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才教ダイアリー

3年生、はじめての毛筆書写

投稿日:2020.07.15

 3年生から新しく始まる学習の一つに、毛筆書写があります。筆と墨をつかった、いわゆる「習字」です。習い事で親しんでいる場合もありますが、ほとんどの子どもは筆を握ったことがありません。子どもたちは習字道具を注文する段階から、「早くとどかないかなー。」とワクワク。手元に届くと、目を輝かせ、「やった!いつ授業がありますか?」

 

迎えた初めての授業。子どもたちの動きも心なしかきびきびとしていて、やる気に満ち溢れています。

初めての授業のめあては「道具の準備や使い方を知ること」。道具の置き方、姿勢や筆の持ち方など、書道の所作を勉強するなかで、子どもたちが夢中になったのは『墨をする』ことでした。すぐに使える墨汁、墨液を使ってもよかったのですが、初回ということで固形の墨をすり、その墨で書く練習をさせることにしました。

 墨をすり始めると、静かな教室にはその音だけが響き、硯の中で墨色が濃く変化していく様子を子どもたちは興味深く見ていました。

黙々とすり続けていると、一人の子がつぶやきました。

「…いい香り。」

その声につられ、鼻を近づける子どもたち。いつの間にか教室には独特の香りでいっぱいになっていました。

 墨をすり終えると集中して横画と縦画の練習に取り組み、自らすった墨液を使い果たしてしまう子もでてきました。改めて墨をするのは時間がかかるので、墨汁を使って練習させると、「すった墨の方が書きやすい。」という意見が次々と現れました。初めての授業で書き味の違いに気づいたことに、私は感心しました。

 笑ったり体を動かしたりするにぎやかさはありませんでしたが、それでも子どもたちは「楽しかった!」「早くまたやりたい。」「次はいつやりますか。」と言っていました。

その週の振り返りの活動では、書写のことに触れた感想が多く見られました。

「楽しく集中してできました。」

「今度はもっとていねいに書きたいです。」

「筆がうまく使えるようになりました。」

 

これから長く続く毛筆書写を、よいかたちでスタートすることができた3年生。道具を大切にし、一つの文字にじっくりと向き合い、上達していく楽しさを更に感じられるようになってほしいと思います。

3学年主任

 

※墨のあの香りは白檀などの香料によるもので、実は墨自体はほぼ無臭です。

写真は2回目の授業のようす。また、イラストは生徒の生活ノートから。