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才教ダイアリー

自分にとっても大きな区切りの卒業式

投稿日:2024.03.14

 才教学園の良さの1つに、「小学校と中学校が同じ校舎で過ごす」があります。
 このことは、入学を検討している方などへ、校舎内を案内する時に必ずアピールさせていただくことなのですが、小・中一貫校は全国数あれど、だいたいは校舎が分かれているようです。校舎や職員室までが一緒というのは、なかなか希少価値があるのではないかと自負しています。
我々教職員にとって、これはどんなことかというと、自分の教えた生徒が、その後も在籍し、成長を見守ることができたり、自分がこれから受け持つかもしれない学年の様子を、目の当たりにしながら待ったりする...ということになります。

 さて、前置きが長くなりましたが、3/15(金)は卒業証書授与式。自分がこの学校で最後に担任をした生徒達が、いよいよ卒業となります。自分が担任をしたのは、彼ら・彼女たちが4年生の時、今からもう5年も前です。
 体重が100キロ近い私が、給食をたくさん食べる姿に子どもたちは目を丸くして驚き、「なぜあそこの雲は、まっすぐ直線のようなの?」などと、窓の外を指さす子どもの素朴な質問に答えたり、オープンスクールのゲームコーナーを自分たちが楽しんでしまったり、仲良くドッジボールができなくて毎日のように私が審判に入ったり...。大・小・軟・硬、この子たちとの思い出を挙げたらキリがありません。
 そんな訳で、当時はたいへん密度の濃い1年間を送らせてもらったのですが、才教学園は先述のように、その後の成長を見守ることができます。
 翌年、5年生だったときは、「宿泊の研修なんて行けるのかなぁ、親御さんが居なくて眠られるかなぁ」と心配。6年生になれば「いよいよミュージカルかぁ」と目を細め、7年生では生徒会の中堅として陰日向なく、学校のために動く姿に成長を感じました。8年生ともなると、私の背を抜いていってしまう子が続出しました。
 そして、9年。青ネクタイの自覚のもと、9学年に渡る全生徒の代表として、ダイナミックに学校を引っ張る姿に驚愕。4年生の頃のような「ボクが」「ワタシが」ではなく、「学校が」という主語で動けるようになった姿に、感動を覚えました。

 一方、教頭になってからのここ数年は、生徒たちとの接点は殆ど無く、傍らよりそっと見守る感じでした。
 先日、長野県立高校後期選抜試験が終了し、学校生活のまとめの授業に入っている9年生が縁のあった先生方に手紙を書いてくれていたのですが、もともと自分が担任をしていた女子生徒2名が職員室を訪ね、直筆の便せんを持参してくれました。このような手紙は本当に嬉しいものです。その手紙には、「厳しい指導」とか「熱い思いに」というワードが列記されていました。「自分はそんな教師だったんだなぁ」と、手紙が、最近は現場から遠ざかっている私を原点に誘ってくれました。
 最後に担任した生徒達がとうとう卒業。つまりは、この学校で自分の教え子が居なくなります...。3/15(金)卒業証書授与式、才教学園の教員として、自分にとっても大きな区切りになります。楽しみな反面、とても淋しいのが正直なところです。


才教学園小学校・中学校 教頭

5年前の集合写真