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才教ダイアリー2022

『舞台 千と千尋の神隠し』~8年生、伝統と革新のミュージカル創り~②

投稿日:2022.11.16

7月
 いよいよオーディションです。結果発表では嬉し涙あり悔し涙ありでしたが、一人ひとりが配役をしっかりと受け止めて、台詞を覚えるところからスタートとなりました。

 授業公開日に行った台本の読み合わせでは、皆『千と千尋』の世界に入り始めた感覚にワクワクしている様子でした。全体の流れを確認しながら、各係で『どんな道具が必要か?』『映像技術をどこに導入するか?』等を計画し始め、企画書を作っていきました。


9月
 夏休み中に、演出係と教員で場面割りや立ち位置、楽曲の使い方などを連日打ち合わせ、本格的な練習と、係活動が始まりました。楽しみながら晴れ晴れと進んできた生徒達でしたが......実際に始まってみると、頑張って考えた立ち位置が見栄えしない、道具の作り方を思い付かないなど、これまですんなり進んできた明るい雰囲気から一転、舞台を作る大変さを実感したようでした。

 係活動でも、頭を悩ませながら頑張り続けられる生徒、自分の力だけでは足りない部分を教員と相談して進めていける生徒がいる一方で、上手くいかず放り出してしまう生徒も出てきてしまいました。
 けれど、ここを乗り越えられるかが、『主体的に進める舞台作り』の大きな第一関門です。


10月
 8学年として、最初にみんなで独自に考えた目標がありました。

『苦中作楽―誰もが楽しめるミュージカル 観客も自分達も―』
 とにかく、お客さんが退屈しない舞台にしたい、老若男女誰もが楽しめる舞台にしたい、と選んだ『千と千尋の神隠し』。そして、なるべく楽しく舞台作りも進めたい......そういった気持ちがあったものの、やはり相応の苦労を乗り越えられなければ、良いものは出来上がらないということに思い至りました。放課後に有志が道具作成を進めたり、演出係がみんなに檄を飛ばしたりする場面も増え、上手く行かない五里霧中の中をもがいてもがいて、ようやっと先が見えてくるところまで到達することができました。
(③へつづく)

『舞台 千と千尋の神隠し』~8年生、伝統と革新のミュージカル創り~①

投稿日:2022.11.16

8学年主任


 11月3日、『第18回さいきょう祭』が行われました。
 今年から中学校課程の学年の演目は、従来と少し違う部分がありました。前提として、8学年は伝統のミュージカルを行うことと、さいきょう祭自体の目的 ―①一人ひとりが主役であるという意識を持ち、才教生として最高の舞台を作り上げるという使命感と責任感を持つ。②目標を持って自発的に練習を行い、充実感や達成感、感動を味わう。③クラス・学年・学校が一丸となり、一つのことを成し遂げることにより、仲間との信頼関係を築く。④自分の限界に挑戦し、自分の殻を破るチャレンジ精神を養う―これらを完遂すること― は変わりませんが、『総合的な学習の時間』を用いたSTEAM教育の一環として、生徒達の主体性をもとに演目や演出を考え、進めていく形となりました。
 半年間に及んだ舞台作り、その軌跡を振り返りたいと思います。


5月
 ミュージカルの演目を決める話し合いを行いました。まずは、『教員が演目を決めて練習を進めていく形が良いか、自分達で考えながら進めていきたいか』の意思確認からです。我々教員主導で進められる準備は事前にしてありましたが、生徒達の大多数が『自分達で考えていく』方を選び、演目は『千と千尋の神隠し』に決定しました。また、昨年度に取り組んだ『プロジェクターを用いた映像技術』に再挑戦したいという思いも強く、映像と融合した演劇に仕上げていくことが決まりました。


6月
 原作の上映会、大まかな台本の作成と、係分担決め。原作は130分もあるので、どうにか上手く時間内に収めなければなりません。流れるように物語が進む珠玉の名作ですが、泣く泣くカットする部分や、順番を入れ換えて整理する場面などをみんなで考えていき、プロットが定まりました。

