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才教ダイアリー2024

性の授業

投稿日:2024.11.29

 11月15日(金)、19日(火)、26日(火)の3日間を使い、3年生から9年生まで性教育の授業を行いました。
 講師は助産師の石井美恵子先生。各学年に沿ったテーマで、パワーポイントや教具を用いて分かりやすく話してくださいました。

3年生  命の始まりから誕生
紙に空けた穴で「卵子の大きさ」を実際に見てみました。自分がその大きさから始まったことに驚き、お母さんのお腹の中で育つ過程に興味津々、講師からの質問には積極的に手が挙がりました。

4年生  こどもから大人に変わる体
二次性徴とはなにか。大人の体に成長してくると男女ともに二次性徴が現れますが、それには「個人差」というものがあり、早い人もいればのんびりな人もいて、自分のペースで大人の体になっていく、ということを学びました。

5年生  命の誕生
産まれたばかりの平均的な赤ちゃんと身長・体重が同じ人形を使い、赤ちゃんを抱っこしてみる体験をしました。
恐る恐る抱っこした生徒からは「重い!」「首がグラグラする!」「かわいい!」など色々な声が聞かれました。自分たちもこうやって抱っこしてもらい、「かわいいね、いい子だね」と声をかけてもらい、愛情を注がれながら育ったことが分かったと思います。

6年生  思春期の心と体の変化や悩み
「思春期」を迎え一人で悩んだり、心配事を抱えむ年頃。授業中にフォームのアンケートに回答し、それを集計してみると自分が感じていた「思春期の心や体の悩み」は、皆もまた同じように思っていたことを知りました。

7年生  色々な性の表現の仕方
「性別」は男と女しか存在しないが、男性の体を持っているが心は女性であったり、女性だけれど好きになる対象は男女両方であったり、自分の性は男とも女性とも言えなかったりと、性の表現の仕方はさまざま。それを否定すること、からかうことなどはしてはいけないことを学びました。

8年生  デートDVとは
「DV」と言う言葉は知っているが、それが「相手からの暴力や暴言」であることを知らない生徒もいました。
また、「デートDV」という言葉を知っている生徒は一人もおらず、付き合っている相手からの暴力や暴言のみならず、相手の自由やお金を奪うことを含めて「デートDV」と言い、やってはいけないこと、もしもやられたら「嫌だ、やめて」と言えることが大切で、公的な相談窓口もあることを学びました。

9年生  付き合うとはどういうことか
「付き合う」ことのその先に、いつか経験する可能性がある「性行為」と、それに伴って起こりうることや「性的同意」の必要性、また困った時の対処法を学びました。
今の自分にはまだ関係ないことかもしれませんが、とても大切なことを学ぶ時間となりました。



 この性教育を通して学んだことが少しでも生徒の頭の片隅に残り、いつかどこかで役に立つことがあればいい、そんな思いで企画した性教育の授業でした。


養護教諭

伝統の8学年ミュージカル

投稿日:2024.11.22

 さいきょう祭で8年生は例年、40分を超えるミュージカルや演劇を披露してきました。今年度の演目は、人気の高いミュージカル「Annie」。本番までの数か月、生徒も、教員も、ひたすら前を向き走り続けてきました。
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「学校の歴史に残る舞台にしたい!」
演目を決めた学年会で、こう宣言した生徒たち。20回目のさいきょう祭でのミュージカルを「絶対に成功させる」と、目に闘志を宿していたことが今も印象に残っています。
 1学期のオーディション・係決めを経て、夏休み明けから本格的に活動がスタート。大部分は生徒主体で作りあげていきますが、演技指導など生徒だけでは難しい部分は教員がサポートします。「生徒が掲げた高い目標を達成するには、こちらも生半可な指導はできない」と、あえて厳しい言葉をかけたこともありました。それで生徒の表情を曇ったことも1回や2回ではありません。

