投稿日:2015.09.24
小学校1年生の生活科で、カイコの観察をしました。
最初のうちは「見るのもこわい」という子が少なからずいます。そういう子には、無理強いはしません。
ただ、一年生の廊下の隅に置いて、毎日見られるようにしておきます。
すると、
「きのうより、大きくなってる!」
「どうしてずっと上を見ているのかな?」
カイコのコーナーにはいつも子ども達が集まり、気づいたことや疑問に思ったことなどを、口々に言い合う姿が見られます。
次第に親しみの気持ちが生まれたのか、授業で観察記録を書く頃には、嫌がる子は一人もいませんでした。
「触ってもいいですよ。」と声をかけると、
喜んで手に乗せる子、自分は触れないけれど、友達の様子をニコニコしながら見ている子。そのうち、「やっぱり、触ってみようかな・・・。」という子が一人、また一人。
触った瞬間の反応は様々ですが、最終的には皆笑顔になり、「・・・かわいい!」という言葉もあちらこちらから聞こえてきました。
Aさんは、「もう一回書きたいです!」と勢い込んでもう一度記録用紙をもらいに来ました。実際に触れることで、書きたい気持ちが更に増したのでしょう。
その後も「まゆ」「カイコガ」と観察を続けましたが、子ども達が一生懸命書いた記録からは、いずれも生き物に対する驚きや愛着・真剣さが伝わってきました。
たくさんのまゆを見て、「幼虫たちは、どこへ行ったんですか?」と質問したBくん。
コロンコロンと動くまゆを目の当たりにして、その中に、カイコがいることを感じたでしょう。
自分の指に掴まったカイコガの感触を、「タコの吸盤みたい!」と表現したCさん。
その感触が、「生命」への実感となったでしょう。
情報が溢れる今だからこそ、なるべく自分の五感を使って感じてほしい。そう願いながら、日々、子供たちと向き合っています。
小1生活科担当