投稿日:2020.03.16
青いネクタイを身に着け、進級式を行ったことがつい昨日のように思えます。
4月、「今年は全てにおいて結果を出す年にしよう」という話をしてスタートしてから、あっという間に3月を迎えました。ここまでの1年、ひとつひとつを振り返ってみれば、本当に多くの思い出が蘇ってきます。
9年生として、そのネクタイの青さに恥じない、素晴らしい年でした。
生徒会、学校行事、受験勉強・・・、日々の学校生活で多くの結果を残し、後輩達の良き道標となってくれました。こうして蓄積されていく道標は、学校の伝統と呼ばれるようになります。まだ歴史が浅い才教学園ですが、今年の9年生の輝きはこれから何十年後も後輩達の礎になっていくはずです。
9年生に、「才教学園での一番の思い出は何ですか?」と聞けば、体育祭、さいきょう祭、修学旅行など一生懸命に取り組んで成長を実感できた行事を答える人が多いでしょう。
しかし、それ以上に、仲間と過ごす何でもないあたりまえの日々。これこそがかけがえのない宝物だという人も多いと思います。そんなことが容易に想像できるくらい、9年生の日常はいつも楽しそうで、充実して、輝いていました。
その9年生にとって、卒業を目前に最後の2週間を失ってしまった悲しみは計り知れません。突如訪れた最終登校日に涙していた9年生の姿も見かけましたが、現実を受け入れ、前を向き、残された1日を全力で楽しもうとしていたみなさんは本当に立派です。
嬉しい経験。悲しい経験。それらが全て学びだとすれば、今回の経験から、あたりまえの日常が明日も続くとは限らないということ、だからこそ私たちは今日という日に感謝して、1日1分1秒を全力で精一杯大切にしなくてはいけないことが、改めて分かりましたね。
4月から新たに始まる生活にも、そしてその先にも、無駄にしていい時間は1秒たりともありません。
今日を全力に生きる者だけに志の花は咲きます。
9年生が世のため人のために尽くす姿を楽しみにしています。
卒業おめでとう
9年1組担任
投稿日:2020.03.16
体育祭の頃、クラスのA君が思わぬ話を聞かせてくれたのです。
自分がこの学校に入ろうと決めた瞬間の話です。
それは、A君が幼稚園のときに行われた、才教学園での交流会のときのこと。
お世話をしてくれた優しいお姉さんたち、一緒に遊んでくれた元気なお兄さんたちの中に、一際強い印象を受け、大きな憧れを抱いたお兄さんがいたというのです。
「あのお兄さんのように自分もなりたい。だから、この学校に進もう!」
A君は、見事入試を乗り越え4月に本校に入学。お兄さんは最上級生の9年生になっています。
全校での体育祭練習が行われる時期になり、ようやく上級生の集団に憧れのお兄さんの姿を見つけたA君の胸の高まりは凄かったことでしょう。
ついに再会を果たしたA君にとって、お兄さんの姿は、さらにはっきりとした目標になりました。
「ぼくも、こんな才教生になりたい!」と。
そうして、私に初めてそのことを語ってくれたのです。
A君の話を聞いた私は、幼稚園の年長という年歳でこんな志を持ったことに驚き、それほどまでに強い印象を与えた彼(お兄さん)が存在することに大きな喜びを感じました。
A君は体こそ小さくて可愛らしい容姿ですが、この一年の頑張りは素晴らしいものでした。
自分で「こうしよう!」という目標を立て、それに向かって努力できる、まさしく「努力家」という言葉がぴったり当てはまる生徒です。
全く跳べなかった縄跳びは、この2か月で二重跳びができるほどに上達し、音読テキストは暗唱ができた証のシールでいっぱい。
毎朝、本を一冊抱えて登校し、ランドセルを片付けて読書を始め、困っている友だちがいれば、自分のことを後回しにしてでも手を差し伸べる。
きっと、あのお兄さんの姿を思い浮かべて行動しているのでしょう。
数年後には心も体も大きく成長し、沢山の知識と技術を身に付け、立派な才教生として活躍しているA君を想像できるのです。
さて、「新型コロナウイルス感染防止のための臨時休業」となってしまい、残りの3週間弱を前に今年度が終了してしまいました。
最後となるであろう一日。子どもたちは、それぞれに様々な思いを抱えて登校してきました。
前の晩から元気をすっかりなくしてしまったというA君。
登校するなり、「みんなでお別れの歌を歌いたい!」と言い出し、涙を浮かべるB君。
1年生なら、「明日から休みだ!」とはしゃいでもおかしくないのに。
先ほどのA君は3月生まれで、「先生、ぼくの誕生日ケーキ、黒板に描いてくれる?」と心配そうに尋ねてきました。なぜかというと、誕生日の子がいる日は、黒板にケーキの絵とその子の名前をかいて、歌を歌ってお祝いしてきたからです。