 担任業務や教科授業とさいきょう祭の活動を並行させ、教員も体力的、精神的に疲弊し、限界を迎えそうになったことがあります。
 しかし、そうした日々の中でも毎日懸命に「Annie」に向き合う生徒たちが、私を助けてくれました。練習を重ねるにつれ、登場人物のキャラクター性を構築し、「自分ではない人」になっていく姿。放課後に残って大道具・小道具をつくる姿。「この子たちと一緒に作り上げよう」と、私も怒涛の日々を戦い抜く決意を新たにしました。
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 さいきょう祭の活動を通し、生徒に経験してほしいことが1つありました。それは「殻を破ること」。真面目で何事にも一生懸命に取り組むという長所がある一方、自分で考えてアクションを起こすことが苦手な生徒も少なくありません。せっかくいい考えや意見を持っているのに、周りを気にして内にこもってしまってはもったいないな、と感じることが多々ありました。

 そこに変化が現れ始めたのは、校内リハーサルを終えたころ。通し稽古のあとに、「言いたいことが伝わりにくいと思うから台詞を追加したい」「この道具を追加すれば、もっと臨場感が増すはず」と、舞台をより良くするためのアイディアを出してきました。失敗を恐れず、Noといわれてもやってみる8年生を見て、私は強い喜びを感じました。
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 そして、当日。本番の舞台袖からはたくさんのエールが送られていました。
「いいぞ!」
「お客さんひきつけたね」
 同じ舞台に立つ仲間を見て自然と言葉が出てきます。
 これが、この学年の温かさであり、団結力の強さです。
 フィナーレの『tomorrow』を歌いあげる堂々とした姿は胸に来るものがあり、お世辞抜きに本当に素晴らしい舞台でした。
 本番終了後の集合写真に納まった8年生の表情は達成感と充実感に満ちていて、思い出深い1枚です。
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 最後に、さいきょう祭を終えた後に生徒が綴った言葉を少し紹介します。

「辛いこともあったけど、最後には笑顔で終えることができた」
「受験やいろいろなことがあるけど、『ミュージカルが成功できたから、これからもいける!』という気持ちで挑みたい」
「今までで一番思い出に残る舞台」
「全部楽しかった。もう1回やりたい」

 伝統を引き継ぎ、大舞台を演じ切った8年生。私の人生においても、8年生と共にステージを作り上げたこの経験は、何物にも代えがたいものになりました。


8年2組担任


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届け!私たちの輝(きらり)!

投稿日:2024.11.08

 第20回さいきょう祭はたくさんの感動と共に終了しました。
 この日を締めくくった演目は、全校合唱です。1年生から9年生まで350余名の合唱は、フィナーレにふさわしいハーモニーが会場いっぱいに響きわたりました。


 曲目は多くの人に知られているMrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」。さいきょう祭実行委員と、音楽科やさいきょう祭担当教員で選びました。
 途中で拍子や調が変化する難しい曲で、その中でも特に複雑だなと思ったのは、歌の途中で拍子が変わるところです。みんなが歌えるようにするにはどのように計画したらよいのか、実行委員で何度も話し合いました。実行委員以外からも練習係になってくれる生徒を募り、音取りの方法や拍の取り方などを事前に練習しました。
 練習でみんなの前に立つにあたり、「自分は歌える(できる)けど、教えるのは難しい」と感じていた係の生徒がいましたが、これは多くのことに共通して言えることであり、大切な気づきだったと思います。

 このように技術的に難しいところがある曲も、芯になるのはやはり"心"ではないでしょうか。
 歌う人が何を思っているのか、何を伝えたいのか、聴く人が何を感じるのか・・・それを大切にしなければ、思いは一方通行、あるいは届かなくなってしまいます。
 5分程の曲を、その時間は全校生徒がひとつになり同じ思いで歌う。これが、歌う人、聞く人の感動につながるのだと思います。


「会場にいるすべての人にとって、最高の瞬間になりますように」
 これが、実行委員長の願いでした。
 一人ひとりが体で感じた思いを、いつまでも忘れないでほしいです。


