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才教ダイアリー

トイレ掃除を通して

投稿日:2018.08.31


毎日行う校内清掃。教員にも持ち場があり、子どもたちと一緒に掃除をします。私の担当場所であるトイレは、「できれば掃除分担に当たりたくない」と思う子どもも多いでしょう。聞いてみても、家庭でトイレ掃除をしている子どもはほとんどいません。


 


一定期間ごとに縦割りのグループで清掃場所が変わる中、当然ですが最初は皆、トイレ、特に便器や床を拭くことを嫌がる傾向にあります。自分たちが普段使っているフロアでなければ、なおのこと。


しかし、担当になったからには避けて通るわけにはいきません。掃除の手順を教わり、おぼつかない手つきで掃除を始めます。


ときには文句も出ます。でも、汚れていればいるほど、掃除をすればキレイになり、やっただけの結果が目に見えるようになります。「キレイになると気持ちいい」ことを実感できるのです。


 


毎日せっせとキレイにしてくれる担当の子どもたち。学期末の「大掃除」では、いつも以上に時間をかけて、お世話になった場所を丁寧に掃除します。この日はトイレも上から下まで、隅から隅までキレイにします。隙間には歯ブラシを使い、扉やタイルの壁も拭いてピカピカです。なんて気持ちのいいことでしょう。


 


皆が嫌がる場所であっても、学校を愛する気持ちがあるからこそ、丁寧に掃除ができるのだと思います。初めは渋い表情をしていても、次第に「キレイなると気持ちいい」「キレイなトイレを使ってもらえて嬉しい」という気持ちが芽生え、「皆が気持ちよく使えるように」と、キレイなトイレを喜んでくれる人を想像しながら掃除ができるようになっていく子どもたちは、「汚さないようにキレイに使おう」というマナーも学んでいくはずです。そんな子どもたちを、私は誇らしく思います。


(そして、「たまには家庭でもトイレ掃除をしてくれるようになるといいなぁ」と、ひそかに思うのです。)


 


保健室 養護教諭