これから誕生日を迎える子がまだ3人いたので、ケーキ3個と名前を板書し、全員で元気いっぱい「ハッピーバースデー」を歌いました。
帰りの会を終え下校する直前、B君のリクエストの「ありがとうさようなら」、みんなが大好きな「ありがとうの花」を歌って教室を出ることにしました。
朝から涙もろかったB君が途中で泣き出すと、ほとんどの生徒がそれに続いて泣き出してしまいました。
何度も歌詞に出てくる「ありがとう」の言葉を聞きながら、胸が本当に熱くなりました。数えきれないほど歌った「ありがとうの花」ですが、こんなに全力で心の込もった歌を始めて経験したような気がします。
歌が済み「さようなら」をみんなで交わした後、子どもたちはさらに号泣。それは、バスに乗るまで、お家の方の車に乗るまで、続いたのでした。
4月には2年生になるみんな。
憧れのお兄さんのように、いつか卒業を迎え巣立っていくみんな。
大きな志と強い意志、優しい心を持って、これからも勉学に励んで下さい。
そして、1年生の憧れの9年生のみなさん。
いよいよ卒業ですね。心からおめでとう!
1年2組担任
投稿日:2020.03.13
2月27日夜、政府から各自治体へ、3月2日からの休校要請が発表されました。 翌28日。図らずも今年度最後の登校日に、5学年は全員が揃って登校してくれました。きっとこの日は、全国どこの教室でも「最高の1日にして終わりたい!」という思いでいっぱいだったはず。準備にかける時間が少ない中、才教学園でもできる限りのことをしようと決めました。 音楽の授業では、3月6日に合同音楽会で披露する予定で練習してきた、アンジェラ・アキさんの『手紙』を、心を込めて歌いました。本来は、卒業する9年生へのはなむけとなる曲でしたが、このような状況では、また違った意味で胸に響きました。 また、3日に行う予定だった『百人一首大会』のために、懸命に練習を重ねてきた子が何人もいたので、せめて学級内でその代わりをと、『班対抗100枚散らし取り大会』を開催。とても楽しく、白熱した時間となりました。 完成したての「さいきょう祭」DVD鑑賞の時間には、ステージ上の自分たちの姿を見て、苦労・成長・頑張り・本番の大成功……本当に良いさいきょう祭だったなぁ……と、感慨深くなりました。 最後は、お世話になった人たちに手紙を書く時間を作りました。生徒たちは4月まで1ヶ月以上会えなくなってしまう友達や先生に向け、真剣に言葉を綴っていました。 そして、もうすぐ最高学年となる5年生3学期の姿を『思い出の集合写真』に。キリっと真面目な一枚。今までで最高の笑顔に溢れた一枚が撮れました。 仲間や先生方に敬意を払い、学校生活を振り返る1日。 一つひとつの授業を、普段以上に大切に受ける1日。 登校するはずだった16日間分を、一気に駆け抜ける1日。 みんなで、限られた時間を惜しむように過ごしました。 子ども達が、普通に授業を受けられること。 我々教職員が、子ども達を教えられる時間があること。 日々の中で当たり前のように行われていたことがいかに尊くありがたいか、生徒とともに感じる1日となりました。 この凝縮された1日を、私は一生忘れることはないでしょう。 慌ただしい終業となってしまいましたが、ここで改めて。 5年生諸君、才教学園小学校第5学年修了おめでとう。 4月から立派な6年生として活躍する姿を、楽しみにしています。 5年2組担任
音楽『手紙』の合唱
さいきょう祭DVD鑑賞
投稿日:2020.03.12
以前、道徳の授業で『ブラッドレーの請求書』という話を扱いました。
〈あらすじ〉 日曜日の朝、朝食のテーブルに着いたブラッドレーは、お母さんの皿の横にお手伝いの代金4ドルを求める請求書を置きました。お母さんは、その紙を黙ってポケットに入れました。昼食のとき、彼の席には、彼が請求した4ドルと1枚の紙。それはお母さんからの請求書で、病気になったブラッドレーの看病や食事などにかかった代金がすべて0ドル、とありました。ブラッドレーは涙ながらにお母さんに駆け寄って謝り、受け取ったばかりのお金を返したのでした。
はじめは、ブラッドレーに共感して喜んでいた生徒たち。しかし、お母さんからの請求書の場面から雰囲気が変わり、次のような意見が出てきました。
「頑張っているのは自分だけじゃなかった。ぼくのためにこんなにたくさんの事をしてくれていることに“ありがとう”を伝えたい。」
「いつもお母さんがしていたことは人のためだったから、恩返しをしたい。」
