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才教ダイアリー2022

「分かち合う」 その1

投稿日:2022.11.26

ある日、連絡帳の「お家の方から」の欄に、
「(図工)で使うクリスマスリースの飾りを友だちが分けてくれたそうで、嬉しそうに教えてくれました。優しいクラスメイトに感謝します。」
このように書かれていました。


何かを取り合うのが、友だちやきょうだい関係の常なのではないかと思うこともありますが、このクラスの子どもたちは、「もの」をみんなで分け合うことのできる仲の良い子どもたちのようです。


生活科で「昔の遊び」の学習を始めると、持ち寄った遊びの道具を使って、楽しそうに遊んでいます。
けん玉、お手玉、おはじき、めんこ、だるま落とし、すごろく、福笑い、カルタ取りと、さまざまな遊びに興じています。
「昔の遊び」の良いところは、仲間と関わりながら遊ぶところ。
子どもたちは、「みんなでやるから楽しい」を実感しているようです。


何人かで、「折り紙」にも夢中になっています。
自分のお気に入りの折り紙を持ってきて、これもまた、惜しげもなく友だちに分けてあげる様子が見られます。
無くなってしまうのではと心配し、
「先生の折り紙を使っていいんだよ。」
と、声をかけるものの、どうやら、自分のお気に入りを、友だちにも分けてあげたいようです。
分け隔てなく、誰とでも、こうしたやり取りをしているところをみると、本当に優しく、仲の良い子どもたちだと、とても微笑ましく、嬉しい限りです。


(その2 へ)

おりがみ、おはじき・・・

こちらは福笑い

「長野県フェスティバル」を終えて その2

投稿日:2022.11.26

 2学期。いよいよ、「新しい特産物作り」に取り掛かりました。みんなの新聞から、自分の調べたものが誰のどんなテーマとコラボできるかどうか、一生懸命に考えました。一緒に組めそうな人たちとグループを作り、新しい特産物を考えました。
 実は、この課題を出したとき、ちょっとハードルが高かったかなあ‥と思っていたのです。大人でもなかなかアイデアが浮かばないのに、子どもたちの力でできるのだろうかと、私は心配していました。ところが・・・。みんなあっという間にアイデアを出し、それらを画用紙にまとめてしまったのです。そして、フェスティバルに向けて、iPadを使いプレゼン用の画像をどんどん作っていきました。
 先述のとおり、使うのはもちろん自分で撮った写真です。担任の私があまり手を差し伸べずとも、子どもたちは自分の力で全部のスライド用画像を作り上げました。それを使って発表の練習を重ね、本番を迎えたのです。


 フェスティバル当日は、3年生や保護者の方々が大勢来てくださり大盛況でした。1時間45分という長い時間が、あっという間に過ぎていきました。画像のほかに、手作りのカードやパンフレットなども配り、みなさんに喜んでもらいました。
 「もう何回も発表しました!」「すごくたくさんの人が来てくれました!」など、息を弾ませて私に報告してきたことからもわかるように、子どもたちも本当に楽しく発表ができて大満足だったようです。


 この後に控える3学期には、まとめとして一人ずつのプレゼンテーションの機会を設ける予定です。
 これらの活動を通して、はじめに言ったように、自分の故郷への愛情と誇りが生まれてくれたらと願うばかりです。


長野県、最高!!


4年1組担任

「長野県フェスティバル」を終えて その1

投稿日:2022.11.26

 11月19日に、4年生の「長野県フェスティバル」が開かれました。実はこの「長野県フェスティバル」は、8年前に私・勝野と現2組担任の古幡教諭、そして上原教諭(現在は産休中)が始めたものでした。8年の時を経て、今年また同じ2人が4年生の担任となって、同じ行事に関われることに、ちょっと運命を感じます。
 4年生では自分たちの県について学ぶことになっていて、社会科で長野県のことを学び、県庁見学も予定しています。でも、それだけでなく、もっと自分たちの故郷に愛情と誇りを持って欲しいとの願いから、自分たちで長野県について調べたことを発表する機会を作ったのです。イメージは高校の文化祭。お客さんが自由にブースを回って、それぞれの発表を聞けるようなかたちです。


