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才教ダイアリー

「伝えたい」という思い

投稿日:2016.10.14

 小学校5年生は10月11日~13日の3日間、ニュージーランドから訪れた子どもたちと交流をしました。5年生の子どもたちは小学校1年生からEveryday EnglishE.E.)の時間を4年間、そして5年生からは教科として英語を学習しています。しかし、実際に初対面の外国人と英語で話をしたことがある子どもはわずかで、本当の意味で英語を使った経験はほとんどありません。


 そんな子どもたちにとって、ニュージーランドからの交流生が来ることは、とてもワクワクすることであり、同時に不安に感じることでもありました。


 交流の内容は、一緒に書写の授業を受けることやサッカーで汗を流すなどが計画されましたが、子どもたちが特に準備を重ねたのが、英語によるプレゼンテーションでした。せっかく松本まで来てくれる交流生たちに、松本周辺の名所を紹介して、よく知ってもらおうというものです。


 これまでコミュニケーションのための英語をE.E.で学習してきましたが、まとまった文章で、しかも決まった型があるわけではない文章をつくるのは初めての経験でした。子どもたちは「自分たちが日本語で考えたことを、英語に直すことがこんなにも難しいことなのか。」と悪戦苦闘していました。


 ただ、そう言いながらも慣れない英語の辞書を用意して何度もひいたり、実際に現地に向かって英語のパンフレットをもらって参考にしたりと、教員が想定していた以上の積極性を多くの子どもが見せてくれました。「外国人におすすめのおみやげは何かな。」「宿場町って英語でなんて言えば分かるんだろう。」など、聞いてくれる人の目線に立って考えることができる子どもが多く、普段の学習発表とは異なることを意識していました。


 当日は、たくさん練習を重ねたおかげで落ち着いて発表することができ、ニュージーランドの交流生にも楽しんでもらえたようでした。


 発表するにあたり、子どもたちはまだ習っていない単語や文法をたくさん用いて、英語の文章を作っていきました。自分の考えや思いを伝えるためには、知らない単語やその発音を学ばなくてはなりませんでしたが、今回の発表を通して、子どもたちは自然とそれを体得していったように思いました。


普段の学習では教科書に沿って体系的に学習をしています。その一方で「伝えたい」という意欲は、やはりそのチャンスがなければ生まれないものです。そうした意欲が英語学習にとって体系的な学習と両輪をなすほどに重要なものであるということを、改めて感じました。


 そのチャンスをくれたニュージーランドの交流生の子どもたちにはとても感謝しています。また日本に訪れる機会があれば、松本にも再度足を運んでほしいと思います。


 


小学校5年3組担任

全員の心を込めたメッセージを手渡してお見送り。