音楽科・さいきょう祭担当

「イントロ美術史」

投稿日:2024.10.25

 本校の美術科の授業には、他校にはない「イントロ美術史」というコーナーがあります。およそ月に一度、授業のはじめ15分ほどで行う美術史の教養講座で、独自のカリキュラムです。対象は5~9年生。教師がモニター画像を見せながら、古今東西の芸術家や有名作品を、エピソードを交えて紹介します。
 ピックアップする芸術家(作品)は、教科書に作品が載る有名作家はもちろん、知る人ぞ知る郷土ゆかりの画家まで多岐に渡ります。この3年半の間に、芸術家26名・国宝2点を取り上げました。教材との関りや話題性などを基準に、西洋→日本→長野県の順で選んでいます。
 西洋美術は、アートを語る上での基礎基本として。日本美術は、自分の国の文化に誇りを持ってもらうために。長野県の美術は、郷土への愛着を深めてくれることを期待しての選定です。
イントロ美術史のコーナーで生徒に配られるプリント資料。 - コピー.jpg
◇「イントロ美術史」で生徒に配られる資料


授業で使用した資料は美術室前の廊下でいつでも読めます。 - コピー.JPG
◇授業で使用した資料は美術室前の廊下でいつでも読める


 期末テストには、イントロ美術史で扱った内容を必ず出題します。そのため、中学校課程の生徒には、ここで得た知識がかなり定着しているはずです。機会があれば、本校の中学生と芸術を話題に会話をしてみてください。大人でも知らないことを知っていて、みなさんは驚くかもしれません。

 ますますグローバル化が進む昨今。本校を巣立つ生徒たちも、将来、海外留学したり、社会人となって外国人と働いたりする機会が訪れるでしょう。
 ほとんどの外国人は、自国の文化に誇りをもち、美術や芸術といった分野の教養を身につけた人も大勢います。そういう人とのコミュニケーションが必要となった場合には、「イントロ美術史」で得た知識が役立つはずです。

 でも、私の一番の願いは、芸術家のユニークな生きざまや興味深いエピソードに触れて、生徒が生き方のヒントを見つけたり、人類の歩みとともにある美術の歴史に興味をもってくれたりすることです。将来は、芸術に親しむ楽しさを知る、心ゆたかな人に育ってくれるよう期待しています。

 世界に、日本に、そして長野に、まだまだ多くの語られるべき芸術家がいて、その生涯があります。子どもたちの美術の世界を広げるイントロ美術史は、これからも続きます。今後、どんな芸術家や作品が紹介されるか・・・どうぞご期待ください。


美術科担当


<生徒の感想より>(抜粋)
・[ピカソ] 作風の変化がよくわかった。でも私には絵の見方はわからない。(5年生)
・[西郷孤月] 日本を代表する作家になれたのに早く亡くなって残念です。(6年生)
・[モネ] 色の見え方に着目し、前例のない絵画を追究し続けたのはすごい。(7年生)
・[山本鼎] 今の図工・美術の基礎を作ってくれたことがすばらしいと思った。(8年生)
・[運慶] 作品の細部にこだわる大切さを知った。快慶についても知りたい。(9年生)
美術室の壁には紹介した芸術家のパネルが掲示されています。 - コピー.JPG
◇紹介した芸術家のパネルが掲示される美術室の壁

町探検に行ってきました。

投稿日:2024.10.18

 9月24日(火)に生活科の授業で町探検に出かけました。この日は、とても清々しい気持ちの良い風が吹いていて、探検日和でした。
 平成4年4月より、1、2年の理科と社会が統合され生活科ができました。私が子どもの頃、理科で秋の植物を探しに行き、社会で地域を見て回っていたことが、今、生活科の1教科で町探検を通して地域を見て回りながら、さらに自然にも触れながら社会環境を学習しています。

 系統的に見ていくと、2年生の生活科では、まず身近な地域についてよく知る学習をします。3年生の社会科では松本市の学習、4年生で長野県の学習、5年生以上になると日本の各都道府県や世界の国々の学習へと発展していきます。学校の周りや家の近くなどは実際に足を運ぶことができ、自分の目で見て、学び取ることができます。学年が上がると、徐々に実地を見ることが難しくなってきます。社会科の基本は実地を見て、学び感じ取ることです。社会科の学習につながる生活科では、自分の体で感じることや経験することを重視しています。
 また、3年生の理科の学習で植物における移り変わりや4年生の気温と植物の変化に段階的につながっていくために生活科で身近な地域の秋を探してきました。本来なら紅葉している桜も、今年の暑さから急激な寒さへの変化により、紅葉が短くなっていたり、外来種のセンダン草に侵食されていたりと、昔の秋とは少し変わってきている様子も、この町探検により自分たちの体で感じ取ることができました。
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 前もって学校の周りにある建物やお店の様子を予想してから探検に行きましたが、実際行ってみると、予想通りにことのほかに知らないことも多く発見することができました。草花の様子、田川の様子、国道と住宅街の狭い道路の様子などいろんなことを学び、教室に戻ってから、みんなで一枚の地図にまとめました。これからも自分の住む地域に興味を持って生活できるといいですね。


