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才教ダイアリー

さいきょう祭練習風景から~9年という歳月を思う~

投稿日:2019.09.27


 9月に入り、1年生の教室に89年生がキーボードを携えてやって来ました。さいきょう祭の全校合唱曲「その日は必ず来る」を教えるためです。1年生にとって体育祭で大活躍したⅡ・Ⅲ期のお兄さん・お姉さんたちは、自分の組をリードしてくれた頼れる先輩であり、憧れの存在です。「どんな歌を教えてくれるのかな?」尊敬と期待を込めた眼差しで、前に立つ上級生を見つめています。


 


 練習が始まりました。初めのうち、1年生はうまく音やリズムを取ることができません。休む小節が多く、出るタイミングもなかなか難しいのです。しかし、9年生は1年生にわかるように、ときにはほめたり励ましたりしながら、笑みを絶やさず根気よく教えてくれます。


「私が教えるより、上手かも…」そう思った瞬間、記憶は8年前へとタイムスリップしました。


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 8年前、今の1年生と同じように小さく可愛らしく、いろいろなことがまだわからなかった子ども達。それでも、何にでも意欲的に取り組む姿は「元気の塊」でした。


 それが今では、学校全体を引っぱる立場となり、堂々と下級生の指導をしてくれているのです。なんて大きく頼もしくなったのでしょう。ふいに、今歌っている「その日は必ず来る」という歌詞が胸に迫ってきました。


生徒達は、日々、様々な目標に向かって歩み続けている。そしていつか、卒業する日が来る。するとまた、新たなステージが待っている。さらにその先の未来へ…。


一人ひとりの生徒の可能性は無限大です。しかし、教員にできることや時間には限りがあるのです。そのことにも改めて気づき、身の引き締まる思いがしました。一方で、9年もの長い間、生徒を見守ることができるのも、才教学園ならでは。様々な場面で成長が垣間見えたときは、「教師をやっていて良かった。」…しみじみと、そう思うのです。


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1年生は、上級生の指導のお陰で少しずつ歌えるようになってきました。数十分の練習が終わり、先輩達が帰るときには、「ありがとうございました!」とお礼を言って、握手を求めたり手を振ったり、精一杯、親しみの気持ちを込めて見送っていました。


 翌朝、「な~がいさ~かみち~を~♪」と大きな声で歌いながら登校する1年生の姿がありました。学年練習の時間に「全校合唱の歌を歌いたい!」と先生に訴えるほど、たった一日でこの歌が大好きになったようです。先輩の力、恐るべしです。9年生の姿を傍らで見ている8年生も、来年は先輩から受け継いだものを体現し、然るべきリーダーシップを発揮してくれることでしょう。


 


 本番まであと1か月。どの学年の生徒達も、それぞれの目標に向かって一生懸命頑張っています。9つの学年がひとつになって、どんなさいきょう祭になるのか、どんなハーモニーが生まれるのか、今からとても楽しみです。


                                    1学年担当