 さて、8年目の今年、話は4月に遡ります。子どもたちに、今年は長野県について調べることを伝えました。そして、調べるだけでなく、調べたことを利用して「新しい特産物」を作ってみようということも話しました。すると子どもたちは大喜び! スウィーツをつくりたい! ゆるキャラにしたい!など、もうアイデアが溢れてきていました。
 5月の大型連休のときには、生徒本人とご家庭にふたつのお願いをしました。ひとつは、調べたい市町村に連れて行ってもらうこと(もちろん、感染対策を行い可能な範囲で、です)。今まではコロナのこともあって実際に足を運ぶことができなかったのですが、今年は再びそれが叶いました。やはり、実際に目で見て耳で聞いておいしく食べてこそ、それらの良さが身に染みるというもの。五感をフルに使って感じることが大切だと思うからです。そして、もうひとつ大切なことは、必ず現地での写真を撮ってくること。その理由は、発表の資料にはネットに載っている写真ではなく、自分がその場で撮った写真を使ってほしかったからでした。
 こうして集めてきた事柄を、1学期は壁新聞にまとめました。取材した中からみんなに知らせたいことを選んで記事を書きました。それをトップ記事にするか、写真をどう使うかなどいろいろ考えて、それぞれ工夫に富んだ新聞を完成させることができました。
(その2へ続く)

あすをめざしてがんばるためだ!!

投稿日:2022.11.18

今年も無事にさいきょう祭を実施することができました。
1年生は、「トキワ荘」を舞台に、
夢と仲間の大切さを伝えるステージをお届けしました。


1年生が目標にしていたのは次の2点です。
①見る人が明るく前向きな気持ちになるように
②自分の力を全部出し切る


ところで、私のクラスには、
かわいい恥ずかしがり屋さんがいます。

教室でさえそうなのだから、
舞台に立つのは大きなプレッシャーだろうなぁ・・
私は、そう思っていました。


本番のステージ、その子は大勢の観客を前に、
笑顔で大きな口を開けて歌を歌い、
堂々とセリフを言っていたのです。


練習中はマスクを着けていて気が付かなかったけれど、
この子はこんなに一生懸命に口を開けていたんだ...。
こんなにも生き生きと...。


自分の殻を破ったその姿に、私は胸が熱くなりました。


さいきょう祭の余韻が冷めやらぬ中、
オンラインの校長講話が開かれました。


校長先生は、幸田露伴さん(作家)の言葉を引用し、
「努力よりほかに未来を良くするものはなく、
 努力よりほかに過去を美しくするものはない。」
子どもたちに、こう伝えました。


今回限りでなく、これからの頑張りが
子どもたちの未来を、過去を、
より良いものにしてくれるのですね。


今年度、1年生の入学式が行われた4月7日は、
藤子不二雄Ⓐさんの命日でもありました。

これも何かのご縁かもしれません。



「一番いけないのは、
 自分なんかだめだと思い込むことだよ。」


「目が前向きについているのは、
 前へ前へと進むためだ!
 明日を目指して頑張るためだ!」


「君たちはこの先、何度もつまずく。
 でもその度に立ち直る強さも
 持っているんだよ。」


台本には、漫画に出てきた言葉が散りばめられていました。
作者がキャラクターを通して伝えようとした言葉が、
いつか子どもたちの心を支える日が来るかもしれません。


1年1組担任

『舞台 千と千尋の神隠し』~8年生、伝統と革新のミュージカル創り~④

投稿日:2022.11.16

 今年度の8学年のさいきょう祭の取り組みには、たくさんの目標がありました。


 前半に記載した、さいきょう祭の目標を達成することは当然のことでした。加えて、前出の学年目標『苦中作楽―誰もが楽しめるミュージカル 観客も自分達も―』の達成。昨年度からの悲願であった「映像技術を100%成功させる」こと。31人という少ない人数で60分近くの舞台に臨み、歴代の先輩方の舞台と遜色ない完成度に到達すること。最後に、今後のSTEAM・8学年演目の新しい在り方として、生徒主体となって作り上げていく形を確立すること。


 多くの課題がありましたが、8年生はその全てを立派にやり遂げました。才教学園の伝統として、観る人に夢と感動を与えるミュージカルを演じるという責任、そして、STEAMとしての新しいミュージカル作りの形を後進に示すという使命を果たし、次年度へ「つなぐ」ことができました。


 8年生は、高校受験を控える9年生から、これからすぐに生徒会組織や最高学年としての立場を引き継ぎます。一人ひとり主体的に考え、行動し、大きな舞台を創り上げることに成功した生徒達が、ここで培った自信と責任感を最大限に発揮して、立派な先輩として全校の前に立てるようになってほしいと強く思っています。


8学年主任

『舞台 千と千尋の神隠し』~8年生、伝統と革新のミュージカル創り~③

投稿日:2022.11.16

 10月14日。校内リハーサルでは、まだまだ未完成ながら、"通し"を披露。これを鑑賞していた9年生一人ひとりから、Google Formを用いて感想とアドバイスを頂きました。昨年度、同じく大変な苦労をして、ミュージカル『レ・ミゼラブル』を完成させ、第17回さいきょう祭を大成功させた自信と自負、そしてミュージカルに関する経験と知識に富んだアドバイスから、本番までに何をすべきかが明確になりました。同時に、「自分達もこのミュージカル作りを通して、あんな9年生にならなければならない」という思いが、8年生の取り組みに更に火を着けました。