2年1組担任

9年生の姿勢 ~英語の授業から~

投稿日:2024.10.10

 9月初めの授業参観の日、英語「発展」コースでは、既習の文法事項(主格の関係代名詞)を用いたレースゲームを行いました。
 ゲームは、まず各グループの代表者が黒板の前に置かれた10枚の封筒の内の1つを自分のグループへ持ち帰るところからスタート。中に入っている小さい紙に書かれた日本語を英語に訳し、生徒が1人ずつ所定の用紙に書きます。その後、グループの代表者が教員の元へ行き、用紙に書かれた英文をチェックしてもらいます。全員が正しい文を書くことができたら、レースコース上の駒を1つ進めて、全部の封筒の課題をクリアするとゴールとなります。
 グループのメンバーで協力し、正確に、できるだけ短時間で英文を書くことが求められる活動でした。
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 9年生は友達と協力しながらしっかり復習をし、ゲームの過程で自分や友達の間違いに気づく・・・ということもありました。また、作文を通じて、内容をお互いに共有し、正しい文の書き方も学ぶことができました。


~生徒の感想~
・いつもと違ったゲームで楽しかった。自分が間違っていたことにも気づけて良かった。
・関係代名詞の復習をグループでやれて楽しかった。スピードと正確さを身につける授業がよかった。
・レース用の文がすごく良かった。現在形・過去形や疑問形など、テストに出たら間違えてしまいそうな文を早く正確に書く練習ができたし、みんなが正解できるようにしてチームの団結力が高まった。



 どのグループも想定した以上にスムーズに課題をやりこなし、あっという間にゴールに到達していました。もう少し問題数を増やせばよかったかもしれません・・・。
 レースゲームは初めての活動でしたが、1人ひとりが真剣に課題に取り組む姿が印象的でした。改めて9年生の学習へ向かう姿勢は素晴らしいと感じました。


9年英語担当

コトノハ~心をつなぐ言葉の力~

投稿日:2024.10.04

 さいきょう祭の練習が本格的になり、1年生も歌の練習や詩の朗読を懸命に頑張っています。
「コトノハ~心をつなぐ言葉の力」と名付けた演目で、みんなが交わす言葉の大切さを伝えたいと考えています。

 先だって、道徳では3つの単元の学習を行いました。


ふわふわことばとちくちくことば
 みんなが使う言葉はあふれるほどたくさんありますが、2つに分類するならば、人を喜ばせることができるものと人を悲しませてしまうもの、つまり、ふわふわ言葉とちくちく言葉です。この学習を通して子どもたちは、しばしば「今のはちくちく言葉だからよくないよね」と声を掛け合うようになりました。
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ありがとうがいっぱい!
 自分が普段お世話になっている人を思い浮かべ、感謝の気持ちをワークシートに書き記しました。
「バスの運転手さん、いつも早起きして、わたしたちを学校まで送ってくれてありがとうございます」
「おかあさん、おいしいごはんをいつもありがとう」
「おじいちゃん、おばあちゃん、いつもお迎えありがとう」
 みんなの「ありがとう」が、いっぱいあふれました。


わすれていること、なあい?
「ありがとう」や「ごめんね」などの挨拶が、どんな場面でいかに必要か・・・。うっかり忘れてしまって言えないことは誰にでもありますが、周りの人への挨拶や言葉は、自分の思いを伝えるために、そして、人と人との心をつなぐために大切だと学びました。


*****


 さいきょう祭で歌う歌に、こんな歌詞があります。
♪一日の始まりのあいさつは 毎日を笑顔で過ごせる魔法のおまじないだ
 ご飯を食べる前のあいさつは そっと幸せをかみしめるための魔法のスパイスだよ