授業の最後に書いた家族への手紙には、どれも感謝の思いが溢れていました。
『お母さんへ。いつも、ご飯や制服の用意をしてくれてありがとう。今日の授業で、これは当たり前の事じゃなくて、お母さんの愛情だということがわかりました。今まで、ありがとうって言わなくて、ごめんなさい。』
『お父さんへ。帰りが遅いお父さんに、「えー、遅いよ。早く帰ってきてよー。」と言ってしまいました。お父さんが仕事をがんばっているのは、私たちのためなのに、わがままを言ってごめんね。』
この年頃の子どもたちは、言われたことを素直に行動に移さなかったり、自分の事を優先して家族内での役割を後回しにしたりしがちです。1組の生徒も例外ではなく、多かれ少なかれ見返りを求めてしまうことがあっただろうと思います。しかし、この授業を通して、家族やそのほか大勢の人たちが、自分を支え、愛情を注いでくれていることを意識するようになりました。
2月28日、臨時休校前最後の登校日。
帰りの会で、「ブラッドレーの請求書の話を覚えていますか。」と尋ねると、生徒たちは笑顔で頷きました。
「急に状況が変わっても、きちんとご飯を用意して、学校に通わせてくれる。そんな家族に、みなさんはどうしたいですか。」と聞くと、
「いつもありがとうって伝えたいです。」
「一年間、支えてくれてありがとうございましたって言います。」
と次々に答えが返ってきて、温かい気持ちをみんなで共有することができました。
どんなときも一番近くで自分たちを支え、応援してくれる家族に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えられるみなさんは、とても立派です。担任として誇らしく、本当に嬉しく思います。今後も持ち前の明るさを発揮して成長し続けるみなさんを、私もずっと応援しています!
4年1組担任
投稿日:2020.02.28
「これからEEの授業を始めます、お願いします。」 この瞬間、昼休み後の時間は英語の世界へと一変します。毎日25分間の“Everyday English”、通称“EE”の始まりです。Ⅰ期(1~4年)の生徒は、元気いっぱい、笑顔いっぱいになります。 “Find something red.” 子どもたちは、教室内の「赤いもの」を夢中で探します。 “Eat pizza!” “Eat French fries!” 子どもたちは、おいしそうな顔をして食べるマネをします。 少しおどけて“Eat snakes!” などと言ってみると、 “NO!!!” や「ギャー!!」と素直なリアクションが返ってきます。 何度も繰り返し発音をすることで、日本語を使わなくても、英語の指示や質問をすぐに理解し、単語の発音や意味をすぐに覚えられる子どもたち。英語を聞く耳が育っていると感心します。 また、週に1、2度のフォニックスを中心としたALTとの授業も、子どもたちの楽しみのひとつです。知らない単語に出会っても、文字の並びから音を予想して読むことができるようになります。 毎日英語に触れて耳を慣らすこと、物怖じせずに英語を話すことは、5年生以降に英語を教科として学ぶための大切な基盤づくりです。 普段は中学生の指導を中心に行う私のような職員がEEを通じて小学生と触れ合える。これも小中一貫校ならではの活動で、中学での指導とは一味違う楽しさがあります。 英語はコミュニケーションをとるためのひとつのツール。「難しそう」なんて思わず、人とのふれあいを楽しみながら学んでいきたい教科です。成長してからもその楽しさを忘れないで学習に励んでほしいと思います。 英語科
投稿日:2020.02.25
進級目前の3年生。才教学園Ⅰ期(1~4年生)の次期リーダーとなる立場にある生徒たちは、今学期の目標を「リーダーのあるべき姿を考える」としました。 挨拶や返事、宿題その他の提出物を忘れないこと、時間を守ることなどは学校生活で徹底していますが、やはり「当たり前のことを当たり前にできる」というのは、社会に出てからも必要となります。 1・2年生のときと変わり、教科数が増え、土曜日も登校日となって時間的な忙しさを体感するようになった4月の慌ただしさはすっかりなくなり、限られた時間の中でてきぱき行動することが、今ではしっかりと生徒たちに定着しています。 さらに、この3学期に入ってからは、4年生が行っていた活動を徐々に引き継ぎ、リーダーらしく行動する場面が格段と増えました。 例えば、話し合い活動を行ったときに、生徒たちが、自らの課題に対して整然と意見を交わせるようになってきたことも、大きな成長のあらわれです。 子どもたちが自ら「何をすべきか」を考えられるように。 私から生徒たちに指針を与え、盛り立てていきたいと思います。 さあ、もうひと踏ん張り! 頑張ろう! 3年2組担任
