぬきたちに囲まれている気分になりました。
1年1組担任
<たぬきの糸車:あらすじ>
きこりの夫婦が暮らす山奥の一軒家には、毎晩のようにたぬきがやってきていたずらをするので、困った夫婦はわなを仕掛けた。ある晩、おかみさんが糸車をまわしていると、破れ障子の穴から、たぬきのくりくりした目がのぞいていた。月明かりで照らされた障子には、糸車をまわす真似をするたぬきの影が映り、おかみさんは吹き出しそうになるのを我慢して、糸車をまわし続けた。
それから毎晩家を訪れ、糸車をまわす真似を繰り返すたぬきだが、ある日、夫婦の仕掛けたわなにかかってしまう。おかみさんは慌ててたぬきを逃がしてやった。
冬の間は村へ降りていた夫婦が、春になり山に戻ると、なんとあのたぬきが上手に糸車をまわしていた。すぐそばには、たぬきが紡いだ白い糸の束が山のように積んであった。おかみさんに気が付いたたぬきは、うれしくてたまらないというように、ぴょんぴょこ踊りながら帰っていった。