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才教ダイアリー

Sustainable ~『乗鞍キャンプ』を終えて~

投稿日:2023.07.07

 昨年度まで『English Camp』という名称で、ネイティブのスタッフとの英会話での活動が主だった8学年の宿泊行事。今年度より名称を改め、同じ活動場所でも内容を刷新し、初の試みとなった『乗鞍キャンプ』を、6月29日・30日に行いました。天候に恵まれなかったことは残念ですが、生徒は目標(*)を念頭に、日頃校内ではできない様々な活動に真剣に取り組むことができました。


(*)『乗鞍キャンプの目的』
❶2021年3月に環境省から日本第1号のゼロカーボンパークに登録された「乗鞍高原」で、『脱炭素化を目指し、サステナブルな観光地の先駆けとなる』、また、『2050年に向けて、排出する二酸化炭素ゼロの地域づくりを実現する』諸活動の一端を、実際に身をもって体験し、地球に住む者としての役割について考える一助とする。
❷各種のアクティビティを通して、チャレンジ精神・協調性・課題解決能力を養う。
❸集団生活を通して、規律・思い遣り・自律心・責任感等の公共の場での振る舞いを身に付け、集団の中での自らの役割を全うできる・協力することの大切さの能力を高める。


 今回のさいきょうダイアリーでは、❶に関わる活動であった「白樺コースタークラフト製作」と「外来種植物等駆除作業」に焦点を当ててみたいと思います。


 まずは「白樺コースター製作」。一人につき2個製作したのですが、1個は自分用(思い出用)に、もう1つは「コースターの売り上げの乗鞍高原内の整備協力金」になる販売用に製作しました。整備には当然費用がかかります。間伐された白樺を用いて整備協力金を捻出するという、まさに"sustainable"な活動の一端に触れることができました。
 次に「外来種植物等駆除作業」です。高原を訪れる人の靴に付着して持ち込まれることの多い外来種植物の種。結果的に、本来自生している植物よりも繁茂してしまう現状が問題となっています。悪天候のため駆除作業はできませんでしたが、日頃から駆除作業をされている方の丁寧な説明を聞き、雨天の合間を縫って、外来植物の生えている場所の見学はできました。「外から持ち込まれてしまった植物を駆除し本来の豊かな自然を維持する」という、こちらも"sustainable"な活動でした。


 1泊2日と短い行事でしたが、実際に体験し、地球に住む者としての役割について考える一助とすることができたと思います。
 「SDGs」=「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」という地球人としての壮大な目標に向け、小さなことを"薄紙を重ねるが如く"コツコツと積み重ねていくこと。それこそが未来にこの美しい地球を残すための唯一の方法ではないでしょうか。 キャンプを終えた生徒達の表情は、どことなく逞しく、そして優しくなったように感じます。この仲間との生活も残すところ1年9ヶ月。卒業が日に日に近付いていますが、仲間との関係もずーっとずっと"sustainable"であって欲しいと思います。


8学年主任・8年1組担任

(上)道路整備について話を聞く8年生、(下)整備された歩道

トレッキング後、乗鞍の自然についての説明を受ける

外来植物の除去は「根を残さないように土ごと」がポイント