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才教ダイアリー

自ら学ぶ・学びを広げる

投稿日:2016.02.04

才教学園の子ども達は、本当に真面目に勉強をします。仲間たちと競って合って発言し、とても丁寧な字で、プリントやドリルなどの問題に黙々と取り組み、模試やテストで100点を目指し‥‥。


そんな姿勢の中でも、この一年間で特に素晴らしいと思ったことがあります。それは、国語で新しい単元に入る時、子どもの誰かしらが原作や英語版など、関係のあるものを持ってきてくれたこと。


 


 


たとえば、毎日の『新出漢字』学習では、漢字の辞書を。実際に漢和辞典の使い方を学習するのは4年ですが、おかげでたくさんの子が字を引けるようになりました。(ちょっとした漢字辞書ブームになり、多くの子がお母さんに買ってもらったようです)


 


『スイミー』の単元では、レオ=レオニの他の名作、「フレデリック」や「アレクサンダーとぜんまいねずみ」などを。市の中央図書館などに出向いて、探してきた子もいます。


レオの日本語版の全てを手掛けている、訳者の谷川俊太郎氏にも興味が及びました。みんなで詩を読むのはもちろん、谷川さんの翻訳が、英文の意味そのままではなく、比喩や擬人法など様々な工夫をしているということにも触れられました。


 


『お手紙』の単元では、かえるくんシリーズである「ふたりはともだち」や「ふたりはいつも」などを。がまくんとかえるくんの関係がより理解でき、着ている服に関する秘密を知ることができました。


実は、『お手紙』の前日談にあたる、「なくしたボタン」という話が載っています。その話の中で作られた、そこら中ボタンだらけの変な服を、かえるくんは友情の証として、ずっと着続けているのでした。


 


今年の教科書から新しく登場した『ミリーのすてきなぼうし』では、原作絵本を。教科書版では残念ながらカットされている、たくさんの帽子(主人公の想像力が形となって、帽子として見えるもの)の絵を見て、文章の表現しようとしていることが、より分かりやすくなりました。


更にその後には、「先生! 私たちもこういう素敵な帽子を創ってみたい!」と、図工の授業へと繋がっていきます。


 


 


私の方でも、負けじと英語版の本や、関連する映像・作品などを用意したものですが、子ども達にとっては、やはり「自分達が学びを創っている!」という感覚の方が、気持ち良いようです。


 


教科書には、小中学生に必要な情報が詰まっています。子ども達は、それらをきちんと学習しながらも、時には教科書という世界の外へも、積極的に飛び出していこうとしていました。


そんな「自ら学びを広げていこうとする意思」を、これからも応援していきたいものです。


 


 


小学校 2年3組 担任