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才教ダイアリー

一日二善

投稿日:2016.02.18

昨年末、学校全体で「一日一善」を目標に過ごした時期がありました。


1年生では、振り返りシートを作り、良い行いができた日には、自分で花丸をつけていました。


 


その頃から私のクラスでは、朝学校に早く来た子が教室の掃除をするようになりました。


 


目標を意識できているのだなという感心と、その一方で


花丸をつけることが目的にならなければいいなと思う気持ちとで


やや複雑な心境でいた私ですが


 


なんと朝の掃除は3学期が始まり、2月を過ぎた今でも続いています。


それだけではないのです。


給食の片付けを早々済ませては校舎のごみを拾い歩き、流しの近くにこぼれた水を拭き...


という具合に、振り返りシートがなくなった今でも


気付いた子が気付いた時に良いと思うことを進んで行っているのです。


 


「今日は一日二善しました!」とニッコリ笑顔。


 


「遊ぶよりも、掃除をしている方が楽しいんです!」


なんて、まさか冗談でしょうけれど、


実際のところ嬉しそうに教室に戻ってくるから不思議です。


 


ある日の週末、一日一善というタイトルでこんな作文を書いた子がいました。


 


「ぼくは、まいにち西びんにのって、学校へいきます。バスていのとなりには、ちかくのかいしゃへいく人たちがつかっている、ちゅうしゃじょうがあります。ぼくがバスをまっていると、たくさんのおじさんとおばさんが、車をとめたあとに、ぼくのまえをとおりすぎます。だからぼくは、そのおじさんとおばさんに、まいにちあいさつをすることにしました。さいしょはみんなびっくりしたかおをしていたけれど、いまではあいさつをかえしてくれるようになりました。ぼくのあいさつを一ばんよろこんでくれていたおばさんは、かいしゃをやめることになったさいごの日に、ぼくのことをまっていてくれて、ぼくのあいさつのおかげで、まいあさかいしゃへいくのがたのしみになったといってくれました。ぼくは、あいさつができなくなるとしって、なみだが出てしまいました。あいさつは、こんなにいろいろな気もちにさせてくれるのだとしりました。これからも、あいさつを大せつにしたいです。」


 


自分の挨拶が誰かの心を明るくしていたのだということ、挨拶は人と人との心を繋ぐものなのだということを、この子が本当の意味で知った瞬間でした。


 


良いことをするのって、心が温かくなる。


その気持ちを大切に、残りの3学期を精一杯過ごしましょう。


                                       1年3組 担任