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才教ダイアリー

静寂から気づかされたこと

投稿日:2015.02.03

先日の1月24日(土)の国語の時間。今日の課題は、説明文「かるた」の4の段落の大切なところを要約文にまとめてみる、というものでした。1,2段落は全体でやり、前持の3段落は、グループごとに話し合いながらやりました。その時は、グループのリーダー中心に、「そこは絶対に必要だよ。」「でもこっちの入れると全部になっちゃうよ。」「つなぎ言葉を考えよう。」など、活発に意見を交わし合いながら、より簡潔で分かりやすい文章にまとめようとしていました。



  私は、このように活発に意見を言い合い、「こうした方がいいかな?」「こうやってみようよ。」など、子どもたちが自ら意欲的に学ぶ姿が大好きです。子どもの生き生きとして学ぶ姿や、お互いに助け合い協力し合っているのを見ていると、本当に子どもたちの成長を感じます。そして、私はそういう場面を作るように意識して授業も行ってきました。



  しかし、この国語の時間は、そうではありませんでした。



「まず、自分でまとめてみて、その後グループで確認してみよう。もしわからないところがあったら、グループで相談してみよう。」という指示をしました。



  子どもたちは机を合わせてグループの形になりました。普通、このようにグループになると、和気あいあいと会話が始まり、楽しい雰囲気になるのですが・・・。



  誰一人として、口を開かないのです。黙々と自分の課題に取り組んでいます。教室に静寂が訪れました。



 「相談してもいいんだよ・・・。」という担任の声だけが響きます。しかし、子どもたちはしゃべりません。



 そして、私は気づきました。子どもたちは、しゃべらないのではなく、まわりを意識する以上に自分のことに集中しているのだと・・・。本気で集中している子どもは、声や音を出さないのだということに・・・。



  そういえば、3年2組の子どもたちは、書写や図工の時間も話し声が少なかったことを思い出しました。決して担任が静かにさせたり怒ったりしていたわけではないのです。



  以前図工でカッターを使った時、集中しないと危ないので、一人ひとりが黙って活動していました。それから、集中するときには黙ってやるようになっていたのです。でも、子どもは楽しいほうがいいに決まっています。みんなでワイワイ話しながらやる方が楽しいと思うのです。



しかし、それは間違いでした。子どもたちは、本気で集中して取り組む時の、本物の楽しさとそれをやり遂げた時の喜びを知っていたのです。授業をしていると、誰も何も言わない時間があると不安になり、教師が話し続けてしまうということがありました。これこそ、子どもたちの集中を乱していたかもしれません。私は、このことを改めて子どもたちから学びました。そして、この静寂を大切にしてあげなければと感じています。それを教えてくれたのが、小学3年生だということにも驚きです。小さくても、とても大切なことをしっかりと学び取っていたのだと感心してしまいました。



これからも子どもたちの姿を見逃さず、子どもたちから学び、それを十分に生かし成長させてあげられる教師になりたいと思います。



  



 



 



小学年2組 勝野 恵