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才教ダイアリー

生徒の声に耳をかたむけて

投稿日:2018.02.06


 図書室に来る生徒は、読んだ本についてどのような感想を持っているのか。


借りた本を返却する生徒に感想を尋ねた当初は、「面白かった」「怖かった」というような、割とさっぱりした声が多くありました。しかし、声をかけていくうちに「このお話が面白かった」「本に載っている料理を作りたくなった」など、具体的な内容について笑顔で説明してくれる生徒が出てきました。


そうした読後の感想を聞き、改めてその本を読んでみると、内容の面白さのほかにも様々な発見がありました。


例えば、貸出数の多い本のひとつ、「あたしたちのサバイバル教室」は、全体のテーマとしてはいじめっ子がいる学校でどのように生活していくかが描かれていますが、「生きるための本当のサバイバルとは何か」を問いかけるシーンも多く、生徒だけでなく先生方への参考資料として紹介したいと思えるような本が見つかることもあります。


 


生徒との会話は、時に図書室に必要な本や、1〜2年生に紹介する本のテーマについてのキーワードを探す手がかりになることがあります。蔵書の中で貸出数の伸びない本の扱いについて悩んでいたのですが、会話の中で得られた言葉をメモしておき、貸出数の多い本とそうではない本から共通点を見つけて紹介してみたところ、興味を持って借りてくれる生徒が現れてきました。1冊だけの時もあれば、2冊借りてもらえることもあり、人の興味・関心を引きつける言葉が生徒から発せられることを、「これも会話のなせる業」と、嬉しく思います。


これからも生徒との会話を大切にしつつ、少しずつ新しい本の紹介方法や授業に役立つ本の提供に努めていきたいと思います。


 


図書室司書