 10月31日(本番3日前)のゲネプロでは、複雑な照明、そして新しい挑戦である映像技術と演技を合わせた通しを、無事に完了することができました。しかし本番の出来から振り返ると、この時点でも完成度はまだ70%程度。
 ゲネプロから本番当日の演目開始までの間、最後の最後まで、『誰もが、もっともっと楽しめるミュージカルを創りたい』という思いのラストスパートでした。歌唱練習と、更なる振り付けの追加を徹底的に行い、なかなか120%の本気で演じ切れていなかった、舞台を盛り上げる脇役のアドリブやガヤも大幅に進化しました。


 そして迎えた本番。緊張の中、生徒たちは今までで一番のパフォーマンスを見せ、大きなアクシデントもなく、無事に演じ切りました。観客の方々の笑顔や盛大な拍手をいただき、自分達がやってきたことの成功を実感できました。
(④へつづく)

『舞台 千と千尋の神隠し』~8年生、伝統と革新のミュージカル創り~②

投稿日:2022.11.16

7月
 いよいよオーディションです。結果発表では嬉し涙あり悔し涙ありでしたが、一人ひとりが配役をしっかりと受け止めて、台詞を覚えるところからスタートとなりました。

 授業公開日に行った台本の読み合わせでは、皆『千と千尋』の世界に入り始めた感覚にワクワクしている様子でした。全体の流れを確認しながら、各係で『どんな道具が必要か?』『映像技術をどこに導入するか?』等を計画し始め、企画書を作っていきました。


9月
 夏休み中に、演出係と教員で場面割りや立ち位置、楽曲の使い方などを連日打ち合わせ、本格的な練習と、係活動が始まりました。楽しみながら晴れ晴れと進んできた生徒達でしたが......実際に始まってみると、頑張って考えた立ち位置が見栄えしない、道具の作り方を思い付かないなど、これまですんなり進んできた明るい雰囲気から一転、舞台を作る大変さを実感したようでした。

 係活動でも、頭を悩ませながら頑張り続けられる生徒、自分の力だけでは足りない部分を教員と相談して進めていける生徒がいる一方で、上手くいかず放り出してしまう生徒も出てきてしまいました。
 けれど、ここを乗り越えられるかが、『主体的に進める舞台作り』の大きな第一関門です。


10月
 8学年として、最初にみんなで独自に考えた目標がありました。

『苦中作楽―誰もが楽しめるミュージカル 観客も自分達も―』
 とにかく、お客さんが退屈しない舞台にしたい、老若男女誰もが楽しめる舞台にしたい、と選んだ『千と千尋の神隠し』。そして、なるべく楽しく舞台作りも進めたい......そういった気持ちがあったものの、やはり相応の苦労を乗り越えられなければ、良いものは出来上がらないということに思い至りました。放課後に有志が道具作成を進めたり、演出係がみんなに檄を飛ばしたりする場面も増え、上手く行かない五里霧中の中をもがいてもがいて、ようやっと先が見えてくるところまで到達することができました。
(③へつづく)

『舞台 千と千尋の神隠し』~8年生、伝統と革新のミュージカル創り~①

投稿日:2022.11.16

8学年主任


 11月3日、『第18回さいきょう祭』が行われました。
 今年から中学校課程の学年の演目は、従来と少し違う部分がありました。前提として、8学年は伝統のミュージカルを行うことと、さいきょう祭自体の目的 ―①一人ひとりが主役であるという意識を持ち、才教生として最高の舞台を作り上げるという使命感と責任感を持つ。②目標を持って自発的に練習を行い、充実感や達成感、感動を味わう。③クラス・学年・学校が一丸となり、一つのことを成し遂げることにより、仲間との信頼関係を築く。④自分の限界に挑戦し、自分の殻を破るチャレンジ精神を養う―これらを完遂すること― は変わりませんが、『総合的な学習の時間』を用いたSTEAM教育の一環として、生徒達の主体性をもとに演目や演出を考え、進めていく形となりました。
 半年間に及んだ舞台作り、その軌跡を振り返りたいと思います。


5月
 ミュージカルの演目を決める話し合いを行いました。まずは、『教員が演目を決めて練習を進めていく形が良いか、自分達で考えながら進めていきたいか』の意思確認からです。我々教員主導で進められる準備は事前にしてありましたが、生徒達の大多数が『自分達で考えていく』方を選び、演目は『千と千尋の神隠し』に決定しました。また、昨年度に取り組んだ『プロジェクターを用いた映像技術』に再挑戦したいという思いも強く、映像と融合した演劇に仕上げていくことが決まりました。