「おはよう」の挨拶をできるだけたくさんの人と交わし、1日を気持ちよくスタートさせられるといいですね。また、「いただきます」と、いろいろな人に感謝しながら、おいしいものが食べられる幸せを噛みしめたいものです。


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♪どんな言葉にも思いがあり どんな言葉にも願いがある
 一つの言葉で心が痛むこともあれば 一つの言葉で楽しく笑うこともある
 言葉と言葉がめぐり合って この世界を作り上げている


 小さく幼い1年生ですが、さいきょう祭では歌と詩に思いや願いを込め、みんなで精一杯伝えます。
 大切な言葉のひとつひとつを、しっかりと受け取ってください。


1学年 担任


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宝とり鬼

投稿日:2024.09.27

 2学期になってから、1年生の体育は「宝とり鬼」の授業を行いました。宝とり鬼は、攻めと守りのチームに分かれ、制限時間内にとった宝が多いチームが勝つというものです。攻め側は、守り側にタッチをされずに宝をとり、守り側は宝をとられないように攻め側をタッチします。このように、シンプルなルールのもとで行われる宝とり鬼ですが、チームの作戦次第では、より多くの宝をとることも、とられる宝を最小限に抑えることもできます。個人の能力が発揮される場面もありますが、何よりもチームワークが重要となります。


 1年生は、まずはルールを覚えることから始め、作戦ボード(※コートが描かれていて、名前の書かれたマグネットをつけられるボード)を使って攻めや守りの作戦を考えたり、役割や配置を決めたりしていきました。それから、実践としてゲームをし、自分達が立てた作戦はどうだったのかを振り返る・・・授業はこのような流れでした。
 作戦を立てる時にはチーム内で多くの意見が飛び交いました。「○○作戦にしよう!」「△△作戦は?」と何とも微笑ましい作戦名を挙げてすんなり決まるチームもいれば、意見が食い違ったり、なかなかまとまらなかったりしたチームもありました。そういった場合には、少し時間をかけたり、ときには先生の力を借りたりしながら、チームのみんなが前向きに問題を解決できるよう、しっかり話し合いました。
 ゲームをした後の振り返りでは、「作戦通りにやったから勝てた!」「宝をたくさんとることができた!」「次はこの作戦でいこう!」「作戦通りにいかなかったけど楽しかった!」といった声が上がりました。私はこの言葉が聞けるだけで嬉しいです。


 体育の授業というと、体力や運動能力の向上というイメージがあるかと思いますが、活動の中でコミュニケーション能力やチームワーク力が大きく育つ授業でもあります。
 1年生にとっては今回で2度目のチームスポーツへの挑戦でした。1度目は全校生徒が赤白に分かれて挑んだ体育祭です。あの経験があるからこそ、この宝とり鬼でも「仲間と協力し、勝負にこだわる姿」をたくさん見せてくれました。
 まだまだ小さな体ではあるけれど、勝つためにどうすればよいかと子ども達なりに考え、懸命に取り組んでいました。これからもチームワークを大切に、1年生がどのような成長を遂げていくのかを楽しみにしています。


1学年 体育担当

さいきょう商店街を開きました

投稿日:2024.09.20

 2年生が生活科の学習の一環として行う「さいきょう商店街」では、廃品を利用して作った商品を自分たちで売ります。お客さんは1年生で、目指すは「売上第1位!」 そのためにどんな工夫をするのか、お店ごとに考えました。

「お客さんの好きなものを売る」
「でも、1年生の好きな物って、何だろう?」
「値段を安くしてたくさん買ってもらうのは?」
「でも、安いと売り上げは上がらないよね」
「じゃあ、高くする?」
「あんまり高いと、お客さんは買わないと思う」
「高くても"いい商品"なら、買ってくれるんじゃないかな?」・・・

 そこで、1年生に好きな物や好きな色、形、それから、値段などについてアンケートをとりました。それをもとに、「自分達のお店で何を売るか」「商品の色や模様はどうするか」「値段はどうするか」など、1年生の立場になって考えました。
 ほかにも、「お店の中を整頓して商品を分かりやすくする」「1年生に笑顔で優しく声をかける」「商品のいい所を言う」など、お店作りに活かす考えを仲間と出し合いました。