 同時に、演出係・大道具係・小道具係・衣装係・美術映像係を組織し、各係長が決定していきました。
(②へつづく)

7年生、さいきょう祭を通して成長したこと

投稿日:2022.11.11

 本校3大行事の一つである"さいきょう祭"が、無事終了しました。7学年の演目は身体表現でした。4つのグループに分かれ、自分たちで決めた曲に合わせ、自分たちで考えたダンスを披露しました。最後は全員で『ダンスホール』という曲に合わせて踊り、会場を盛り上げました。全員がキラキラと輝いた、見事なステージでした。


 今回はその本番の様子ではなく、さいきょう祭を通して生徒たちが特に成長したと感じる姿を、2つお伝えしようと思います。


 ひとつ目は、目的をもって粘り強く丁寧に学習に取り組むことができるようになったことです。練習を始めたころは、集中力も短く、すぐ友達と話をしてしまう場面が多くありました。それが、本番が近づくにつれ一人ひとりの意識が高まり、練習の質も高くなっていきました。手の角度や歩幅など、細かいところまで意識を向けるようになり、最初とは比べ物にならないくらい集中して練習し、充実した時間を自分たちで生み出すことができていました。「もうこのくらいでいいのでは?」と、妥協するグループは一つもなく、極められるところまで極めていたことがとても素晴らしかったです。私は、まずここに7年生の成長を感じました。
 ふたつ目は、困っている友達がいたらすぐに助けていたこと。加えて、自分のグループだけではなく、チームの枠を超え率先して教えていたこと。そんな行動に、「全員で良い舞台を創るんだ!諦めてはいけない!」という強い気持ちがよく現れていたように思います。ときには、練習がうまくいかず泣いてしまう生徒もいましたが、教員が入らずとも仲間同士で助け合い、自分たちで解決してきたことは、やはり大きく成長してきた証です。


 これらは私の視点ですが、やはり生徒自身が自分で成長したことを確認し、「次」に繋げていってほしいと強く思います。粘り強く取り組んでいたり助け合ったりしていたのが"今回だけのこと"になってしまうのでは、意味がありません。少しずつでも、日々、様々なところでたくさんの力を発揮し、更なる成長を見せてくれることを願います。


7年2組担任

本番「ダンスホール」

「つなぐ」さいきょう祭

投稿日:2022.10.25

 この時期は、さいきょう祭に向けて本格的な練習の真最中です。一人ひとりが最高の結果を残せるよう、日々歌やダンスの練習、道具作りなどに精を出しています。本番まであと9日を迎えた今回の才教ダイアリーでは、さいきょう祭に向かう各学年の様子を紹介したいと思います。
(プログラムは学校ホームページ「ニュース&トピックス」お知らせ からご覧いただけます)


1年生 :夢をテーマに歌と語りで表現します。はじめてのさいきょう祭だということを感じさせない、のびのびとした素晴らしい歌声です。
2年生 :「野菜」をモチーフに、衣装や道具などを自分たちで制作しました。歌とセリフは言葉を大切にしながら練習しています。
3年生 :生活をもとにしたラインダンスです。複雑な動きもありますが、日常の大切さを生き生きと表現できるよう、仲間同士で助け合っています。
4年生 :合唱とダンスで幅広い世代のみなさんに楽しんでいただけるよう、多彩な表現を試みています。
5年生 :クラシック曲(合奏と合唱)を、迫力あるサウンドで表現できるように頑張っています。
6年生 :初めてのミュージカル。学年の特徴を生かし、自分たちのイメージを大切にしながら、表情豊かな舞台を目指しています。
7年生 :学年目標と演目テーマを結び付けた、躍動感たっぷりの身体表現。色で分けたグループ毎のダンスは、随所に工夫がみられます。
8年生 : try&errorの精神でリハーサルを進める中で、思いがけない表現を発見することもあり、新しいミュージカルへの取り組みを思わせます。
9年生:一度は途切れてしまった「さいきょう祭の新たな伝統」をつなぎ、最高学年の誇りを感じさせます。体全体を使って歌う様子には、『集大成』という言葉が似合います。


