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才教ダイアリー

みんなでできるのって、うれしいな。

投稿日:2015.01.20

「A君、がんばって。よく見ればわかるよ。」

「B子さん、がんばって。」

 

なかなか手を挙げられないでいるA君やB子さんに、近くの子がそっと声をかけます。

一生懸命に黒板や教科書とにらめっこして、

 

「わかった!」

 

勢いよく、A君が手を挙げました。B子さんも恥ずかしそうに手を上げました。まだ、手を上げられずにいた他の子も上げました。

 

「ヤッター!全員、手が上がった。」

「先生、全員手を上げることができました。」

 

子ども達の顔は、自慢げで、そして、ニコニコ顔です。普段、積極的に手を上げられる子もいますが、なかなか手を上げられない子もいます。そんな中で、分かることは、皆で手を上げたいという子ども達の思いが形になって表れました。一人ひとりがしっかりと質問を聞いて、考えないと、手を上げることはできません。そして、子ども達同士の励ましによって、全員が手を上げることができたのです。初めのうちは、漢字学習の時だけでしたが、徐々に、言葉の学習や読み取り、また、算数でも、全員が挙手できることが増えていきました。

 

2学期には、九九の学習をしました。一人ひとり、皆の前で九九を唱えます。なかなか唱えられず、口ごもってしまった友達に、「がんばって!」と声をかける子がいます。合格できずに涙ぐむ友達には、「ドンマイ。次にがんばればいいよ。」と声をかけています。そして、皆ができてほしいと祈るように友達の唱える姿を見つめる子ども達の姿がありました。

 

「合格!」最後に唱えた子が、そう言われ、全員ができると、

「ヤッター!!」と思わず教室のどこからか歓声が上がりました。

 

「全員が姿勢を正して最後まで話をしっかりと聞けた。」「掃除の時、余計なおしゃべりをしないできた。」など、普段の生活でも、何か皆でできた時には、「○○ができてうれしかったです。」誰かしらが、帰りの会で発言し、皆で拍手をし合いました。そんな時の子ども達は、ニコニコ顔でした。

 

できないことを責めるのではなく、声を掛け合い、励まし合って達成し、そして皆でできたことを喜ぶことのできる子ども達の姿に、何度も目頭が熱くなる思いを感じました。

 

小学2年2組 吉江 光子