 商品が出来上がると、ラインナップを1年生に伝えるために、チラシを作りました。それから、1年生の教室に行って、おすすめの品を実際に見せる宣伝活動も行いました。商品に値段をつけ、お店の看板も作って準備は万端です。

 そして、迎えた当日。いよいよ、さいきょう商店街、開店。
 1年生が会場内に入ってくると、「いらっしゃいませ」とすぐに大きな声が響きました。
「いらっしゃいませ」
「いい商品がたくさんありますよ」
「こんな、おもしろいことができますよ」
 大きな声でお客さんに呼びかけ、たくさんの商品を売ろうと、一人ひとりが一生懸命に活動しました。
 机の上に所せましと並べられた商品は徐々に減っていき、遂に完売。
「やったー!全部売り切れた!」
 この時の子ども達の表情は、満足感に満ちていました。

 後日、売り上げの順位発表が行われました。1位のお店は、たったひとつです。1位になれなかった子たちは残念そうな表情を浮かべ、中には涙を流す子もいました。それを見て私は、子ども達が目標を意識しながら真剣に活動に取り組んできたことを改めて感じました。

 まとめの時間に、「さいきょう商店街を開いて良かったこと」について話し合いました。
「1年生が喜んでくれた。1年生の笑顔を見て、自分もうれしくなった」という意見が多く出て、売り上げを上げることだけにとどまらず、自分達の活動に価値を見出すことができた2年生です。
 また、世の中でお店を開いている人についても考えを発表しました。
「お金をかせぐことばかりを考えるのではなく、お客さんのために、お客さんに喜んでほしいと思っている」
「お客さんが喜んでくれて、自分もうれしい気持ちになるんだと思う」
他の職業にも話は広がり・・・
「お医者さんは、患者さんのために病気を治して、元気になってもらいたいと思って仕事をしている」
「警察官は、みんなに安全に暮らしてほしい、みんなを事件や事故から守りたいと思っているんだよね」
「パイロットは、お客さんが楽しく過ごせるようにしたい、お客さんの命を大切に、安全に乗せていきたいと思っている」

「世の中のお仕事をする人は、『人のため』『みんなのため』にやっているんだ」

 「さいきょう商店街」を開いた2年生は、1年生が喜んでくれたことで自分達も満足感を味わい、世の中の仕事のこと、仕事をしている人にも思いを馳せることができました。


2年生活科担当

発想力に感服

投稿日:2024.09.06

 算数・数学が大好きな生徒が集まって活動している数才クラス。今年初めて参加している生徒もいますが、今年で在籍5年目という大ベテランもいます。
 経験年数を問わず生徒たちがとても楽しみにしている活動に、「各々が作った問題の解き合いっこ」があります。「1人1問の作問」を夏休みの課題とし、2学期に入ったところで、作った問題を持ち寄り、みんなで解くというものです。
 "作問"と言っても、ただ問題を作ればいいというわけではありません。次のような条件を満たす必要があります。

1.必ず解ける問題であること
2.解説も作成すること
3.みんなが「解きたい!」と思うような魅力的な問題にすること

 集まった問題は、どれも個性豊かなものでした。
 夏休み中、嬉々として一生懸命考えている姿が容易に想像できるような、力作揃いです。
 ユーモアセンス抜群のもの、ルールがやたらと複雑なもの、設定が奇抜なもの、解くのにセンスが必要なものなど、生徒たちの作問の発想力に感心するばかりです。それに加え、解説もとても丁寧に、そしてわかりやすく書かれています。


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 2つめの画像は、一番人気のあった問題です。日頃の宿題などで扱う問題集とは異なる問題の数々を、数才クラスの生徒たちは目を輝かせて解き始め、「これ面白い!」 「こんなこと、よく思いつくよね!」 「解けたー!すっきりした!」など、感想があふれ出て止まりません。夢中で解いて、あっという間に時間が過ぎていきました。

 予想を遥かに超える生徒たちの発想力。それらに触れることのできるこうした体験は、生徒にとっても、顧問の私にとっても、大変尊く幸せなものだと感じています。


数才クラス担当