 今年のテーマは、「つなぐ」。
 クラスの仲間、学年を超えての仲間、家族、先生、卒業した先輩たち・・・たくさんの方々がこのさいきょう祭をつないできました。その思いを忘れず、今年も最高のパフォーマンスを発揮してほしいと願っています。


さいきょう祭担当

1年生、衣装での練習(10月12日)

小道具も効かせる8年生(10月25日)

真剣な歌唱姿の9年生(10月25日)

iPadでダンスの練習

投稿日:2022.10.18

 3年生はさいきょう祭に向けて、毎日ダンスの練習に励んでいます。
 基本は全体練習に取り組みますが、その合間には、教室での自由な練習時間を設けることもしばしば。すると、子どもたちからは「iPadを使っていいですか。」という言葉をかけられます。
 というのも、お手本となる動画やダンスの曲はインターネット上の教室であるClassroomにアップロードされているから。子どもたちはそれを見て、個別の練習ができるようになっているのです。
 ときには「撮ってもいいですか。」という声もかかります。普段、教員が指導の際にしているように、子どもたち自身が自分たちの姿を録画し、それをチェックするために使う、という意味です。客観的に自分の姿を見ることができるのは、ダンス練習においてうってつけの方法のようです。


 クラスの様子を見ていると、子どもたちの過ごし方はそれぞれです。目的に合わせて、自分がしたい練習を選び、取り組んでいます。仲間で和気あいあいとしている子もいれば、黙々と繰り返し動きを確認する子もいます。ただ、共通しているのは全体練習に比べて、自分からやろうという前向きな眼差しを感じることです。
 これまでであれば個別に教えたりサポートしたりすることが難しかった練習も、iPadを用いることで子どもたちが自分の関心に合わせて、自ら取り組めるようになりました。


 全体での指導と個別の練習をかけ合わせ、一つにまとまった3年生のダンスを披露できるよう、さらに練習に励んでいきます。


3年1組担任

ゆっくり流れる動画で、丁寧に動きを確認中。

動画を見ながら、練習、練習!

よりみんなが楽しめるゲームへ

投稿日:2022.10.07

現在、3・4年生は体育の授業でキックベースに取り組んでいます。
それぞれ昨年度から継続して学習しており、子どもたちも楽しみにしている単元のひとつです。
初めて取り組んだ昨年度はルールを覚えて、力いっぱい蹴ることを意識しながらゲームを行いました。


キックベースは、キッカーが遠くにボールを蹴ることができれば得点につながりますが、それだけで勝っても面白くありませんし、活躍できる子が限られてしまいます。
そこで今年は、遠くに蹴ることだけに頼らない勝ち方や作戦を考えるようにしました。


「キックベースで勝つためには?」
子どもたちに問いかけたところ、一番に出たことはやはり「遠くに蹴る」でした。
でも、その他には何があるだろうとみんなで考えたところ、「守備をしっかりする」「たくさん走る」という意見が出てきました。


「守備をしっかりする」「たくさん走る」が具体的にどんな作戦になるのか、子どもたちがどんな行動に出るのか、私はわくわくしています。
これからの授業で教師側から指導をしたり、子どもたちが気づいたりしながら、より戦略的な、そしてみんながより楽しめるゲームを目指していきたいです。


体育担当

共に学び合う喜び

投稿日:2022.10.04

 本年度の数才クラスは、5年生から9年生まで、合わせて15名で活動しています。厳しい選抜テストに合格した生徒たちだけあって、やる気も能力も百点満点。週に1回の活動ですが、数才クラスの時間を本当に楽しみにしています。
 毎年恒例になりつつある「作問にチャレンジ」。夏休み中に、1人1問とっておきの問題を考え、2学期に入ったところで皆で解きあう、という活動です。問題を作る際の条件は、
  1.必ず解ける問題であること。
  2.解説も作成すること。
  3.皆が「解きたい!」と思うような魅力的な問題にすること。


