投稿日:2021.09.21
小学2年生の担任を受け持ち、中学生に技術科を教えている私。
ある日、中学2年生の授業に向かおうと教室を出ようとすると、
「先生、いってらっしゃい! 今日は何を教えますか?」
私は、次のように答えました。
「土を使わずに野菜を育てる方法、ですよ。」
すると、一同騒然!
「え、それで育つんですか? 本当に本当ですか??」
「なんで、なんで? どうして?」
興味をかき立てられた2年生は、矢継ぎ早にさらに質問を浴びせてきます。1学期にプランターに土を入れて野菜を育てたみんなには、私の答えがとても意外なものだったのでしょう。
場を落ち着かせ、教室を後にした私の耳に届いたのは、ワクワクでいっぱいのつぶやきでした。
「中学生ってすごいな。早く大きくなって、やってみたいな。」
いざ中学生の授業で「水耕栽培」の説明をすると、2年生ほど驚きはしませんでしたが、興味深い様子を隠すことなく、しっかり話を聞いてくれていました。
(6歳差のリアクションの違いがなんだかおもしろく、思いがけず楽しい経験をさせてもらいました。)
さて、水耕栽培にメリットが多いことはみなさんも知っているかと思います。
土壌作りをしなくて良い、病気になりにくい、害虫の影響を受けにくい、成長の管理がしやすい、短時間で収穫できる、などがあります。天候にあまり左右されることなく、広くない場所でも大量生産ができ、1年を通して安定した収穫が可能な水耕栽培は、今後一層増えていく栽培方法のひとつだー―と思い、授業に取り入れています。
初回の授業では、培地となるスポンジの切れ込みにリーフレタスの種を1粒ずつまきました。
水に浸した種と浸さなかった種で発芽の様式はどう変わるか、という対照実験用の準備も進めながら、スポンジに水を吸わせてこの日の作業は終了です。
ときに相談しあって種まきにいそしむ中学生から聞こえてきた、訝しげなつぶやき。
「これで本当に育つの...?」
11月には収穫を楽しめるよう、しっかり観察し成長を見守っていきます。
小学校2年2組担任・中学校技術科担当
スポンジの切れ目にレタスの種を入れています
スポンジに水を含ませています
対照実験用の準備も協力して行いました