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才教ダイアリー

人前で発表する力を

投稿日:2023.02.24

 3年生になり早11ヶ月。来年度は4年生、本校では「Ⅰ期のリーダー」になります。私は担任として、「4年生のゼロ学期」という言葉を用いながら、今はクラスとして、学年として、個人として成長するチャンスだと思って、またリーダーとなるためにどんなことを意識すべきかを伝えつつ過ごしています。
 先日の授業参観で3年生は、「昔の道具の紹介」という発表を行いました。子どもたちにとって、スライドを用いた発表は7月のオープンスクール以来。そこで自ら撮影した写真をモニター映しながら発表した経験があるので、参観のための準備にそれほど苦労はありませんでした。


 さて、子どもたちと昔の道具との出会いは冬休みに遡ります。おうちの方だけでなく、祖父母、親戚のみなさんにも協力してもらいながら調べ学習を進めました。休み明けに提出された内容を見ると、私自身、見たことも触れたこともない昔の道具が並び、とても興味をそそられました。社会科の授業と連動させて学習を深めていく中で、画用紙3枚にキーワードでまとめました。1枚目は「テーマ」、2枚目は「(その道具になって)変わったこと」、3枚目は「(その道具を使って)暮らしがどう変わったか」です。授業参観は、その画用紙をフリップに使い、タブレットに保存した昔と今の道具の画像をモニターに映して、アナログとデジタルを融合させた形式の発表会とし、司会進行も子どもたちで行いました。
 「クイズを出したいから、道具の写真を2つのスライドに分けて提示する」「計算尺の実物を持ってきて使い方を説明する」「カメラの進化は折れ線グラフを使って表す」など発表方法にも工夫が見られ、本校で大事にしている21世紀型スキルの1つ、「クリエイティビティ」を習得しつつあると感じました。


 子どもたちの振り返り作文を読むと、「聞く人への問いかけを頑張った」「興味が湧くような言葉を選べた」「自分で写真を探し選ぶことができた」「目線をお客さんに向けられたし、ジェスチャーもできた」と前向きな記述が多数を占めました。保護者の皆様からも「一人ひとりの意見や考えを皆で共有できるプレゼンは、考える力がつく発表の場であると感じた」「何でも便利になり、生活は楽になりますが、古い道具の良さも知ってほしい」といった感想をいただきました。


 発表を経て子どもたちが成長したことはいくつもありますが、特筆すべきは「人前で堂々と発表できた」ことです。昨年度末、2年生最後の参観日はオンラインでの動画発表であり、誰かから助けてもらうとか一人で発表する機会はあまりありませんでした。そんな子どもたちが、人前で原稿を見ずに、マイクを使わずに声を張って発表できたことは、今後進級した先に待ち受ける「プレゼンテーションコンテスト」にもしっかりつながると感じました。この経験が今後に生きることを期待しています。


3年2組担任

計算尺の説明をしています

司会もがんばりました