投稿日:2020.02.21
4年生は3学期の授業参観日に、「長野県の市町村」についてプレゼンテーションを行いました。 授業を始めた頃は、「発表」といえば自分が調べたことをただ伝えるだけでしたが、1年間を通じて調べたことをもとに自分の考えを付け加え、工夫した伝え方ができるようになりました。 ここまで成長するには多くのことを学びました。 1学期は、自分の興味がある市町村について新聞を作りました。「どうしたら相手が見やすいか」を考え、見出しや写真、レイアウトにこだわりました。 2学期に行った「長野県フェスティバル」では、グループごとに調べて分かったことを模造紙にまとめて発表しました。声の大きさや抑揚、ジェスチャーや間のとり方を工夫しました。 そして今回は、自分自身で調べたことをもっとうまく伝えられる方法がないかを常に考えていたことで、練習にもずいぶん熱の入った練習をしてきました。その甲斐あって参観当日、子どもたちは、多くの保護者の前で、緊張しながらも堂々と発表することができました。 特に私が感心したことは、子どもたちの「市町村がより発展するためのアイデア」です。観光スポットを巡るツアーや有名なものを紹介するパンフレット、特産品やイベントが載ったカレンダー、美しい風景画のラッピングバスなど、自分たちが考えたことをイラストに描いて紹介していたことです。調べを進める中で、子どもたちが興味を持った市町村に自らの足を運び、これほど深く考えることができていたのかと驚きました。 総合の学習にかけた時間を通して、長野県の様々な魅力を知り得たとともに、人前で自分の考えを伝える大きな経験ができた4年生。今後も、自分が住んでいる長野県に誇りを持って生活していくに違いありません。 4年3組担任
投稿日:2020.02.18
第15回さいきょう祭の準備に奔走した2学期。ミュージカルの裏で新生徒会の準備も着々と進み、いよいよ8年生が才教学園を背負って立つときが訪れました。 今年の生徒会長立候補者は6名。11月は、学校に対する熱い思いを掲げ、立会演説会、教室訪問、投開票まで全力で駆け抜けました。三役決定後は各委員会の構成も決まり、学校を背負って立つ自覚を高めるため、一人ひとりに任命書を手渡しました。 その反応は、「希望した委員に入ることができて良かった。」「リーダーとして精一杯頑張る。」「自分の希望とは違うけれど、どんなことも頑張りたい。」と、決意の言葉が溢れていました。 任命の翌日から、各委員会は新企画の立案やこれまでの活動の更なる充実を目指そうと、議案書の作成に入りました。冬休み明けの学年内ミニ総会では、質問に対する回答を各委員会で考え、第1回生徒総会に備えました。 総会前日に行ったリハーサル。挨拶、立ち位置、姿勢、椅子の座り方など細かい手順まで確認し、多くの生徒が、「はきはきした挨拶を心がけよう。」「発表内容は、これで良かったよね。」と緊張の色をのぞかせていました。 私が8年生に抱いている印象は、「度胸があり表現力に長けている学年」というものです。人前に出ることに躊躇がない彼らですから、却って「油断」が潜むのではないかと多少の不安を抱えていました。ですから、この程よい緊張感が全校生徒をリードする大きな舞台に立とうとしている彼らの心と体を引き締めているとわかり、総会の成功を確信しました。 3学期始業式で校長先生から「無駄なことをたくさんしないと、新しいことは生まれない。新しいことを始めよう、挑戦しよう。」とお話があったとおり、今回の生徒総会への取り組みで8年生は多くのことに挑戦し、失敗も学びも得ることができました。 学年末試験を控え忙しい現在、「9年生を送る会」の準備も手を抜かず、昨年以上によい会にしようとしています。学園を引っ張っていくには課題もたくさんありますが、力のある8年生がこの1年でどこまで成長し、どのように「最高学年のあるべき姿」を見せてくれるのかを楽しみに、その歩みを見守っていきたいと思います。 令和2年度生徒会本部顧問
投稿日:2020.02.14