 これらの条件を満たすように1から作問をするというのは想像以上に大変です。闇雲に作ればいいわけではなく、きちんと解けて、解説もわかりやすく作らなければいけません。
 しかし、そこは算数・数学を心から愛する数才クラスの生徒たち。図形に関する問題を始めとして、比に関する問題、カードを並べて連続した数を作る問題、感染率に関する問題、ダイエットに関する問題、重力付き四目並べに関する問題、トランプのパーフェクトシャッフルに関する問題、そしてとんちが利いた斬新な問題などなど、今回も力作が揃いました。仲間が知恵を絞って作った問題を解くのは、普段の問題集を解くのに比べて、一味も二味も違ったわくわく感があるようです。
 問題を配るときには歓声が上がり、配り終わるのと同時に、黙々と問題を解き始めました。そのうち、

「わー、この問題難しい!どうやってこんなすごい問題思いついたんだろう。」
「やっと解けたー。面白かったー」
「僕、方程式で解いたけど、線分図でもいけるのかー」
など、感嘆や賞賛の心からの叫びが、あちこちから聞こえてきました。素直にお互いを認め合い、切磋琢磨しながら高め合う姿。「これぞ才教生」と、誇らしく思う瞬間です。


 問題を解き終えた後は、一人ひとりに向けて感想を書いてもらいました。今回が最後の「作問チャレンジ」になる9年生は、後輩たちに向けて温かいメッセージを送っていました。学年の垣根を越え、共に学び合う喜びを味わえるからこそ、皆数才クラスが大好きなのだと思います。


最後にこちらの問題を。


R4 才教ダイアリ 写真①.jpg


難しいですよ。
補助線の引き方がポイントです。


数才クラス担当

熱心に問題を解いています

さいきょう商店街を開きました

投稿日:2022.10.04

 毎年、小学2年生は生活科の学習の一環として「さいきょう商店街」を開きます。廃品を利用して商品を作り、お店を開きます。お客さんは1年生です。目指すは「売上第1位!」そのためにどんな工夫をするのか、お店ごとに考えました。
「良い商品を作る。」
「1年生の好みに合うような商品を作る。」
「でも、1年生の好きな物って、何?」
 1年生に好きな物や好きな色、形などのアンケートも取りました。それをもとに、「自分達のお店で何を売るか」、「商品の色や模様はどうするか」、「値段はどうするか」など、1年生の立場になって考えました。ほかにも、「商品をきれいに並べる。」「笑顔でお客さんを迎える。」「おすすめの商品を紹介する。」・・・。売り上げ1位になるために、仲間と考え、お店作りに活かしていきました。


 商品が出来上がると、どんな商品があるのか1年生に伝えるために、チラシを作りました。それから、おすすめの商品を実際に見せながら、1年生の教室に宣伝にも行きました。商品に値段をつけ、お店の看板も作って準備は万端です。


 そして、迎えた当日。いよいよ、さいきょう商店街、開店。
 1年生が会場内に入ってくると、「いらっしゃいませ。」とすぐに大きな声が響きました。
「いらっしゃいませ。」「いい商品がたくさんありますよ。」「こんな、おもしろいことができますよ。」大きな声で一生懸命にお客さんに呼びかけました。商品の説明をしたり、どういう所がおすすめなのかを言ったりと、ただ売るだけではなく、きちんとお客さんとのやり取りをしている子ども達の姿も見られました。たくさんの商品を売ろうと、一人ひとりが一生懸命に活動しました。


 後日、「売上第1位」のお店の発表がありました。売り上げ1位のお店は、たった1店です。1位になれなかった子は、残念そうな表情を浮かべていました。その後のまとめでは、「さいきょう商店街を開いて良かったこと」を、みんなで話し合いました。いろいろな意見が出る中で、「1年生が喜んでくれた。1年生の笑顔を見て、自分もうれしくなった。」という子がたくさんいました。売り上げを上げることだけではない、自分達が活動したことの価値を見出すことができました。


