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才教ダイアリー

いたずら大すき!

投稿日:2023.02.03

今日2月3日(金)は、節分ですね。
廊下には、1年生が図工の授業で作った鬼のお面が飾られています。
鬼たちの個性豊かな表情に、見るたび笑みがこぼれます。
今年の恵方は「南南東やや南」、教室でも子どもたちと方角を確認しました。
併せて、「節分」とは何なのか、なぜ柊イワシを飾ったり、恵方巻を食べたりするのかといった、行事の意味についても伝えました。
鬼がいるとされている鬼門は、十二支で分けた方位でいうと『艮(うしとら)』の方角に当たります。
「だから鬼は、牛の角が生えていて、虎柄のパンツを履いているんだよ」と話すと、
子どもたちも「そうだったんだ!」と面白がって聞いていました。
1月があっという間に過ぎ去り、2年生になる時が近づいています。
2年生になるための目標として、1年生は「人の話を聞く姿勢」に力を入れています。
授業中の姿勢を意識できるよう、みんなで頑張っています。


さて、先日、国語の授業で「たぬきの糸車」という物語の学習を終えました。
いたずら好きのたぬきが、罠にかかったところをおかみさんに助けられ、そのお礼に糸を紡いで恩返しをするというお話です。自分の考えを書いたり、発表したりする場面の多い単元でしたが、すらすらと筆を進める子が多くなり、成長を感じています。学習のまとめとして、たぬきになったつもりで、おかみさん宛ての手紙を書きました。


<子どものワークシートから>
おかみさんへ
いままで、たくさんいたずらをしちゃったのは、おかみさんとあそびたかったからなんだよ。おかみさんは気づかなかったとおもうけど、糸車をまわすところを見て、まねしていたんだよ。わなにかかったとき、たすけてくれてありがとう。たぬきじるにされなくてよかった。じつは、糸車をまわしたのは、そのおれいとしてやったんだよ。じょうずだったでしょ?おかみさんとおなじくらいじょうずになりたかったんだ。糸車もまわせたし、おれいもできたし、おかみさんをびっくりさせたし、やりたいことがぜんぶできちゃって、ぴょんぴょこおどりながらかえったんだよ。またあいにくるね。
たぬきより


たぬきが嬉しそうに帰っていったのは何故なのか、という疑問を持った子がおり、みんなで考えたところ、「糸車を回せたからじゃないかな」「おかみさんにおれいができたからじゃないのかな」「おかみさんに糸車をまわしているところを見てもらえたからじゃないかな。ぼくがやったんだよって」・・・
様々な意見が出され、そのたびに「なるほど!」と納得する子どもたち。どの子も、友だちの意見を聞く中で考えを深めることができました。


後日、私が職員室から戻り教室のドアを開けると、
子どもたちが姿勢よく席につき、シーーーンと静まり返っているではありませんか。


「え?!どうしたの?!すっごくいい姿勢だね!」
私が驚くと、嬉しそうな顔でクスクスと笑い始める子どもたち。


「先生のいないうちに、みんなで考えたんだよ!」
「先生を驚かせようと思って!」


姿勢の目標が達成できた。
先生を喜ばせることができた。
先生をびっくりもさせられた。
子どもたちは、やりたいことができて満足そうです。
私はなんだか、13人のたぬきたちに囲まれている気分になりました。


1年1組担任



<たぬきの糸車:あらすじ>
きこりの夫婦が暮らす山奥の一軒家には、毎晩のようにたぬきがやってきていたずらをするので、困った夫婦はわなを仕掛けた。ある晩、おかみさんが糸車をまわしていると、破れ障子の穴から、たぬきのくりくりした目がのぞいていた。月明かりで照らされた障子には、糸車をまわす真似をするたぬきの影が映り、おかみさんは吹き出しそうになるのを我慢して、糸車をまわし続けた。
それから毎晩家を訪れ、糸車をまわす真似を繰り返すたぬきだが、ある日、夫婦の仕掛けたわなにかかってしまう。おかみさんは慌ててたぬきを逃がしてやった。
冬の間は村へ降りていた夫婦が、春になり山に戻ると、なんとあのたぬきが上手に糸車をまわしていた。すぐそばには、たぬきが紡いだ白い糸の束が山のように積んであった。おかみさんに気が付いたたぬきは、うれしくてたまらないというように、ぴょんぴょこ踊りながら帰っていった。