投稿日:2015.06.10
ある日の国語の授業。
「たんぽぽのちえ」の学習で、文章中には、いくつの知恵が出てきたのかということを考えました。知恵は、全部で4つだという子ども達。
「知恵の4つ目は、8の段落と9の段落に書いてあります。」というA君の発言から、
「じゃあ、他の知恵は、どの段落に書かれているのだろう。」
と考えていると、
「知恵の一つ目は、2の段落と、3の段落。」「知恵の二つ目は、・・・。」とみんなで考えると、
「あれ、1の段落が出てこないよ。1の段落は、知恵のことについて書いてあるんじゃない。1の段落は、何なのだろう。」
そんな疑問の声がB君から上がりました。
「1の段落って何が書いてあるっていえばいいんだろう。」
B君の疑問の声から、みんなが考え始めました。
「1の段落は、ちょっとの説明だと思います。一文しかないし、ちょっとだけ、たんぽぽのことが書いてあるからです。」と、C君。理由もしっかり述べながら、考えを言います。
「たんぽぽが生まれるっていうことが書いてあるのだと思います。」と、Dさん。
「生まれる?たんぽぽが生まれるっていうことだったら、種のことになると思うから、ちょっと違うのではないかと思うんだけど、どうして、Dさんは、そう思ったのですか。」と、E君から質問。
「たんぽぽが生まれるっていうか、たんぽぽのお話が生まれるっていうことです。」とDさん。すると、
「つまり、お話の『始まり、始まり。』ってことですか?」とFさん。
「ほお、なるほど。」何人もの子ども達のうなずきの声。
「1の段落は、文章の始まりの役目になっていると思います。」それまでのやり取りを踏まえてG君が言いました。
そこで、「じゃあ、1の段落がなかったら、どうなるだろう。」と、提案し、みんなでいきなり2の段落から読み始めてみました。
「たんぽぽのことを何も言っていないのに、いきなり、『2、3日たつと、・・・』は変だよ。」
「やっぱり、1の段落で、これからたんぽぽの話が始まることを言っているんだ。」
1の段落が文章の前書きになっていることをみんなで確認し合いました。
一人の子の気づきを聞いて、みんなが疑問を持ち、そして、みんなで考え合える子ども達。友達の発言について、分からない時には、質問をする。友達の考えがそれでいいのかを確認し、さらに多くの子が分かりやすい言葉に言い換える。友達の気づきや考えを大切にし、お互いの言葉や考えを絡めながら、みんなで疑問を解決した姿に、とても感心しました。みんなで高め合っていける子ども達です。
2年2組
担任