7年2組は個性豊かな生徒が集まったクラスです。 にぎやかな子、本が大好きな子、人前に出るのが得意な子、アイドルグループが大好きな子、スキーが上手な子…。挙げたらきりがありませんが、個性豊かな面白いクラスです。 しかし、「いざという時に消極的になってしまう」ことがウィークポイントです。 例えば、道徳の授業。4月の頃はこちらが促すまで挙手がありませんでした。みんな自分の意見を言うのが恥ずかしいのです。 そして、学期初めに行われる「学級長決め」だけは1学期も2学期も立候補の手が挙がりませんでした。やってみたいと思っている子はいるのですが、あと一歩の勇気が出ないのです。 こんな状況から、2組の学級長はいつも推薦で決まっていました。 さて、冬休みを経て迎えた3学期。また学級長を決める時間がやってきました。 私は、最後くらい立候補者が出てほしいと思っていたので、「手が挙がらなかったらどうしようか…」「立候補者がいなかったからといってやり直すのもなぁ…」と不安なことばかり考えていました。 ところが、いざ学級長決めが始まり「学級長をやりたい人は!」と言った瞬間、2人の生徒が手を挙げました。一連の動作があまりにも速かったのでびっくりしましたが、それだけ強い決意の表れなのだろうと思え、とても嬉しくなりました。 2人それぞれにスピーチをしてもらい、多数決を行った結果、1人が学級長、次点の生徒は副学級長となりました。そして書記を決める際には、なんと4人が立候補をしたのです。担任としてその積極性に舌を巻きつつ、思わず笑みがこぼれてしまいました。 今では学級三役は自覚をもって立派に役割を果たしています。 この1年、様々な困難がありました。それをクラス全員で乗り越えてきました。 月並みな言い方ですが、やはりそれらを乗り越えるたびに子どもは成長していきます。苦手だったことを克服し、それらが磨かれ、自分の武器へと変わっていくのです。 先に触れた道徳の授業では、今や私が板書をして振り返るときには、ほぼ全員が意見を言おうと、競うように手を挙げています。 1年後は8年生として生徒会を引き継ぎ、学校の顔となっているはずの生徒達には、今後もそれぞれの武器や強みを磨いていってほしいと思います。 7年2組担任
3学期の学級三役
投稿日:2020.02.12
今年もプレゼンテーションコンテストの季節がやってきました。 プレゼンテーションコンテストは、将来、社会で不可欠なプレゼンテーション力を小中学校の年代から磨き、身につけるための、本校ならではの行事です。 予選会を勝ち抜いた5年生から7年生までの3学年の代表者が本選に進みますが、子どもたちは4年生の頃からプレゼン発表会を行ってきているため、6年生となった今年は3度目の挑戦となります。毎年のこととは言え、予選会当日は朝からピリピリムードが漂い、子どもたちは緊張感でいっぱいです。予選が始まり、自分の順番が近づくたびに表情を一層硬くしていく子ども達を、私も手に汗握る思いで見つめていました。 思い返せば、冬休みに入る前から準備に入ったものの、今年はパワーポイントスライドでの発表です(5年生までは紙媒体)。慣れないパソコン操作に苦戦したり、うまくまとめ切れずにスライドが70枚を越えたり(!)、伝えたいことがありすぎて仕上げた原稿が規定時間の倍をいく12分もの長さになってしまったり、それぞれ悩みは尽きませんでした。 また、3学期当初はなかなか作業が進まない子もいて、予選会に間に合うのかしら…とヒヤヒヤさせられる場面もありました。 しかし、そこはさすがの6年生。予選会が近づくにつれて、こちらが声をかけなくても細かな修正に精を出し、友達のアドバイスを聞いて原稿を修正したり、バスの中や通学途中に一生懸命原稿を覚えたり、と自ら行動する頼もしい成長した姿が見られました。 その結果、どの子もこれまでの努力や真剣な取り組みを見事に発揮した堂々たる発表で、リハーサルから何度も見てきた私まで思わず圧倒されてしまいました。子どもたちのプレゼン力に改めて感心した次第です。予選を振り返り、多くの子たちが「今までで一番良い発表ができた!やり切った!」と翌日の生活記録に書いてきたことも、大きな喜びでした。 そして、参観と審査に関わって下さった保護者のみなさんから「初めて知った!」「感心した!」などの感想が寄せられ、自ら調査したことや自分の考え・行動が他者に影響を与えられるのだと気づくことができたと思います。 しかし、これだけ全員が良い発表をしても、本選に進めるのは学年でわずか3名です。翌日の学年集会で発表したときには、悔しさをにじませたり、「来年こそは!」と早速意気込んだりと、様々な様子が見られました。 4月からは中学生に進級する子どもたち。自分の興味・関心を見つけ、追求し、より客観的な視点に立って提案していく活動が、プレゼンテーションコンテストの場だけでなく、周囲に目を向け、多くの人に伝えられるよう主体的に行動するきっかけになればと願っています。 6年2組担任