 そして、世の中のお店を開いている人のことも考えました。
「お店を開いている人も、お金をたくさんもらうことばかりを考えているのではなく、お客さんのために、お客さんに喜んでほしいと思っているんだ。」
「お客さんが喜んでくれて、自分もうれしい気持ちになるんだと思う。」
 そして、他の職業にも話は、広がりました。
「お医者さんは、患者さんのために病気を治して、元気になってもらいたいと思っていると思う。」
「お米や野菜を作っている人は、それを食べる人が健康になってほしいと思ってやっていると思う。」
「大工さんは、住む人が気持ちよく暮らせるように、いい家を作ろうと思ってやっている。」
 一生懸命に取り組んできたからこそ、1年生が喜んでくれて、それによって自分達も満足感を得ることができました。そして、それを世の中の仕事のことにも結び付けて考えることができました。この「さいきょう商店街」を通して、仕事をしている人の思いに触れることができました。


2年生生活科担当

"生き物"から学ぶ その2

投稿日:2022.10.03

 種から育て、きれいな花を咲かせたホウセンカとヒマワリは、2学期にはたくさんの実と種をつけました。
 今まで書き(描き)ためてきた観察カードを振り返りながら、「あんなに小さな種から、こんなに大きく育つなんて、ヒマワリやホウセンカってすごい。」「実の中の種は、初めに観察した種と同じです。」「初めに戻った、っていうことだね。」「それをずっと繰り返しているんだ!」「でも、数は一つから、すごく増えているよ。」等々、たくさんの発見がありました。


Collage_himawari.jpg


Collage_housenka.jpg


「ヒマワリの種って、本当はいくつあるんだろう。」というつぶやきをもとに、みんなで数も数えてみました。この時の集中力と団結力には、目を見張るものがありました。


 4月から今日まで、動植物が育っていく様子を見て「生きる力」に驚き、感動しながら理解を深めていった子どもたち。
 3年生のパワーも、ホウセンカやヒマワリに負けないくらい・・・いえいえ、それ以上にすごいと思う、今日この頃です。


3年生理科担当

ホウセンカの種をはじけさせる

"生き物"から学ぶ その1

投稿日:2022.10.03

 3年生の理科は、春の生き物探しに始まり、ヒマワリ、ホウセンカ、モンシロチョウ、アゲハの成長観察...と、1年の前半は「生き物三昧」です。


 1学期の初めに「虫が苦手な人は?」と尋ねてみると、2クラスとも半数以上が「実は虫が苦手」だということが判明しました。私の予想をはるかに超えていて、「これは前途多難...」と、モンシロチョウの学習の前にそう思ったことがよみがえります。


 しかし、観察を始めてみると、そんな心配は無用でした。卵から幼虫が孵化し、小さな体で動いているのを見て「かわいい!」。やがて、さなぎを作る場所を探し始めた幼虫が、ケースの縁を、それまでとは打って変わってすごい速さで移動するようすを見て、「まるで新幹線みたい」。
 名前を付けて何日も見守り、さなぎがついに羽化したときには、みんなで大喜びしました。ある日の昼休み、チョウを放ったときには、空に飛び立った追いかける子、「元気でね~!」と手を振りながら大声で呼びかける子等々...。白く小さな姿が見えなくなるまで、いつまでも見送って別れを惜しみました。
 試行錯誤の末、羽化する瞬間を目にすることもできました。日頃は元気で賑やかな子ども達が、しんと静まり返って羽化を見守る姿が印象的でした。また、何匹目かの羽化を待っているとき、「そろそろ羽化し始めると思います。」と言い出す子が何人も現れました。たくさんのさなぎを観察するうちに、どんな様子になったら羽化し始めるのか、その変化に気づき自然に体得していったようです。


 昆虫の育ち方を一通り学んだ頃、ふと思い立ち、私は「前より虫が好きになった人?」と尋ねてみました。すると、2クラスともほぼ全員の手が挙がったのです。これは、本当にうれしいことでした。もしかしたら、「育ち方の順序」を正しく覚えるより大切なことかもしれません。
 昔に比べ、昆虫の本や映像が溢れている世の中ですが、「実物を見て学ぶ」ことの大切さを改めて実感しました。


(その2に続く)

羽化したモンシロチョウを見る子どもたち

羽化したモンシロチョウを放す瞬間