6月
 原作の上映会、大まかな台本の作成と、係分担決め。原作は130分もあるので、どうにか上手く時間内に収めなければなりません。流れるように物語が進む珠玉の名作ですが、泣く泣くカットする部分や、順番を入れ換えて整理する場面などをみんなで考えていき、プロットが定まりました。

 同時に、演出係・大道具係・小道具係・衣装係・美術映像係を組織し、各係長が決定していきました。
(②へつづく)

7年生、さいきょう祭を通して成長したこと

投稿日:2022.11.11

 本校3大行事の一つである"さいきょう祭"が、無事終了しました。7学年の演目は身体表現でした。4つのグループに分かれ、自分たちで決めた曲に合わせ、自分たちで考えたダンスを披露しました。最後は全員で『ダンスホール』という曲に合わせて踊り、会場を盛り上げました。全員がキラキラと輝いた、見事なステージでした。


 今回はその本番の様子ではなく、さいきょう祭を通して生徒たちが特に成長したと感じる姿を、2つお伝えしようと思います。


 ひとつ目は、目的をもって粘り強く丁寧に学習に取り組むことができるようになったことです。練習を始めたころは、集中力も短く、すぐ友達と話をしてしまう場面が多くありました。それが、本番が近づくにつれ一人ひとりの意識が高まり、練習の質も高くなっていきました。手の角度や歩幅など、細かいところまで意識を向けるようになり、最初とは比べ物にならないくらい集中して練習し、充実した時間を自分たちで生み出すことができていました。「もうこのくらいでいいのでは?」と、妥協するグループは一つもなく、極められるところまで極めていたことがとても素晴らしかったです。私は、まずここに7年生の成長を感じました。
 ふたつ目は、困っている友達がいたらすぐに助けていたこと。加えて、自分のグループだけではなく、チームの枠を超え率先して教えていたこと。そんな行動に、「全員で良い舞台を創るんだ!諦めてはいけない!」という強い気持ちがよく現れていたように思います。ときには、練習がうまくいかず泣いてしまう生徒もいましたが、教員が入らずとも仲間同士で助け合い、自分たちで解決してきたことは、やはり大きく成長してきた証です。


 これらは私の視点ですが、やはり生徒自身が自分で成長したことを確認し、「次」に繋げていってほしいと強く思います。粘り強く取り組んでいたり助け合ったりしていたのが"今回だけのこと"になってしまうのでは、意味がありません。少しずつでも、日々、様々なところでたくさんの力を発揮し、更なる成長を見せてくれることを願います。


7年2組担任

本番「ダンスホール」

「つなぐ」さいきょう祭

投稿日:2022.10.25

 この時期は、さいきょう祭に向けて本格的な練習の真最中です。一人ひとりが最高の結果を残せるよう、日々歌やダンスの練習、道具作りなどに精を出しています。本番まであと9日を迎えた今回の才教ダイアリーでは、さいきょう祭に向かう各学年の様子を紹介したいと思います。
(プログラムは学校ホームページ「ニュース&トピックス」お知らせ からご覧いただけます)


1年生 :夢をテーマに歌と語りで表現します。はじめてのさいきょう祭だということを感じさせない、のびのびとした素晴らしい歌声です。
2年生 :「野菜」をモチーフに、衣装や道具などを自分たちで制作しました。歌とセリフは言葉を大切にしながら練習しています。
3年生 :生活をもとにしたラインダンスです。複雑な動きもありますが、日常の大切さを生き生きと表現できるよう、仲間同士で助け合っています。
4年生 :合唱とダンスで幅広い世代のみなさんに楽しんでいただけるよう、多彩な表現を試みています。
5年生 :クラシック曲(合奏と合唱)を、迫力あるサウンドで表現できるように頑張っています。
6年生 :初めてのミュージカル。学年の特徴を生かし、自分たちのイメージを大切にしながら、表情豊かな舞台を目指しています。
7年生 :学年目標と演目テーマを結び付けた、躍動感たっぷりの身体表現。色で分けたグループ毎のダンスは、随所に工夫がみられます。
8年生 : try&errorの精神でリハーサルを進める中で、思いがけない表現を発見することもあり、新しいミュージカルへの取り組みを思わせます。
9年生:一度は途切れてしまった「さいきょう祭の新たな伝統」をつなぎ、最高学年の誇りを感じさせます。体全体を使って歌う様子には、『集大成』という言葉が似合います。


 今年のテーマは、「つなぐ」。
 クラスの仲間、学年を超えての仲間、家族、先生、卒業した先輩たち・・・たくさんの方々がこのさいきょう祭をつないできました。その思いを忘れず、今年も最高のパフォーマンスを発揮してほしいと願っています。


さいきょう祭担当

1年生、衣装での練習(10月12日)

小道具も効かせる8年生(10月25日)

真剣な歌唱姿の9年生(10月25日)